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感情変換

『図解モチベーション大百科』(池田貴将著 サンクチュアリ出版)を読みました。  「感情変換」の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『見出し・・・気持ちが高ぶっているときは、「落ち着こう」と努力するよりも、「これは興奮状態だ」と認めた方がパフォーマンスが高くなる傾向がある。  (参考:ハーバード・ビジネススクール  アリソン・ウッド・ブルックスの実験)


①重要な場面に直面したとき、まったく緊張しないという人はいないでしょう。  これから起きる物事に対して、人の体と心は張り詰めるようにできています。  ただ「緊張」という状況が生じたとき、その状態をどのようにとらえるのかには個人差があります。

②リラックスしなければと、深呼吸をしてみたり、気をそらそうとしたり、肩や首を回したり、ストレッチをするのもひとつの手です。  ただ、ベストな選択とは言えません。

③なぜなら「落ち着こう」という意思は、「力を発揮しよう」という意思と、反対方向に引っ張り合ってしまうからです。  結果的に、ミスが誘発されたり、パフォーマンスが中途半端なものになったりします。

④緊張という状態は無理になくそうとせず、ポジティブな方向にどんどん盛り上げた方が恐怖を消しやすくなります。

⑤人に対しても、または自分の脳内においても「なんかすごいことが起こりそう!」「ワクワクしてきた!」などといった言葉を使うだけで、緊張が興奮に変換されるのです。

⑥その瞬間、意識のフォーカスが、“失敗する不安”から“今やるべきこと”に向き、周囲があっと驚くような結果をもたらすのです。


結論・・・緊張したら「私は興奮している!」と脳内で叫ぼう。』


今年も1カ月を切りました。  昨日会った人たちとも、「この間新年会やったのに。  早いな~。」という話をしました(笑)

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呼吸法・神経回路

『ゾーンの入り方』(室伏広治著 集英社新書)を読みました。

1.「呼吸法」について書かれた部分から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①私には、大事な試合前、できる限り集中力を高めて本番に臨むための呼吸法というものがありました。

②座っていても、立っていても構いません。  背をまっすぐにしリラックスした状態で肩の力を抜いておきます。  そして、片方の手のひらを体の前で上に向けて、ほんのわずか水を掬(すく)えるぐらいのくぼみを手の中心に作って、水をこぼさないようなつもりで緊張感を持たせた状態にします。

③次に、その手のひらの真ん中(鎮心・・・老宮とも呼ぶツボ)をそうっとヘソの下(丹田)に当て、意識を持っていきます。このとき、肘を曲げて少し外へ張った状態にして、ヘソの下に当てた手のひらの真ん中に意識を集中します。

④その次に、もう片方の手を同じようにヘソの下に持ってきて、最初の手の上に重ね合わせます。  (中略)  こうやって、呼吸も呼吸法もまったく意識せずに、手のひらの真ん中をヘソの下に持っていったところに意識を持っていくだけでいいのです。  (中略)

⑤この呼吸をする時間は、1~3分でいいのです。これから何かに集中して取り組みたいとき。  あるいはスポーツをするとき。  心を落ち着けたいとき。  この呼吸法を試してみてください。  きっと、スーッと心が楽になったり、リラックスして最大限の力を出したりできるようになると思います。』

2.「逆転の呼吸法」について書かれた部分から紹介します。

『①「逆転の呼吸法」の実践に移りましょう。  この呼吸法の所要時間もまた1分間あればOKです。息を「ハーッ」と吐く時の筋肉の動きをしながら息を吸うのです。  これだけで、ふつうの呼吸よりもたくさんの空気が体内に入り、一気に力がみなぎってくるのです。

②座っていても、立っていても構いません。  前項の呼吸法のように、両手のひらをヘソの下付近に当てても構いません。

③まず、ゆっくりと鼻から息を吸い込み、口をわずかに開けながら息をハーッと口から吐き出していきます。  3回行います。  ポイントは吐ききったときの体幹部や筋肉の収縮状態をしっかり覚えておくことです。

④次に、4回目に吐き切ったときに、いま息を吐き出すときに使った筋肉の動きをそっくりそのまま再現させながら息を吸って下さい。  ヘソの下の丹田に向けてギューッと圧をかけるようにして吸い込むのです、この筋肉の動きで息を吸い込むことで、体幹部に一気に力が入ります。

⑤1分間、この逆転の呼吸法をすることで、集中力とパワーが充満してくるはずです。  この呼吸法をマスターすると、瞬時に力を発揮することができるようになると思います。』

3.「自分の中に眠っている潜在能力を呼び覚まそう」の項からも紹介します。

『①(前略)人間が「自分の持っている力を最大限に高め」て「大きな成果を出す」という二つの課題の奥に、まだ誰もやろうとしなかった方法があることに気づきました。

②それは、自分の体の中のまだ十分に使われていない機能を使うということです。  その機能を高めていけば、自分の体の中で眠っている神経回路を開き、十分に働いていない筋肉を呼び覚ますことができるのです。

③その機能を覚醒させ、鍛えていく方法が、「単純な反復運動ではなく、感覚を働かせた運動」の「ハンマロビクス」です。

④(ハンマロビクスとは)バーベルの重りの代わりにワイヤー付きのハンマーをぶら下げて、バーベルの左右の端でハンマーがブラブラと揺れるのを、バランスを保ちながら姿勢を保持する。  毎回、一定の動きを繰り返すのではなく、変化する状況を感知し適応しながら(スクワットで)持ち上げる。

⑤不規則な運動に適応しながら、人間のあらゆる機能や神経回路を使う運動をすることによって、潜在的な力を引き出し、集中力を高めることができるのではないでしょうか。』

4.私が選手稽古に取り入れている意拳の「仰臥禅」の中に、両手の老宮を丹田に当てて行う順式呼吸と逆式呼吸があります。  起きて行うか、寝て行うかの違いはありますが、上の1.2.とまったく同じです。  また、意拳の目指すところの一つに、3.の潜在的な「神経回路」の開発があります。

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本番に強い子の育て方

メンタルトレーナーの森川陽太郎さんが書かれた『本番に強い子の育て方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①「本番」でも本来の力を発揮できる人というのは、「緊張しない人」なのでしょうか。  答はNOです。  程度の差はあるでしょうが、大舞台ともなれば、どんな一流のアスリートだって、誰もが緊張を感じています。

②「緊張」というのは、無意識にわいてくる感情です。  そして感情というのは、それがどんな種類のものであっても、自分の力で打ち消したり、別の感情に変えることはできないものなのです。

③「本番に強い人」というのは、決して「緊張しない人」ではありません。  本番に強いか弱いかは、緊張するかしないかの違いではなくて、「緊張していても実力が発揮できるか、できないか」の違いなのです。


2.①感情には、プラスの感情とマイナスの感情があります。  ただし、ここでいうプラス/マイナスは、それを心地いいと感じるか、嫌なものだと感じるかの違い、いわば受け取り方の違いであって、「プラスの感情=いいもの、マイナスの感情=悪いもの」ではないということに注意してください。

②多くの人が誤解をしていますが、本番で力が発揮できないのは、「緊張している」という事実のせいではありません。  (中略)  本当は緊張しているのに、緊張していないと強引に考えること、無理に自分にとってプラスの感情にすり替えとようとすること、マイナスの感情を打ち消そうとすること。  それが、実力を発揮できない大きな原因なのです。

③明らかに緊張している様子のお子さんに対して、「落ち着いて!」「平常心で!」という言葉で励ます人は多いのですが、むしろこれは、逆効果。  なぜなら、これらは感情を押し殺せと言っているのに等しい言葉だからです。  同様に、「大丈夫、全然緊張していないよ」などと暗示をかけるのも避けるべきだと、僕は思っています。

④つまり、大事なことは、感情をむしろ素直に「気にする」ことです。  たとえそれが「怖い」「ドキドキする」「逃げ出したい」といったマイナスの感情だとしても、それを正直に受け入れ、無視したり否定したりしないこと。

⑤「緊張」を感じているなら、「自分は緊張している」ということを、ありのままに受け入れることです。  それが、本番で実力を発揮するための大事な最初のステップなのです。


3.①「うまくいったときのイメージをもって本番に臨めば、実力を発揮できる」  このようなポジティブシンキングは、本番で実力を出すために、はたして本当に必要なのでしょうか?  (中略)  「どんなときでも結果を出す、力を発揮する」という観点から考えるなら、ポジティブなこともネガティブなことも想定して、いかに「想定外」をつくらないかが大事なんです。

②これは具体的な「事態」をすべて想定しろというわけではありません。  想定するのは、本番のなかで、自分がどういう「感情」になりうるかということです。

③お子さんがどんなときにどんな感情になりやすいのかを普段から親子で話す習慣を持つのがとても大切なのです。  感情が想定されていれば、その感情に対する対処法を事前に考えておくことができます。

④たとえば、「あわてる」「焦る」という感情が想定されるのなら、「あわてたり、焦ったりしても、必ずできることは何?」と質問してみてください。  「味方とパスを回すことならできる」「大きい声を出すことならできる」という答えが返ってきたら、「じゃあ、その気持ちになったら、それをやるようにしよう!」と、事前に決めておけばいいのです。

⑤ただしこれは、「あわてている」「焦っている」気持ちを落ち着かせるための行動ではありません。  大事なのは「あわてていても、パスが回せた」「焦っていても、大きな声が出せた」という感覚を味わうこと。  いわば「できた感」を得ることです。

⑥本番の中で、このような「できた感」をたくさん味わうと、本当の意味で、気分が乗ってきます。  それによって、本来の力を発揮できるようになるのです。

⑦また、このような「マイナスの感情をもっていてもできた!」という経験を重ねていけば、マイナスの感情=失敗する=悪いこと、という思い込みが次第に解消されていきます。  すると、マイナスの感情を感じて「もうダメだ」と短絡的に思うのではなく、「でも大丈夫、イケる!」と思えるようになるのです。  たとえそのまま試合には負けてしまったとしても、「あわてたけど、できた」「焦ったけど、できた」という自信がつきます。

⑧つまり、あらゆる感情に対する嫌なイメージが解消されれば、どんな状況でも=どんな感情になっても、実力を発揮できるようになります。  それが「本番に強い子」になるということなのです。』

選手・指導者だけでなく、少年部のご父兄にもお読みいただきたい一冊でした。

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