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第49回全日本大会

11月3・4日は第49回全日本大会でした。  城西支部からは6名の選手が出場しました。  気付いたことを書いてみます。

①亘和孝(ゼッケン16番)・・・3回戦で安島喬平選手と対戦し、本戦4対0で判定負けしましたが、敢闘賞を受賞しました。  序盤は下段廻し蹴りで若干崩されるような場面も見受けられましたが、後半は逆に場外に押し出すような突きのラッシュも見られ、内容的にはさほど差がないようにも感じました。  今年のウェイト制大会の軽量級では準決勝の一本勝ち、決勝の技有りと、突きの威力が目立っていましたが、無差別の今大会では両手押しを混ぜた突きの連打と下段廻し蹴りが効果的でした。  来年4月のウェイト制大会に向けて、パワーとスタミナの一層の強化と、新ルールの足掛けや捌きなどの研究が望まれます。

②加賀健弘(ゼッケン25番)・・・3回戦で今年の世界ウェイト制・中量級チャンピオンの大澤佳心選手に本戦3対2で判定勝ちし、4回戦で南原健太選手と対戦しましたが、序盤で両手押しからの右上段内廻し蹴りで技有りを取られてしまいました。  実力が拮抗した選手の正面に立ち続けるという癖は、左右に回り込むことで若干解消されていましたが、接近戦でのスネ受けと、近い間合い・遠い間合いの出入りに課題を残しました。  スピードがあり、運動神経もよいので、今後は「上手い組手」が身に付くよう、研究・工夫・反復による癖づけが必要です。

③竹岡拓哉(ゼッケン49番)・・・2回戦で足掛け下段突きの技有り、3回戦で下段廻し蹴りの一本を取りました。  何度か相手の蹴り足に手がかかり、捌こうとしていましたが、いまひとつ技術が身に付いていませんでした。  それでも、今年のウェイト制決勝戦の胴廻し回転蹴りへの下段突きや今回の足掛け下段突きなど、城西では鎌田翔平に次ぐ新ルール対応力だと思います。  

気持ちの強さが竹岡の持ち味ですが、4回戦で本戦判定負けした荒田昇毅戦のような重量級の選手と戦うときは、その気持ちの強さが裏目に出てしまいます。  もう少し冷静になって相手の攻撃をかわすような工夫が必要です。

④奥寺勇輝(ゼッケン73番)・・・2回戦では江戸崇真選手から右上段内廻し蹴りで技有りを取り、3回戦で95㎏の谷川聖哉選手に延長戦で判定負けしましたが、新人賞を受賞しました。  技の切れ、スピードは申し分ないのですが、65㎏と軽量でなおかつ重心が浮いたようなフットワークを使うため、どうしても組手が軽く感じます。  ウェイトトレーニングによる体重増と、安定した運足の工夫が大切です。  かっての軽量級の名選手、田ケ原正文支部長のような運足が理想です。

⑤石崎恋之介(ゼッケン88番)・・・3回戦でアレハンドロ・ナバロ選手に本戦判定負けしました。  竹岡と同様に、何度か相手の蹴り足に手がかかり、捌こうとしていましたが、いまひとつ技術が身に付いていませんでした。   ただ、松井館長も言われていましたが、動きは格段に良くなっています。 突きと下段廻し蹴りのバランスが良く、 また、接近戦でのスネ受けはほぼ完ぺきでした。 

竹岡・加賀・石崎の3人が城西に移籍してきてから4年が経ちました。  3人すべてに言えることですが、これからは自分なりの持ち味を生かした「上手い組手」の研究が望まれます。  「上手い組手」とは「相手の攻撃をまともにもらわない・かわす、自分の攻撃を相手に防御されずに的確に伝える」という意味です。  もっと言えば「相手に自分の組手をさせない」ということです。  田ケ原正文支部長や森善十朗にはそれがあったので、軽量級・中量級でも上位に行けたわけです。  今から「上手い組手」を身につけることはそう簡単ではありませんが、その気になればできないことはありません。

肉体的には、強い体幹を持ちながら、相手の攻撃をその体幹で壁のように受け止めるのではなく、柳のように受け流すイメージです。  心理的には、熱い心を持ちながら、試合中にその熱さを前面に出すのではなく、戦っている相手だけでなく自分自身のことすら冷静に観察する、といった感じです。  その二つが「上手い組手」には欠かせません。    

今日の全国支部長会議の前に田ケ原支部長と話をしましたが、ある時期、運足の稽古だけで毎日1時間くらいやっていたそうです。  チーム城西に所属するメリットは指導者・選手が多く、合同稽古の機会に恵まれていることです。  デメリットは、それが故に自分一人の自主トレによる創意工夫の時間が少なくなりがちなことです。

⑥鎌田翔平(ゼッケン128番)・・・決勝・再延長戦の残り1秒で出した右後ろ廻し蹴りに、右横蹴りによる前押さえを高橋佑汰選手に合わされ転倒し、技有りを取られました。  こういうことがあるのが新ルールの怖さです。  松井館長も言われていましたが、準決勝までを見る限り、頭一つ抜きん出ているようにも見えました。  しかし、勝負というのは結果がすべてです。  最終的に我々が目指しているのは、2年後の第12回世界大会です。  ある意味では、その大舞台で今回のようなことが無いようにという、勝負の女神の教えだと思います。  試合に向けての日々の稽古、直前の準備段階、当日の心構え、などにおいて、何か足りないものがなかったのか、正確な検証が必要です。

2015年2月1日のアメリカンフットボール(NFL)のスーパーボウルを思い出します。  前年の覇者、シアトル・シーホークスがニューイングランド・ペイトリオッツと対戦し、試合終了26秒前にあとたった1ヤード(91.44cm)進めば勝つのに、なぜかランでなくパスを選択し、そのパスをインターセプト(奪われること)され、勝利を逃しました。  私はペイトリオッツ・ファンですから大喜びでした。

今回は残り1秒のちょっともったいない敗北でした。  不思議なことに、どちらも第49回目の大会です。

でもまあ、これだから人生は面白いのかもしれません。  選手・セコンド・応援の皆さん、お疲れ様でした。 

優勝した佑汰、育てた川本支部長、おめでとう!  私にとっては、田中健太郎・羽田支部長、安島喬平・鴨志田支部長に続く3人目の孫弟子チャンピオンです。 

      

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ブログ10周年

1.2007年9月3日にブログを開始しました。  ですから、昨日でちょうど10周年です。  速いな~(笑)


2.この10年間の全日本ウェイト制・全日本・世界ウェイト制・世界大会などにおけるチーム城西の結果を時系列で列挙してみます。

2007年11月16~18日 第9回世界大会 出場者なし

2008年6月14・15日 第25回ウェイト制 入賞者なし  

2008年11月1・2日 第40回全日本・第8位 森善十朗

2009年6月6・7日 第26回ウェイト制・重量級・第4位 鎌田翔平

2009年8月23日 第4回世界ウェイト制・中量級・優勝 森善十朗

2009年11月21・22日 第41回全日本・第7位 森善十朗

2010年6月12・13日 第27回ウェイト制・軽重量級・準優勝 森善十朗

2010年11月20・21日 第42回全日本・準優勝 森善十朗・第6位 小林大起・第8位 鎌田翔平

2011年6月12・13日 第28回ウェイト制・中量級・優勝 竹岡拓哉(横浜川崎支部)

2011年11月4~6日 第10回世界大会 入賞者なし

2012年6月9・10日 第29回ウェイト制・中量級・優勝 森善十朗・第4位 竹岡拓哉(横浜川崎支部)・軽重量級・優勝 小林大起・準優勝 鎌田翔平

2012年11月3・4日 第44回全日本・第7位 鎌田翔平・第8位 森善十朗

2013年4月28日 第5回世界ウェイト制・中量級・優勝 森善十朗・軽重量級・準優勝 鎌田翔平

2013年6月1・2日 第30回ウェイト制・中量級・準優勝 竹岡拓哉・軽重量級・準優勝 石崎恋之介

2013年11月2・3日 第45回全日本・第5位 鎌田翔平

2014年6月7・8日 第31回ウェイト制・中量級・準優勝 加賀健弘・軽重量級・第4位 竹岡拓哉・重量級・優勝 鎌田翔平

2014年11月2・3日 第46回全日本・第3位 森善十朗・第4位 鎌田翔平

2015年6月6・7日 第32回ウェイト制・中量級・第4位 加賀健弘・軽重量級・準優勝 竹岡拓哉

2015年11月20~22日 第11回世界大会 入賞者なし

2016年6月4・5日 第33回ウェイト制・中量級・第4位 加賀健弘・軽重量級・優勝 石崎恋之介・準優勝 竹岡拓哉・重量級・優勝 鎌田翔平

2016年11月5・6日 第48回全日本・優勝 鎌田翔平

2017年4月16日 第6回世界ウェイト制・優勝 鎌田翔平

2017年6月3・4日 第34回ウェイト制・軽量級・優勝 亘和孝・中量級・優勝 竹岡拓哉・軽重量級・第4位 石崎恋之介

2017年6月24日 オールアメリカン・オープン 2017・第4位 加賀健弘

漏れがあったら教えてください(笑)


3.こうやって並べてみると、大変な大会の数ですね。  でも一つ一つの大会を、その時の嬉しさや悔しさとともに鮮明に思い出します。   選手の皆さん、素晴らしい思い出をありがとう。  次の10年も、どんな結果が生まれるか、楽しみです。 

  

 



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2017極真祭

週末は京都で2017極真祭でした。  入賞した選手についてのコメントです。

①小木戸瑛斗(型12歳~14歳男子の部・優勝)・・・予選も1位通過での優勝でした。   技の切れ・緩急、足腰の安定感ともに抜群でした。  3年前に優勝した時も素晴らしかったですが、今回はそれにパワーが伴ってきた印象を持ちました。  最近は組手の力も付けてきました。  高校進学後は型・組手の両方でチーム城西の中・高生を牽引してもらいたいと思います。

②金子雄大(組手13歳14歳男子-55㎏級・第3位)・・・ここ数年、体格差で技を封じられることが多く、入賞から遠ざかっていました。  今回は足腰の強さが見られ、これまでのように押し崩される場面が見られませんでした。  サウスポーの雄大ですが、相手の右奥足外側への下段廻し蹴りが有効でした。  同じサウスポーの森善十朗が得意とした左足をステップインしてからの右奥足内側への下段廻し蹴りと左の鎖骨打ちをマスターすれば、さらに強くなると思います。  第46回全日本大会の森vsイリヤ・カルペンコ戦の映像を観て研究して下さい。

③岡部慎太郎(組手13歳14歳男子+55㎏級・準優勝)・・・決勝戦は183cm・106㎏の大柄な相手選手と対戦し、試合の流れの中で両脚がそろったところを刈られ転倒し、技有りを取られました。  それさえなければ優勝する可能性もあったと思います。  新ルールになり、上段蹴りや足掛けで勝負が決まってしまう場面が増えました。  一瞬の油断や、一瞬のバランスの崩れが命取りになります。  指導員ブログの入賞者インタビューで本人も答えていましたが、技有りを取られても取り返せるような、得意技を磨く必要があります。  上段蹴り・足掛けはもちろんですが、今年のウェイト制大会で亘和孝が見せたような、倒せる強い突きなども有効です。  ウェイト制大会の和孝の映像や、昨日一本勝ちを量産して優勝した高橋扶汰選手の映像などを観て研究して下さい。

④中水流梨央(型10歳男女混合の部・第3位、組手10歳女子+35㎏級・第3位)・・・型は、パワーとスピード感にあふれていました。  そこに緩急と技のキレが出てくれば、優勝の可能性が出てきます。  組手は準決勝でリーチの長い選手に自分の間合いを封じられてしまいました。   離れれば相手の長い前蹴りが来るし、近づけば膝蹴りが来る、といった感じです。  ただ前に出るだけではなく、サイドステップなどを研究して、リーチの長い相手が逆にやりにくさを感じるような、出入りや横への動きのある組手が望まれます。

⑤諸岡幸乃(組手7歳女子・準優勝)・・・試合の中盤で上段への蹴りで技有りを取られました。  準決勝からコート近くで観ましたが、突きでラッシュする時に頭が大きく揺れる癖があります。  頭が大きく揺れるということは当然視線が定まらないことになります。  取られた技有りも、それが原因で相手をよく見ていなかった可能性があります。  頭を頂点とした体軸の安定は打撃系格闘技では必須です。  優勝する可能性が相当高かっただけに、ちょっと残念です。


※追記

庄司宇天名(組手16歳17歳男子選抜無差別級・準々決勝で優勝した高橋扶汰選手に判定負け)・・・数年前の関東大会決勝で対戦しています。  そのときは押されて一方的な試合だったように記憶していますが、今回は善戦しました。  高橋選手と対戦した宇天名以外の選手が全員一本負けだったことを考えると、組み合わせさえよければ決勝まで上がったと思います。  高橋選手には吉村基も昨年末の関東大会決勝・今年のユースエリート準決勝と二度負けています。  4月17日のブログに書きましたが、基についてもその差は大分縮まってきています。  宇天名と基で力を合わせて研究し、次は勝てるよう頑張ってもらいたいと思います。 

実際、そのような目に見える目標とする選手がいることは幸せだと思います。  エベレスト登山で言えば、次の中継地点までの道のりが明確なわけですから。  当然そこに険しさはありますが、目標が明確だと、無駄なルートを登る可能性を排除できる・モチベーションが上がる、などのメリットが出てきます。  サンドバッグを叩いても、ミットを蹴っても高橋選手のことをイメージするくらいの執念があれば、雪辱することは可能です。 

ちなみに、表彰式で賞状を渡すついでに、高橋選手に宇天名について訊ねたら、「強かったです」と言っていました。   多分に社交辞令も含まれていたとは思いますが、嬉しかったです(笑)

選手・セコンド・応援・付き添いのご父兄の皆さん、暑い中、お疲れさまでした。    

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