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NBAファイナル2018に思う

 6月8日(日本時間9日)に行われたゴールデンステイト・ウォリアーズとクリーブランド・キャバリアーズによるNBA(プロバスケットボール)ファイナル2018 第4戦は、ウォリアーズが108-85で勝利し昨季に続いて2連覇を達成しました。  ウォリアーズの優勝は過去4年で3度目、通算では6度目のNBA制覇です。   ファイナルは4戦ともテレビで観ましたが、それぞれのチームリーダーの心理状態が対照的でした。  特に微妙な反則のコールを受けた時、キャバリアーズのレブロン・ジェームズが審判に怒って抗議していたのに対して、ウォリアーズのステフィン・カリーは首をかしげてはいましたが極めて冷静でした。  ネット検索した記事から抜粋して紹介します。

1.レブロン・ジェームズに関する記事

『①レブロン・ジェームズが8日、シリーズ第2戦からの3試合は右手を骨折した状態でプレーしていたことを明らかにした。  ウォリアーズの本拠地で行われた第1戦の試合後にけがをしたと明かしたジェームズは、ギプスで固定された手をみせながら、「最後の3試合は手を骨折した状態で、自分の感情を最大限にぶつけて戦っていた」と話した。

②第1戦の第4クオーター終盤、キャバリアーズはファウルの判定が覆ってフリースローが与えられ、1本目で同点に追いついたが、外れた2本目のリバウンドをつかんだJR・スミスがリードしていると勘違いしてシュートを打たず、ドリブルしてバスケットから離れてしまった。  そして試合は延長戦の末に114-124でキャバリアーズが敗れた。

③このときジェームズがスミスに怒りをあらわにする姿は、インターネットで大きな話題となった。  米スポーツ専門チャンネルESPNの報道によると、ジェームズはロッカールームの黒板をたたき、2度にわたるMRI検査で骨折していることが判明。』


2.ステフィン・カリーのインタビュー記事

『――おめでとう。  2連覇は非常に大変だったが、この4連勝はどんな気分か。  今は何を思う?

チームのことがとてもうれしい。  またチャンピオンとなることができたのがうれしいよ。  今年はレギュラーシーズンにケガとか苦労がいろいろあって、全体的にかなりクレイジーだった。  プレイオフの道のりを見ても、去年のように簡単にはいかないと分かっていたよ。  (中略)

――多くの浮き沈みの末に、バスケットボール選手にとって最高の目標を達成した。  夢をかなえたいと望みながらも、多くの困難に直面する子どもたちにはどんなメッセージを送る?

何があっても自分に自信を持つことだ。  僕はそれに助けられてここまできた。  ショットが悪い日があっても、ケガとかがあっても、どんな困難があっても、自分に自信を持つことや、その自信を吹き込んでくれる周囲の人たちはすべて価値があるものだよ。  勝とうが負けようが、最善の努力をしていれば、目標の最後を見ることができる。  その瞬間が素晴らしいんだ。

――4年連続でファイナルを戦い、何度も素晴らしさを発揮したが、まだファイナルMVPを受賞していない。  あまり気にしていない様子だが、どうしてそういられるのか。  チームは利他的だと言われるが、どうしてそうなったのか?

分からない。  個人で称賛されるのはすごいことだし、頑張ってきたことが認められれば、そういうことを誇らしく思うのは確かだ。  だけど、試合のたびに、シーズンが終わるたびに、鏡を見て、自分がベストのプレイをしたとか、最善の努力をしたとか、日々プレイできることへの感謝とか、チームメイトのみんなの顔を見て、自分がやれたことや優勝する助けになれたことを誇らしく思えたりとか、僕にとって大切なのはそういうことなんだ。

ケビン・デュラントはこの2年間素晴らしかった。  特にファイナルでね。  2年連続ファイナルMVPにふさわしい。  彼にあれだけでのことができるのだから、僕は彼の最大のファンになるさ。  僕らがロッカールームで最も大切にしているのは、みんなが何をもたらすことができるかや、互いに良さを引き出せることだ。』


3.ケビン・デュラントが2年前にゴールデンステイト・ウォリアーズに移籍してきた時の記事

『ウォリアーズへの移籍を決めた理由について聞かれたデュラントは、チームが一体となってバスケットボールをプレイしている姿勢をあげた。  そして、バスケットボールを一度もプレイしたことがない女性の友人から言われたことが鮮明に脳裏に残ったと、続けた。


「バスケットボールを一度もプレイしたことがなく、運動選手でもない友人が、僕にこう言ったんだ。  『ステフィン・カリーのプレイを見ていると、自分にもバスケットボールがやれる気がする』とね。  (中略)  カリーのように自由に、楽しそうにプレイしている姿は、NBAや他のスポーツに関わり合いが無い多くの人の心にも響くものなんだ。  (ウォリアーズと)初めて交渉したとき、彼らがそれだけのエネルギーを持ったチームなのかを知りたかった。  そして、すぐに感じられたんだ。  本当に純粋なエネルギーで、無視できないものだった。  このチームの一員に加わりたいと思ったんだ。  何が起ころうとも、僕はこのチームの一員に加わりたいと思った」。 』


4.私(山田)は「どんなときでも楽しく上機嫌であること」を理想としています。  ですから、ステフィン・カリーが本当に楽しそうに飄々(ひょうひょう)とプレーしているのを観るのが大好きです。

そういえば、以前のフジテレビのキャッチコピーは「楽しくなければテレビじゃない」でした。  40周年を機に、チーム城西のキャッチコピーを「めざせ‼ 極真の星を!」から「楽しくなければ城西じゃない!」に変えようかな~(笑)

つらい稽古も、ハードな試合も、ステフィン・カリーのように楽しそうに飄々と乗り越えていきたいものですね。







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鎌田實医師と緊張

ちょっとしつこいかも知れませんが(笑)、4週連続「緊張」がテーマです。  ネットの「NEWSポストセブン」に、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が「緊張」に関して考察した文章が載っていました。  タイトルは『カーリング「そだね~」は副交感神経を刺激し緊張の緩和に』です。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『平昌オリンピック、パラリンピックが閉幕し、アスリートたちのドラマとパフォーマンスに感動する日々が終わった。  勝敗は残酷だ。  一瞬で決着がついてしまう。  そのプレッシャーに耐えながら、最高のパフォーマンスを披露しようとする選手たちの姿には本当に胸を打たれる。

1.ノルアドレナリン

①いったい、どうやって、プレッシャーや緊張に打ち克とうとしているのか。  今回はノルアドレナリンという物質に注目してみよう。  ノルアドレナリンはカテコールアミンという化学物質の仲間で、神経伝達物質やホルモンとして働く。  この物質が分泌されると覚醒作用により、心拍数や血圧の上昇が起き、注意力、集中力、判断力、作業効率などが高まる。  精神に作用して、やる気や意欲も出てくる。  危機と戦ったり、敵から逃げたりするために、自分で自分に気合いを入れるのだ。

②ノルアドレナリンは同時に不安や恐怖、緊張、怒りなどの感情の高ぶりやイライラも生み出す。  ストレスが続いたままでいると、ノルアドレナリンが分泌され続け、その影響で緊張が続き、筋肉などに強い疲労を感じるようになる。  緊張のため体がガチガチに固まってしまい、いつも通りにできなかったというのは、このノルアドレナリン過剰の状況だろう。

③その点、トップ・アスリートたちはノルアドレナリンの分泌バランスが実に見事だ。  オリンピックという大舞台で、ノルアドレナリンをしっかり出して集中力を高め、なおかつ緊張しすぎたりしない。  

④どうやったらそんなことができるのか。  日本女子カーリングチームのふるまいを見ていると、ヒントがあることに気づく。  「そだね~」  ふんわりした北海道弁が話題になった。  チームみんなが北見市出身ということもあって、自然体の言葉が行き交っていた。    

⑤これが副交感神経を刺激し、緊張の緩和になったと思う。  ノルアドレナリンは、交感神経を刺激する方向に働くが、自然体の会話とあたたかいつながりが安心感をもたらし、過度な緊張に陥らずにすんだのではないか。

2.セロトニン

①もう一つは、もぐもぐタイム。  こちらも話題になった。  イチゴやバナナ、北見市のチーズケーキやお菓子などをおいしそうに食べていた。  おいしいものを食べると、幸福な気持ちになる。  セロトニンが分泌されるためだ。  セロトニンは、ノルアドレナリンの過剰分泌を抑える方向に働くといわれる。  もぐもぐタイムは、セロトニンタイムなのだ。

②アスリートにとって、ノルアドレナリンのパワーは大事な駆動力になる。  最高のパフォーマンスをするには、ノルアドレナリンをバンバン分泌して、意欲も集中力も判断力も高めたい。  でも、これだけでは体が緊張してしまう。

③そこで、必要になるのが、副交感神経とセロトニンというブレーキ。  アクセルとブレーキを巧みに操作することが大切なのだ。  その結果、日本女子カーリングチームは、長い連戦を勝ち抜き、銅メダルを獲得した。

3ノルアドレナリンの分泌バランス. 

①このようにノルアドレナリンの分泌バランスをよくするコツは、スポーツ選手だけでなく、だれにとっても知っておいて損はない。  仕事やふだんの生活で活かすことができるからだ。

②ノルアドレナリンの分泌バランスがよければ、物事の判断力に優れ、ストレスへの耐性も強くなる。  さらに我慢強く、危機に立ち向かい、率先した行動やリーダーシップを発揮しやすい状態になる。

③大きな仕事に挑戦したりしているときこそ、ゆったりとした音楽を聴いたり、体のストレッチをして深呼吸をしたり、副交感神経を刺激することを意識してみよう。

④また、セロトニンを出すには、ごはんを食べたら「おいしい」、夕日やいい景色を見たら「きれいだな」などと声に出し、五感を活用しながら感動することが大切だ。


食事のとき、「うまいな~」が私の口癖です。  でも以前、焼肉屋を経営する友人に「山田さんは本当の味がわからない」とからかわれたことがあります。  何出されても、「うまいな~」と言うからだそうです(笑)

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長田一臣先生と緊張

(1)今回も前回・前々回に引き続き、「緊張」がテーマです。

1.①20代の頃、日本体育大学教授の長田一臣先生が書かれた『スランプに挑む―「人生の波」を乗り切るために』(講談社)という本を読んだことがきっかけで、スポーツ心理学に興味を持ちました。  長田先生は、体操の具志堅幸司選手、柔道の古賀稔彦選手・恵本裕子選手らの金メダリストを指導しています。

②1996年に『最強の極真空手 城西テクニック編』(スキージャーナル)を出版しました。  担当の編集者が長田先生と面識があり、紹介していただきます。

③その本の執筆途中の、1995年から長田先生に毎月1回私の会社に来ていただき、メンタルトレーニングの講義と自律訓練法による集団指導を受ける機会が得られました。  また、長田先生の大学研究室にも、お邪魔して自律訓練法を個人指導していただいたこともあります。

2.長田先生が書かれた『勝利へのメンタル・マネジメント』(スキージャーナル)の中から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①(「上がる」徴候について)稽古のときは力みがなく、相手がよく見える、だから楽に構えていろんな技が駆使できる。  だが、いざ試合となると緊張感が強く、力みが出てくるので、動きがぎこちなくなってしまう。  

②こういう現象は正常な人間なら誰にでも起こることである。  「自分に起こっていることは相手にも起こっていることだ」とわからせることが大事である。』

3.長田先生と、弘前大学教授(当時)・麓信儀先生との対談集『勝者の条件―アスリートの〈心〉をどう鍛えるか』(春秋社)の中の、麓先生の発言を抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①試合前にリラックスして、心身ともにリフレッシュした方がいい結果をもたらすというのは、今では常識ですね。  でも、それがいいとわかっていてもできないというところに問題がある。  

②生理学的に言うと、自律神経系が無意識のうちに活性化してしまう。  自律的であるがゆえに対処に困る。  冷や汗や動悸などの生理現象を静めようとするのは、「心臓を止めよ」という命令と同じでできない。  

③30分後に重要な試合だという意識が、自律神経系の中枢を自律的に(無意識のうちに)刺激してしまうからです。  「緊張しないようにしよう」と意識的に対処するともっと悪くなる。』


(2)個室

『①高速道路を北に向かって走っていた私は、トイレに行きたくなったので、サービスエリアに立ち寄りました。

②手前の個室はふさがっていたので、その隣に入りました。  便器に腰を下ろそうとしたその時、隣から 「やあ、元気?」と声が。  ためらいがちに「まあまあだよ」と 答えました。

③すると隣人は「そうか……それで、今何してるの?」と言うのです。   妙だなと思いましたが、答えました。   「君と同じだよ。  ウンコしようとしてるんだ!」

④やがて隣の男は、声をひそめてこう言ったのです。

「おい、あとでかけ直すよ。  隣の個室に、俺の話にいちいち答えるアホがいるんだ!」』(本郷孔洋先生のメルマガより)

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