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恐怖心を乗りこなす

5月13日の『伊勢ー白山 道』さんのブログのタイトルは『自分の恐怖心を乗りこなすことが、運命を変える』でした。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①多くの人が、恐怖心の中で暮らしています。  失業する恐怖心・病気に罹る恐怖心・災害や戦争が起きる恐怖心。  その時々の自分に応じて、「まだ起こってはいないのだが」、様々な恐怖心の中で人は暮らしています。  特に日本人には恐怖心が大きいかも知れません。

②でも、その恐怖心の御蔭で日本を見ますと、恐怖・心配事への対策が取られ、経済が発展し、最長寿の国です。  「良い意味での」恐怖心が、統制・機能しているとも言えそうです。

③南国の何も心配していない様子の、根っから明るい人々は、いつも笑顔でいます。  直ぐに踊りだします。  でも、なぜか貧しくて、色々な病気や事故・犯罪で短命な傾向があります。  恐怖心を何も持たない傾向は、行き当たりばったりの計画性の無さという現実を起こすようです。

④結論から言いますと、上記の「中間」「中道」が良いと感じます。  老子にしても、釈尊にしても、要するに「中道が最高・最善!」と言っているのです。  日本人は、恐怖心が優位すぎるために、心を病む傾向が増えている最中だと感じます。  問題はここなのです。

⑤日本人の中には、
* 自分の恐怖心の中で暮らし、自分が自分自身をイジメている。
* しかし、その原因を他人のせいにすり替える傾向が始まっている。
これにより、突然に切れる人、他人を害する通り魔的な行為、をする人が増えていると感じます。

⑥今の自分が感じる「怒り」が有れば、それを冷静に見なければ生けません。  その正体は、自分自身の恐怖心であったり、自分のコンプレックスであり、他人が原因では無いことが大半である可能性を考えて欲しいのです。

⑦赤子は寝ていましても、突然に夜泣きをするものです。  その時に母親(母性)に抱かれて、背中をさすってもらうと安心し、また眠ります。  大人に成りますと、これを自分でしなければいけません。

⑧その方法は、恐怖心や怒りを感じた時は、
* まだ何も起こっていない、という現実を再確認すること。  自分自身に言い聞かせること。
* その自分の感情を、冷静に静観・観察すること。

⑨このような習慣を持つだけでも、自分の悪い自我(ワレヨシな心)を止めて置くことが可能です。  自分の運命が変わります。』

私も典型的なビビりです。  若いころはそれがイヤでしたが、今は結構気に入っています。  でも、状況によってはちょっと疲れますけどね(笑)

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北方先生・小嶺監督・カーティス教授

最近の新聞のインタビュー記事から抜粋し、番号を付けて紹介します。

1.北方謙三先生(朝日新聞朝刊連載「人生の贈りもの」全14回・・・5月1日第6回分より)

『①売れない小説を書き続けている私を、30年前に亡くなった親父(おやじ)は快く思ってなかったはずです。  それでも当時、「同じところで10年耐えていたら、人は変わるんだ」と言ってくれた。  「こっちの気持ちも知らないで」と反発しましたが、結局その通りになりましたね。

②《大学卒業後、100本書いて採用された小説は3本。  しかし、その3本が若い編集者との出会いにつながる。  今なお親密なつきあいが続く、集英社の山田裕樹さんだ》

③何度か話してみると、ヘミングウェーやヘンリー・ミラーといった私が好きな作家を読み込んでいる。  読書の趣味が合うわい、と相談したんです。  「エンタテ(エンタメ)をどう思いますか。あれなら500枚くらい書けるんですが……」  30歳を過ぎたころです。  (中略)

④彼は「まず見てみないと」と言ってくれた。  で、書いた。  500枚どころか1000枚ほど。  エネルギーがありあまってたんですね。  彼に見せると、「あなたは純文学をやるべきではありません」なんて言う。  いい気分でいると、「でも、こんなに長いのは出せません。  もう1本書いてください」と。  書きましたよ。  今度は550枚。  すると彼、こう言った。

⑤「これ、いいです。  でも私は下っ端なので出版できるかどうか約束はできない。  小舟に乗った気でいてください」

⑥「小舟」は頑張ってくれたんです。  550枚の原稿用紙を1枚ずつコピーして3束つくり、編集だけでなく宣伝関係の部署に持ち込んだ。  それがデビュー作『弔鐘(ちょうしょう)はるかなり』になるんです。』


2.小嶺忠敏監督(元・国見高校サッカー部監督・・・日経新聞夕刊「人間発見」全7回・・・4月28日第5回分より) 

『①《国見高は全国選手権を6度、制した。  特に、2000年度からの4年間で3度優勝。  インターハイも通算5度、制覇した。》

②どうやったら優勝できるのかは分かりません。  大切なのは指導陣があらゆる準備を怠らないことです。  相手をしっかり分析し、長所を消すにはどうしたらいいかを考え抜きます。

③国見のサッカーを批判する声は耳に届いていました。  ロングボールを多用するのは古くさいと言われました。  しかし、自分のチームの力が一番、分かっているのは私です。  東福岡高校のようにパスをつなげる選手がそろっているなら、そうします。  そうではないのに理想ばかり追っても仕方がありません。

④私は戦術ありきで、選手を枠にはめるようなことはしません。  時間を掛けて選手を観察し、性格も含めて特徴の把握に努めます。  いくつかのポジションでテストしたうえで選手を組み合わせ、持ち味を生かしたサッカーをします。

⑤優勝すると生徒は有頂天になります。  そこが危険なところです。  私はロッカールームに戻ってワイワイやっている生徒たちに「ストップ。  ここが人生で最も大事なところだ。  テングになってダメになった人間をオレはたくさん見てきた」と諭します。  高校の優勝が人生のゴールではありません。  私自身も優勝したら自分を引き締めます。』


3.ジェラルド・カーティス氏(米コロンビア大学名誉教授。  1964年に初来日し、日本政治を研究し続ける。・・・日経新聞5月12日夕刊より)

『①――3年3カ月の旧民主党政権の失敗があった。

「非常に残念だ。  僕は自民党がそれほど人気だとは思わない。  選択肢の中でベターなだけ。  旧民主党の失敗は日本の歴史にとって不幸だった。  失敗の一番の理由は官僚の扱いが下手だったこと。  『政治主導』を掲げて官僚を追い出したが、政策を作った経験がないからわからない。  官僚の反発も呼んだ。  鳩山内閣で本当の力を持ったのは小沢一郎氏。  裏権力ではなく堂々と表で勝負すべきだった」

「運も悪かった。  東日本大震災が起こり、福島の原発事故で菅直人首相が批判を浴びた。  だが原子力村をつくったのは自民党であり、民主党ではない。  菅直人氏のしたことは悪いこととは思わない」

②――安倍首相は運がいいのか。

「政治で成功するには運も必要だ。  安倍さんはいろんな意味で運がいい。  野党があまりにも弱く、自民党にも対抗馬がいない。  中国や北朝鮮への懸念で、安定政権も求められる。  しかし、運がいいのと、運を上手につかむかどうかは別の問題。  安倍さんは運を上手につかんでいる」』

今回は私自身の備忘録として三つ取り上げました。  でも、北方先生の連載にある「小舟に乗った気」って(笑)

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道徳心

『あなたの人生の意味』(デイヴィッド・ブルックス 早川書房)を読みました。  1月22日のブログで「道徳」について取り上げましたが、本書でも「道徳心」が大きなテーマとなっています。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①私は最近よく考えることがある。  人間の美徳には大きく分けて二つの種類があるのではないかということだ。  (中略)  私が二種類の美徳について考える上で助けになったのは、ジョセフ・ソロヴェイチックというユダヤ教の指導者が1965年に書いた『孤独な信仰の人』という本だ。  ソロヴェイチックによれば、私たち人間の本性には二つの対立する側面があるという。  

②それぞれを彼は、「アダムⅠ(ワン)」、「アダムⅡ(ツー)」と名づけた。  アダムⅠは私たちの中のキャリア志向で、野心的な面で、高い地位と勝利を求める。  アダムⅡは心の内に何らかの道徳的資質を持とうとし、善き行いをするだけでなく、善き存在であることも求める。

③私たちは今、アダムⅠばかりが優先され、アダムⅡが忘れられがちな社会に生きている。  成功をおさめ、称賛を得るための競争はあまりに熾烈なため、私たちはそれで消耗し尽くされてしまう。

④どこかで、自分は他人から認められること、褒められることばかりをしてきたのだと気づく。  愚かにも、他人を、その人の持つ価値ではなく、能力で見てしまっている。  自分の人格をどのようにして高めていくかという計画もない。  それがないと、内面の人生はもちろん、外から見た人生もいずれ、崩壊しかねない。

⑤正直に言おう。  私はこの本を、自分の心を救うために書いた。

2.①(前略)このように生きている人たちは、人間は生まれたままで、何もしなくても素晴らしい存在だなどとは考えていない。  明確に意識して努力を重ねない限り、良い人間にはなれないと自覚しているのだ。

②また、たとえ表面的に成功しているように見えても、内面の道徳的な向上がなければ、その成功が長続きしないことも知っている。  内面が道徳的に充実していないと、いずれ不祥事や、誰かの裏切りによって転落してしまう。  「アダムⅠ」は、結局は「アダムⅡ」に依存している。

3.①この何十年間かの間に私たちは、かっては持っていた道徳観を失い、かってはごく普通だった生き方も失った。  今の人間が過去に比べて極端にわがままになったわけでも、強欲になったわけでもないと思うが、一定の規範が失われたことで、自分の人格をどう形成すればいいのかはわかりにくくなったと思う。

②現代社会の大きな間違いは、「アダムⅠ」さえ成功すれば、人間は心から満足できると多くの人が信じていることだ。  アダムⅠの欲望は無限である。  何かを手に入れてもすぐに物足りなくなり、絶えず「もっと欲しい」と思い続ける。  アダムⅡを成長させない限り、本当の満足を得ることはできない。

4.①(ノーベル平和賞の)シュバイツァーは、理想主義者を(アフリカのジャングルの)病院職員として雇うことはなかった。  また、自分は世界に大きな貢献をしているのだとはっきり自覚して働くような人も雇わなかった。

②彼が雇いたかったのは「どんな時も常に同じように真面目に働く人、ただ自分に求められたことを淡々とこなす人。  『して当たり前』という気持ちで仕事をする人。  決して普通でない際立ったことをしようとは思っていない人である。  英雄になるつもりはなく、与えられた仕事を冷静に、しかし熱心にこなす。  そういう人だけが、世界を変えるような偉大な業績をあげることができる。」 

5.①人が未来のことを思う時には、幸せに生きている自分の姿を思い描くのが常である。  ところが面白いのは、人が過去を振り返って何が今の自分を作ったのかを考える時に思い出すのは、たいていは何か辛い出来事である。

②幸せな出来事を思い出す人は少ない。  大切なのは苦しみだったとわかることが多いのだ。  大半の人が幸せを目指していながら、苦しみによって育てられる。  そう感じる人が多い。

6.①(第二次世界大戦中の陸軍参謀総長)マーシャルが当時住んでいた軍の世界は違った。  その世界では、偉大な人間とは生まれるのではなく、作られるものだと信じられていた。  最終的に変えなくてはならないのは人間の内面だが、そのためにはまず、目に見えるところを変化させる必要があるとも考えられていた。  自分を律することができる人間になるには、日頃からそのための訓練をしなくてはならない。  

②真に礼儀正しい人になるには、まず表面的にでも礼儀正しい態度をとる訓練が必要だ。  真の勇気を身につけるには、まず自分の恐怖心に逆らって動く訓練をする。  真に沈着冷静な人間になるには、まず顔の表情だけでも常に変わらないよう訓練する。  最初に具体的な行動があって、はじめて内面が変わるのだ。

7.①マーシャルは現代の私たちとは大きく違う、組織優先の考え方を持つ人だった。  これは歴史というものを強く意識する考え方である。

②人生は誰もいない、何もない野原を歩いて行くのとは違う。  私たちは必ずいずれかの組織に属することになり、その組織に自分の身をある程度、預けることになる。  属する組織のほとんどは、私たちが生まれる前から大地に根を下ろすように存在しており、私たちが死んだあともおそらく長く変わらずに存在し続ける。

③どの組織も、すでに亡くなった人たちからの贈り物を受け取っている。  そして、組織に属した人たちは、それを存続させ、改善していく責任を負う。  より良い状態にして次の世代へと渡す責任があるのだ。  組織には必ず、昔から決まっている規則があり、属する人たちが果すべき義務がある。  また、何を良しとして、何を良しとしないかという基準もある。

8.①(現代の私たちは)「どうすれば人の上に立てるか」を教えられることはあっても、どういう仕事をし、どう生きるのが、道徳的に最も良いのかなど誰も教えない。  人は皆、ただひたすら人の称賛を求める機械のようになっている。  自分の人生の価値を、他人に褒められるかどうかでしか判断できなくなっている。

②こういう文化には大きな問題がある。  持てる能力を発揮することは大いに奨励されるが、その反面、道徳心を磨くことを勧める人は皆無に近くなってしまうのだ。  自分の人生をどの方向に進めれば意味のあるものにできるか、それを判断するには、どうしても道徳心を磨く必要があるはずだが、そのことはほとんど誰も言わない。』

私のブログのタイトルは『私の備忘録』です。  今回は書き写し、残しておきたい部分が多く、長文になりました。

ビル・ゲイツさんが「2015年に読んだ本ベスト6」のうちの筆頭に選んだことでも話題になりました。  私も「座右の書」として身近に置いておくつもりです。
    
今日の午後、西東京都大会が開催されます。  極真空手においては、日々の稽古や審査会・試合を通して「道徳心を磨く」ことも、重要な課題の一つです。

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