2007年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年01月

森光子さんと大器晩成

1. 12月の日経新聞の 『 私の履歴書 』 は女優の森光子さんが書いています。

2. 12月26日の一部を紹介します。

 『 私はもう41歳、デビューして30年近くたつのに、舞台や映画で主役をいただいたことは一度もなかった。 
 
 「 放浪記 」 の初日は36年10月20日。 』

 来年の2月23日、約46年間で1900回の公演回数となる 「 放浪記 」 のスタートです。  大女優の森光子さんが41歳まで主役を演じていなかったというのは初耳でした。  「 大器晩成 」 という言葉がピッタリですね。

3. 10月3日のブログでも紹介した安岡正篤先生が 「 安岡正篤一日一言 」 ( 致知出版社 ) の12月30日の欄で 「 大器晩成 」 について次のように書かれています。

 『 大器晩成という言葉があるが、人は自然が晩成した大器だ。  ( 高等動物の中で ) 一番あとで作ることに成功した。 まあ、大器といってよい。

 まさに大器晩成で、大自然という偉大な創造者が何十億年もかかってやっと作ったもの。

 だから、自然の法則は人間においても同じく、人間は、早成する、早く物になるというほど危ないことはない。 

 人間もなるべく晩成がよい。  まあ、死ぬ頃なんとか物になるというくらいの覚悟でぼつぼつやるがよい。 』

4. 明日から休暇をとります。  次にお目にかかるのは、1月7日です。

 今年も多くの方々に支えられ、どうにか無事に過ごすことができました。

 本当にありがとうございました ( 合掌 ) 。

 新しい年が皆さんにとってすばらしいものになりますよう祈っています。 

 よい新年をお迎えください。

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空腹力

1. 『 空腹力 』 ( 石原結實著 PHP新書 ) を読みました。

 東洋医学的な考え方が多く取り入れられていて、同感するところがたくさんありました。

2. 過食、血液の汚れ、低体温が病気の根本的な原因なのだそうです。

3. エッセンスを箇条書きにして紹介します。

① 人類誕生から300万年近く絶えず飢えの危険にさらされてきたので、人間はお腹のすいた状態には強い。  逆に、食べすぎに対する機能をほとんど持ち合わせていない。

② 食べ過ぎると、胃や小腸に長時間、大量の血液が集中するので、排泄(はいせつ)を担当する大腸や直腸、腎臓への血流が不足することになり、血液中や体内に老廃物(ろうはいぶつ)がたまる。

③ 白血球は、ばい菌・ガン細胞・老廃物を食べる掃除屋だ。  お腹いっぱい食べると、血液中の栄養が多くなり、白血球も腹いっぱいになって、ばい菌・ガン細胞などを食べなくなるので免疫力(めんえきりょく)が落ちる。

④ 長い歴史の中で人間は空腹で過ごしてきたので、目の前に食べ物があるときにはいくらでも食べてしまうという本能がある。

⑤ 人間の歯の数は32本で、野菜や果物を食べる歯である門歯 ( 前歯 ) が8本、肉や魚を食べる犬歯が4本、穀物を食べる臼歯 ( 奥歯 ) が20本である。  このことから、もともと人間は約60%を穀物から、約30%を野菜や果物から、約10%を動物性たんぱく質から摂るようになっていると考えられる。

⑥ エネルギーは筋肉で多く消費されるので、筋肉量の多い人のほうが基礎代謝(きそたいしゃ)量が大きい。  基礎代謝とは、 「 じっとしていても生命活動を維持するための活動で消費するエネルギー 」 のこと。

⑦ 人間は血液がきれいで体内に老廃物がなければ、病原菌(びょうげんきん)に侵されない。  血液が汚れる原因は、食べすぎ、飲みすぎ、運動不足だ。  

⑧ ヒトは体毛がないことから、もともとは熱帯に発生したと推測されている。  そのため、寒さに対する特別な機能を持っていないため、 「 冷え 」 に弱く、冷えるとさまざまな病気にかかりやすくなっている。

⑨ 水分の取り過ぎは、現代人に多い冷えの原因になっている。  体の冷えは血流を悪くして病気の原因になる。

⑩ 体温が低下しているときは白血球の活動がにぶるので免疫力が落ちる。

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火ぶたを切って落とす

1. 23日の日曜日、テレビで漫才の 「 M-1グランプリ 」 をやっていました。  

 4000人を超す出場者の中から、敗者復活戦で勝ちあがったサンドウィッチマンが2007年のチャンピオンに選ばれました。

2. 司会は今田耕司さんと小池栄子さんでした。

 番組が始まって、審査員の紹介があって、今田さんが 「 いよいよM-1グランプリの火ぶたが切って落とされます! 」  と言ってスタートしました。

3. 12月17日のブログ 『 問題な日本語 』 で

 『 「 火ぶたを切る 」 「 火ぶたを切って落とす 」 のどっち?・・・ 「 火ぶたを切る 」 が正しい。 』

 と書きました。 

4. 以下は 『 問題な日本語 その3 』 ( 北原保雄編著、大修館書店刊 ) の解説です。

 『 「 火ぶた 」 は、火縄銃(ひなわじゅう)の火皿(ひざら)をおおう蓋(ふた)。  その蓋を切って ( =開いて ) 点火の準備をする意から、戦いや競争を始めることをいう。

 類義(るいぎ)の 「 幕を切って落とす 」 と混同して、 「 火ぶたを切って落とす 」 というのは誤り。

 幕の場合は切って落とすのだが、火ぶたは切っても落ちない。 』

5. 「 ~の火ぶたが切って落とされます! 」 って使いがちですよね ( 笑 ) 。   

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いい選手、悪い選手

1. 過去のブログでも書きましたが、ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜選手の大ファンです。

 松井選手の書いた 『 告白 』 という本がPHP研究所から出版されました。

2. 感心した箇所がいくつかありました。  今日はその中から 『 いい選手と悪い選手の見分け方 ( ①~③ ) 』 を紹介します。

① 『 いい選手と悪い選手の見分け方ですが、相手に嫌らしさを感じさせる選手はいい選手だと思います。  

 すごい選手でもあっさりしたプレースタイルならば、いい選手とは言えません。

 例えば、相手投手に球数を投げさせる打者や、勝負強い選手は、守っていても嫌な感じがします。

 逆に、長打力や一発があっても、アウトになるときはあっさりアウトになる選手は決して嫌ではないのです。  長打力という意味では嫌だけど、そのかわり 「 もろさ 」 もあるような選手です。

 ヤンキースのデレック・ジーターは相手からしたら、嫌な選手の代表格であり、いい選手と言えます。 』

② 『 また、自分の中の価値観では、どれだけチームのことを考えているのか、考えていないのかが、もう1つの判断基準になります。

 それは日頃のプレーとか、普段の行動や発言を見ていると分かります。 』

③ 『 あとは頭脳というか、ベースボールIQみたいな問題も大きい。

 野球をプレーする上で、頭のいい悪いも大きな要素です。

 そうでないと、同じ失敗を何度もする選手がいますから、そういう視点で見ていくと、いい選手と悪い選手の見分け方にもなります。 』

3. クリスマス・イブまで三連休です。  ちょっと早いですが ( 笑 ) メリークリスマス!

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無為自然

1. ワールド空手編集部から全国の支部長あてのアンケートが送られてきました。  

 その質問の中に 「 好きな言葉 」 という欄があり、私は 「 無為自然(むいしぜん) 」 と書きました。

2. 「 無為自然 」 を大辞林で引くと 「 老荘思想 ( 老子と荘子の思想 ) の基本的立場を表した言葉。  人為的(じんいてき)な行為を排し、宇宙のあり方に従って自然のままであること。  」 と載っています。  

 わかりやすく言うと、 「 人生で起こってくるさまざまな出来事や流れに逆らわずに生きる。 」 ということだと思います。

3. 毎朝読んでいる 『 坂村真民(さかむらしんみん)一日一言 』 ( 致知出版社 ) の今日 ( 12月20日 ) の欄に、 「 無為自然 」 に関連したことが 「 宿運(しゅくうん)を知る 」 として出ていました。

  「 宿運 」 とは大辞林によると 「 前世から定まった運命。  宿命。 」 のことです。

4. 坂村先生の今日の文章を紹介します。

 『 人は自分の宿運を知らねばならぬ。  

 それを知ることによって、それに素直に従い生きていくことができるようになったら、病気になっても病気から逃れ、災難にあっても災難から逃れ、失意に落ちても、そこから立ち上がることができるようになる。  そういう世界が展開してくるのである。

 何事も、無理をしたり、逆行したりするから、病気になったり、災難にあったり、失敗を重ねたりするのである。  

 それらは自分を知らないところから起こってくるもので、自分から作り出しているようなものである。 』

5. 病気・災難・失意にも何らかの意味があり、それを素直に受け止めて、自分の生き方を反省することによって、そこから抜け出すことが可能になるんですね。

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ニューイングランド・ペイトリオッツ

1. 最近、NHKBS放送で夜中にやっているNFL(ナショナル・フットボールリーグ)の試合をよく見ます。

2. 20年ほど前にもよく見ている時期がありました。  当時はサンフランシスコ・49ers(フォーティーナイナーズ)の全盛期でした。  1981・84・88・89年の4回、スーパーボウルに出場し、全勝しました。  

 QB(クォーターバック)のジョー・モンタナと、WR(ワイドレシーバー)のジェリー・ライスという二人のスーパースターがいました。  モンタナの 「 モンタナマジック 」 と呼ばれる数多くの華麗な逆転勝利や、 「 神との契約 」  と呼ばれる二人のホットライン ( パスとレシーブ ) は最高でした。

3. 今年は、2001・03・04年のスーパーボウルを制した、ニューイングランド・ペイトリオッツが絶好調です。  12月16日まで開幕14連勝で、レギュラーシーズンが14試合制だった ( 現在は16試合制 ) 1972年シーズンに、無敗でスーパーボウルを制したマイアミ・ドルフィンズ以来で、2チーム目です。

 QBのトム・ブレイディは今季45TD(タッチダウン)パスで、2004年にインディアナポリス・コルツのペイトン・マニングが作った、49TDパスのシーズン最多TDパス記録更新まで、残り2試合で5TDにまでせまっています。

 WRのランディ・モスも、今季19TD捕球で、1987年に49ersのライスが作ったリーグ記録 ( 22TD捕球 ) 更新まで、あと4TD捕球です。

4. NBA(ナショナル・バスケット・アソシエーション)は最近見ません。  シカゴ・ブルズでマイケル・ジョーダンが活躍していたときは、よく見ていました。

5. 何のスポーツでも、スーパースターがいると盛り上がりますね。

 日本のスポーツ界でも、六大学野球の斉藤祐樹投手、ゴルフの石川遼選手の出現で観客動員数が倍増したみたいです。

6. 日本の極真にも、かっての松井館長みたいに、観客を魅了するような、華麗で、強いニュースターが欲しいですね。

 ゼンジューロー、ショーヘー、ダイキー、たのむよー。  いつもの内輪ネタです ( 笑 ) 。

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平井一政さん

1. 今日のブログを書くことは、昨日平井一政さんに了解していただきました。

2. 平井さんは、1939年生まれの68才です。  今から15年ほど前に、城西支部三軒茶屋道場に入門されました。  婦人服販売、不動産など幅広く事業をしている経営者でもあります。

3. 4年ほど前に平井さんの大腸にがん細胞が発見されました。  入院した時は、私もお見舞いに行かせていただいたのですが、その後無事退院され、いい状態が続いていました。

 ところが、2年ほど前に肝臓への転移が認められ、抗がん剤の投与を始められたのです。

 今も、年に数回お目にかかります。  抗がん剤の影響で髪の毛が薄くなったりしてはいるのですが、とにかく元気でした。

4. 14日に掌道鍼灸整骨院に治療に行ったところ、菊沢院長から 「 平井さんの数値が良くないので、17日の月曜日に平井さんを囲んで食事会を開きます。  出席しませんか。 」 との誘いを受けました。

 7時に渋谷で集合でした。  平井さんは30分ほど遅れて出席されました。

5. 本当にビックリしました。  ますます元気なんです。  若干太られましたが、抗がん剤の投与は点滴で5時間ほどかかり、終わるとフラフラするので、体重を増やしたのだそうです。 

 今年になってから、新しい事業会社を2つ立ち上げたそうです。  いくつかの病院で診てもらっているのですが、担当の先生から 「 他の患者を集めるから話をしてもらえませんか。 」 と依頼されたそうです。

 人知れず落ち込んでいることもあるのかもしれませんが、昨日見るかぎりは、発病前とまったく変わりません。  いや、むしろ、それまで以上にエネルギッシュにも見えます。

6. 「 がん細胞と共存して生きていくことが大事です。 」 とおっしゃっていました。

 その強さに感動しました。

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問題な日本語

1. ブログを書くようになってから、誤字には特に気をつけています ( もしかしたら、気づかずに書いてたかも知れませんが。 ) 。

2. 大修館書店から出されている 『 問題な日本語 その3 』 ( 北原保雄編著 ) を読みました。

 各ページ下段の 『 使い方どっち? 』 から、いくつか紹介します ( ・・・以下が答です ) 。

① 「 間髪をいれず  」 の間髪は ( かんはつ ) か ( かんぱつ ) のどっち ( が正しい ) ?・・・ ( かんはつ ) が正しい。

② 「 二の舞(まい)を踏む 」 「 二の舞を演じる 」 のどっち?・・・ 「 二の舞を演じる 」 が正しい。  「 二の足を踏む 」  は別の意味。 

③ 「 食指(しょくし)が動く 」 「 食指が伸びる 」 のどっち? ・・・「 食指が動く 」 が正しい。  「 触手(しょくしゅ)を伸ばす 」 は別の意味。

③ 「 物議(ぶつぎ)を呼ぶ 」 「 物議をかもす 」 のどっち?・・・ 「 物議をかもす 」 が正しい。  「 論議(ろんぎ)を呼ぶ 」 は別の意味。

④ 「 火ぶたを切る 」 「 火ぶたを切って落とす 」 のどっち?・・・ 「 火ぶたを切る 」 が正しい。   「 幕(まく)を切って落とす 」 は同じ意味。

⑤ 「 刀(かたな)折れ矢尽きる 」 「 矢折れ刀尽きる 」  のどっち?・・・   「 刀折れ矢尽きる 」 が正しい。

⑥ 「 下手(へた)な考え休むに似たり」 「 下手の考え休むに似たり 」 のどっち?・・・ 「 下手の考え休むに似たり 」 が正しい。

3. 日本語には漢字かな混じりの、ことわざや成句(せいく)が多いので間違いやすいですよね。

 解説も詳しく書いてありましたが、省略します。  興味のある方は読んでみてください。

 今日は日本語の勉強でした ( 笑 ) 。    

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養生法

1. 大辞林で 「 養生(ようじょう) 」 を引くと 「 健康に注意し、病気にかからず丈夫でいられるようにつとめること。  健康を保つこと。  摂生(せっせい)。 」 と載っています。

2. 私の養生法を紹介します。

① 睡眠・・・夜中の1時から5時の間は睡眠のゴールデンタイムなのだそうで、なるべくその時間は眠るようにしています。  平日・6時間、休日・9時間 ( 昼寝も含む ) が平均的な睡眠時間です。  平日の朝は6時半に起きます。

② 食事・・・朝と夜(休日は昼)の1日2食制です。  五木寛之先生が書かれていましたが、10代の食事の量に対して、20代は9分目、30代は8分目、40代は7分目、50代は6分目、60代は5分目、70代は4分目、80代は3分目がちょうどいいんだそうです。  好き嫌いは、ほとんどありません。

③ 酒・・・月曜日と金曜日のトレーニングの日は飲みません。  休日は350ミリの缶ビール2~3本ですが、平日はもう少し ( ? ) 飲みます ( 笑 ) 。

④ 体重管理・・・73キロがベスト体重です。

⑤ トレーニング・・・月曜日と金曜日の夕方6時半から10時半くらいまで、明大前道場で行います。  スケジュールは縄跳び、基本稽古、補強、開脚、ランニング、サーキットトレーニング、立禅、這、パンチングボール、砂袋の順です。

⑥ 立禅・・・毎朝起きたら15分間行います。

⑦ 整体・鍼(はり)治療・・・週2回1時間、麻布十番の掌道鍼灸整骨院の菊澤院長にやってもらいます。

⑧ サプリメント・薬・・・サプリメントは毎朝飲みますが、薬はほとんど飲みません。

⑨ 病院・・・ほとんど行きません。  年に1回行くか、行かないかです。  今年は1月にノロウィルスに感染し、病院に行きました ( 笑 )。

⑩ 靴下・サンダル・・・自宅で靴下は履きません。  冬でも、道場の行き帰りは裸足にサンダルです。  もっとも、車で行くんですが ( 笑 ) 。

⑪ 健康診断・・・年に1回受けますが、今のところ検査数値は良好です。

3. 私の養生法のポイントは次の通りです。

① 寿命は天命だと考えているので、目的は、長生きすることではなく、生きている間元気でいることです。

② 薬や医者に頼るのではなく、人間が本来持っている自然治癒力(しぜんちゆりょく)を高めることを課題にしています。

③ 立禅や鍼治療を通じて、体内における気の流れを活性化させることを心がけています。

4. 今日はトレーニングの日です。  酒は飲みません ( 笑 ) 。

 今年の週末はあと3回です。  良い週末を。
 

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猪谷千春と大西靖人

1. 1956年に日本人として初めて、冬季五輪で銀メダルをとった猪谷千春IOC副会長のインタビューが、昨日の朝日新聞夕刊に載っていました。  五輪の2ヵ月前に右足をねんざしたそうです。

 「 内出血して1週間は松葉づえをついていました。  1ヵ月は満足なトレーニングができなかった。  そりゃ焦りますよ。  でも、右足を使わないトレーニングはいろいろできるんです。  腹筋運動とか。

 もし、けがをしなかったら金メダルが取れたかもしれない。  別な言い方をすると、けがのおかげで銀メダルがとれた、と。  体が万全だったら練習をしすぎて、オリンピックのころは下降線に入っていたかもしれない。  

 これはもう神のみぞ知る、でね。  まさに人生ですよね。 」

2. 記事を読んで、大西靖人のことを思い出しました。  浜井良顕本部長の法政大学の後輩で、1979年に入門してきた大西は、城西の内弟子指導員第1号でした。

 身長183センチ・体重94キロと体格に恵まれ、1983年の第15回全日本大会で優勝しました。

 見かけはごついのですが、子供のころから喘息(ぜんそく)の持病を持っていたりして、本質的には弱い面がありました。

3. 猪谷さんと同様に大会の2ヵ月前、肝炎で入院しました。  肝炎にかかると、なるべく体を動かさないようにしなければなりません。  でも、見舞いに行くと、ベッドの下にダンベルが隠してあって、それを持ち上げたりしていました。  

 1ヵ月前にはどうにか退院できたのですが、けっして万全の体調というわけではありませんでした。

4. 大会では、決勝戦以外はほとんど一本か技有りを取って勝ち進んだのですが、実は1回戦で対戦者の道着に右足の親指をひっかけて、骨折していました。

 1日目の夜に外科に連れて行き、添え木をしたのですが、動きにくいということで最終的にははずして試合にのぞみました。

 夜も、痛みでほとんど眠れなかったと思います。

5. 大西は私の弟子でしたが、本当に多くのものを学ばせてもらいました。  

 特に、第15回大会では 「 どんなに体調が悪かろうが、ケガをしようが、勝つ時には勝つ。 」 ということを目の前で見せてもらいました。

6. そんな大西でしたが、2003年1月に肝炎から進行した肝臓ガンで亡くなりました。   
 まだ45才の若さで、まさに 『 好漢(こうかん)、逝く 』 でした。 

7. 昨日は、城西OBの支部長の忘年会で、松井館長にも出席していただき、楽しいひとときを過ごすことができました。  

 大西の魂も一緒に参加していたかもしれません ( 合掌 ) 。

 

 

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グラウベ・フェイトーザ

1. 12月8日の夜にテレビでK-1を見ました。  極真ブラジルのグラウベ・フェイトーザ選手が、準々決勝でオランダのセーム・シュルト選手と当たりました。

 身長192センチと極真では大柄なグラウベ選手が、212センチのシュルト選手と並ぶと小さく見えます。

2. 2ラウンドに左のハイキックでダウン寸前まで持ち込んだのですが、残念ながら判定負けでした。  結局、シュルト選手がK-1史上初の3連覇を果たしました。

 準決勝・決勝とも相手選手の負傷があり、シュルト選手にとってはグラウベ戦がもっともきつい試合だったようです。

 試合後、 「 どの試合が一番、厳しかったですか。 」 とインタビューされて、 「 第1試合がタフだったし重要だった。 」 と答えていました。

3. 以下はK-1オフィシャルサイトのグラウベ選手のコメントです。

――試合の感想をお願いします。
「 ファンにはいい試合だったけど、私にはいい結果が出ませんでした。  もっと練習をしなければ…。 」

――ダメージはいかがですか?
「 肉体的には平気です。  最後に鼻にパンチをもらって出血してしまいましたけどね。  でも、もう一度、試合をしろと言われても平気です。  問題ありません。 」

――闘いにくかった点は?
「 これはセーム(シュルト)と闘う、すべての選手の課題だと思います。  セームは手足が長いのでなかに入るのが難しい。  それに、ヒザを使うのもうまいですからね。 」

――ハイキックがヒットしたことによって、今後の可能性は広がった?
「 勝てない選手ではないです。  あの場面でセームの持つ確実さが私にあれば、うまく行ったはずです。  突破口が見えたと言っても過言ではないですね。 」

――ハイキックがヒットしたときの手応えは?
「 あれはチームのみんなと話していたんですけど、高すぎました。  もっと低く、首に当たっていれば相手は倒れていたはずです。  」

4. 私は、グラウベ選手の過去の試合を、空手でも、K-1でも数多く見ています。  グラウベ選手は自分が優勢のときは、KO勝ちも多く本当に強いのですが、劣勢のときにあきらめてしまうことが多かったように思います。

5. 今回は劣勢になってもあきらめることなく、よく戦ったと思います。

 テレビの前で、思わず声を上げて応援してしまいました ( 笑 ) 。

 


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男時、女時

1. 昨日紹介した 『 秘花 』 ( 瀬戸内寂聴著、新潮社刊 ) の中で、父の観阿弥(かんあみ)が世阿弥(ぜあみ)に話した言葉が、次のように書かれています。

2. 「 この世の時には男時(おどき)と女時(めどき)があるのだ。  

 男時はすべてが勢いづく上向きの時、女時とはその反対の、すべての勢いが衰え、不如意(ふにょい)になる時だ。  

 女時の最中(さなか)に焦ってはならぬ。  自然の勢いには逆らえぬ。  そういう時こそ、じっとわが心を抱きしめて耐えていることだ。  ふたたびめぐってくる男時の訪れを辛抱強く待つのだ。 」

3. 「 確かなことは、何者か、人外(じんがい)の大きなものの意志によって、この世に送り出され、それもまた自分の意志ではなく、この世に生かされているに過ぎぬ。  

 平凡な人生をたどろうが、善きにつけ、悪しきにつけ、非凡な世渡りをしようが、すべては持って生まれた己が運命に依(よ)る。  

 男時の栄えに驕(おご)らず、女時の悲運にくじけることなく、己が本分を切に尽くすことだけだ。 」

4. 男時、女時とは世阿弥が書いた 『 風姿花伝(ふうしかでん) 』 に出てくる言葉です。  

5. 大辞林を引いてみました。

 男時・・・運の向いているとき。

 女時・・・運の向いていないとき。  衰運のとき。

6. 今日の朝刊に、 「 数年前に業績が絶好調だったA社の今期の業績は最悪。 」 という記事が出ていました。

 人生って、いい時ばかりじゃないですね。  でも、だからこそ面白いのかもしれません。

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瀬戸内寂聴さん

1. 昨日の午後、NHKで瀬戸内寂聴(じゃくちょう)先生のドキュメンタリーをやっていました。

 瀬戸内先生は1922年生まれの85才です。  結婚して3才の女の子がいたにも関わらず、小説家を目指して出奔(しゅっぽん)し、後に数々の作品を発表され、人気作家になりました。  1973年には出家し、寂聴は法名です。

2. 2006年から2007年の始めまでの1年間の瀬戸内先生を追いかけていました。

 3本の新聞連載をかかえながら、能の世阿弥(ぜあみ)の晩年を描いた 『 秘花(ひか) 』 の執筆があり、その他にも京都の 『 寂庵 』 での講話など、超多忙な様子が映し出されていました。

3. 世阿弥は将軍・足利義満の寵愛(ちょうあい)を後ろだてに、若くして芸能者としての頂点をきわめました。  しかし、その義満も死に、72才のときに身に覚えのないことで佐渡に島流しにされます。   「 秘花 」 はそれを題材に4年がかりで執筆され、新潮社から2007年5月に出版されています。

4. 以下は、番組を見ながら書いた私のメモです。

・次々にやりたいことが浮かんでくる。  好奇心が原動力。

・どんなに疲れていても、人の期待に過剰に応えてしまう。  また、それが生きがい。

・何をするにも命がけ。

・良いときも悪いときも長くは続かない。  

・幸運と衰運は交互にやってくる。  衰運のときは、じっと我慢して通り過ぎるのを待つ。

・いろいろと悪く言われたことも多いが、 「 仏さまが知っているからイイ 」 と割り切ってきた。

・ 「 秘花 」 の執筆を終えて、本音で言うと、もう小説は書きたくない。

5.  85才の女性としては考えられないような、すざまじいエネルギーを感じました。

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貴人

1. 「 運と縁 」 についての話です。  

2. 「 宝くじを買ったら、何億円かの大当たりだった。 」 という幸運な人が、毎年日本のどこかにいます。  こういったケースでは、その人個人が運を引き寄せたわけです。

3. 人生を振り返ってみると 「 運が良かったなー。 」 と思い当たることがいくつかあります。  私の場合、そのほとんどが周りの人に恵まれて、運をもらったケースです。

 つまり、私個人の力ではなく、他の人との 「 縁 」 が 「 運 」 を作ってくれたわけです。

4. このブログでもたびたび取り上げてるように、私は 「 運 」 というものを重く見ていますが、それと同様に 「 縁 」 も大切にしているつもりです。

5. 縁について、邱永漢先生が 『 邱永漢の商売入門 』 (ごま書房刊) という本に書かれているので、抜粋して紹介します。

 『 商売を始めるには、やっぱり、 「 きっかけ 」 が必要なんです。  

 中国では、こういうきっかけを作ってくれる人を 「 貴人(きじん) 」 と呼んでいます。  わかりやすくいえば、世の中で仕事をしていくうえで、引き立ててくれる人という意味です。

 どこで 「 貴人 」 に出会うかは、神さましか知らないんです。  でも、1人の人間が出世していくプロセスには、かならずどこかで、その人を引き立て、盛り上げてくれる人がいる。  中国の占いでは、この 「 貴人 」 との出会いがたいへん重視されています。

 どの職場でも、人間関係がうまくいっていなければダメです。  貴人に出会うというのは、だれかに認めてもらうことが前提になっています。

 どこに行っても、ハナツマミものになっているような人は、貴人に出会うチャンスを自分から捨てていることになります。  』
  
6. 皆さんがすばらしい 「 貴人 」 に出会えますように。

  ではまた良い週末を。

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指導

1. 朝日新聞の昨日の夕刊に、精神科医のなだいなださんのインタビューが載っていました。  抜粋して紹介します。

 『 治らない病気と言われたアルコール依存症を受け持たされてしまった時には、どうしたら治せるんだろうと思いました。

 ある時、 「 東大教授に診てもらった。 」 って、いばってやって来た患者さんがいたんです。

( 私 ) 「 東大教授が診て治らなかったものを治せるはずないじゃないか。 」

( 患者 ) 「 どういうことですか。 」   

( 私 ) 「 治らんから死ぬしかないなあ。 」 

 そしたら、その人、青ざめて 「 この病院にいさせてくれ。 」 って。

 その患者が退院してお酒をずいぶん長いことやめているから、聞いてみました。 

( 私 ) 「 なんで? 」

( 患者 ) 「 先生に会ってすぐに悟った。 」 

( 私 ) 「 何を? 」

( 患者 ) 「 自分がしっかりしなくちゃいかんと。 」

 それで私も悟ってね。  「 治してやろうと 」  思うのがいけない。  お酒をやめるというのは、本人の努力の問題で、医者がどうこうしてやれるものじゃないんだと。

 治せなかったらどうするか。  付き合うしかない。  付き合うからには、いい友達になれるようにしようと思ったんです。 』

2. 空手の指導と一緒ですね。  選手が 「 自分がしっかりしなくちゃいかん 」 と悟ったら、ほっといても強くなるはずです。 

 大山総裁もよく 「 牛を川に連れて行くのは指導者の役割。  水を飲むか飲まないかは牛自身の問題だ。 」 と言われていました。

3. ヤマベ~、こんなんで良かったかな~。  

 またまた内輪ネタです ( 笑 ) 。

 

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自信

1.『 自信 』 とは 『 自分 』 に対する 『 信頼 』 のことです。

2. 約束を守る他人は信頼でき、約束を守らない他人は信頼できません。  
 
 同じように、約束を守る自分は信頼できます。  つまり、自信が持てます。

 約束を守らない自分は信頼できません。  つまり、自信が持てません。

3.空手に対する自信には、①事前のトレーニング、②組み手試合、③勝敗、の3つの側面があります。

① 事前のトレーニング・・・試合に勝つための、適切なトレーニング計画を立て、それを毎日コツコツと継続することで自信がつきます。

② 組み手試合・・・試合における自分との約束を守ることによって自信がつきます。

 松井館長は初出場の第12回大会の3位決定戦で、為永選手に下段蹴りの技ありを取られました。  そのとき悔しくて、 「 もう下段蹴りでは絶対に倒されない 」 と決めたそうです。  実際に、その後、大西選手や黒澤選手の下段蹴りでも倒れませんでした。

 松井館長からその話を聞いて、緑健児選手も「 下段蹴りでは倒されない 」 と決めたそうです。  過去に下段蹴りで倒された増田選手と、その後二度対戦しましたが、もう下段蹴りでは倒されませんでした。

 「 下段蹴りでは倒されない 」 という約束を守ることによって、 「 下段蹴りに対する自信 」 がつくわけです。

③勝敗・・・もちろん、結果として勝ち続けるという自信が一番欲しいわけですが、勝敗には運やそのときの状況など、さまざまな要素が含まれています。 よく 「 勝負は時の運 」 といいますが、自分ですべてコントロールできるものではありません。

 野球でたとえて言うと、(1)ボテボテのゴロがたまたま内野安打になったのと、(2)すばらしい当たりがたまたま野手の真正面をついてアウトになったのと、どちらを評価すべきかということです。  当然、(2)を評価すべきだと思います。

4. 最初は小さい自信も、自分との約束を守り続けることによって大きな自信に変わります。  

 逆に、最初はたった1回、自分との約束を破っただけでも、繰り返すうちに、だんだん自分に自信が持てなくなってきます。

5. ですから、空手に対する自信の第一歩は、今日のトレーニングをサボらないことです。

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田淵節也さん

1. 11月の日本経済新聞 「 私の履歴書 」 の筆者は野村證券元会長・田淵節也さんでした。

2. 田淵さんの略歴です。

1923年 朝鮮半島で生まれる。

1943年 京都大学入学。  海軍の予備学生になる。

1947年 野村證券入社。

1978年 社長就任。

1985年 会長就任。

1991年 いわゆる 「 証券不祥事 」 で国会に証人喚問で呼ばれる。

1997年 当時の坂巻社長が商法違反で逮捕。  会長退任。

3.  「 私の履歴書 」 第1回、田淵さんの自己紹介です。

 『 1923年生まれの僕は、戦争の中で生まれ育った世代だ。  高等学校は繰り上げ卒業。  大学に入ると徴兵延期がなくなり、海軍では魚雷艇の特攻要員として訓練され、死に損なった。

 野村證券に入って50年、社長、会長を13年務めた。  証券界の人間として、戦後復興、高度成長、債権大国、バブル崩壊を体験し、利益日本一から、いわゆる 「 証券不祥事 」 でどん底に突き落とされるという経験もした。 』

4. 最終回の総括です。

 『 人生は思った通りにならない。  それは残念なことだが、だから人生は面白いのであり、結果的にハッピーなのではないか。

 「 人間三代でチャラ 」 とはよく言ったもので、いい事ばかり続かないし、悪い事ばかりも続かない。  人間、何が幸せで何が不幸か、本当のところは分からない。  それもまた人生の面白いところだ。 』

5. 「 座談の名手 」 でもあるそうで、毎朝読むのが楽しみでした。

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関東大会に想う

1. 昨日は、水戸で関東大会でした。

2. 一般重量級で準優勝した鎌田翔平について 『 課題・・・今後の対策 』 を考えてみます。

(1) 左の突き、右のひざは良かったが、右の突き、スイッチしての左のひざが欲しかった。・・・中段や下段でも一本勝ちが取れるような稽古もする ( 一本をあれだけ取れる上段があり、相手の注意は分散しているので、より効果的なはず ) 。

(2) 相対的にパワー不足・・・より一層のパワートレーニングと、それによる体重増をはかる。

(3) 若干、スタミナ不足・・・毎日1回、最低10分でもいいから、試合並みに心拍数が上がるようなトレーニング ( ランニング・サンドバックなど ) をする。  つまり、心臓に焼きを入れる。

(4) 決勝戦が中段回し蹴りのよる一本負けだった。  プロボクシングで、ボディーを効かされて負けるのは、プロボクサーとして当たり前の鍛錬と防御ができていないという意味で、恥だとされている。  同様に、極真空手で中段と下段を効かされて負けるのは、少なくとも城西の選手としては恥である。・・・①中段について腹筋・打たせ稽古・受けの反復練習、 ②下段について打たせ稽古・受けの反復練習をする ( 馬場・幅下・井上も、奥足の下段の受けができていなかった。 ) 。

(5) 一本負けというあっけない負け方と同時に、試合中に受けた顔面殴打に対する気弱そうに見える態度が、今後の対戦相手の心理に有利に働きそうだった。・・・10月15日のブログで見た、棋士の谷川浩司さんの言葉を再度紹介します。

 『 負け方が大事。  相手に何らかのプレッシャーを与えながら粘り、次に戦ったときも勝つのは苦労するな、と思わせる必要がある。 』

 『 本番で大切なのは、たとえあまり自信がないときであっても、自信満々であるかのように見せることだ。  たとえ負けても表面上は 「 別にこたえていませんよ 」 という態度をとるようにする。  やはり、戦いの場では、つねに精神的にタフであることを態度でも見せつける必要がある。 』
 
3. あえて厳しいことを書いたのは、翔平には 『 第二の八巻健志 』 になれる可能性が十分にあると思うからです。  八巻選手も最初から世界チャンピオンが約束されていたわけではありません。

 私は、初期のころの八巻選手の次のような試合を見ています。

① 関西大会で重量級の西山芳隆選手の突きによって一方的に押し出される ( ひょろっと背は高くて、蹴りは上がるけど、気弱な選手だなーという印象でした。 ) 。

② 首都圏交流試合、全日本大会で増田章選手の下段蹴りの連打で一本負け。

4. そのころの八巻選手を見るかぎり、とても将来世界大会で優勝するような選手になるとは思えませんでした。

 しかしその後に、八巻選手が2度の全日本チャンピオン、世界チャンピオンに輝いたのは、それらの試合を通して、自分自身の心の中で次のような決意をしたからだと思います。

① 今は体が細くてパワー不足だけど、必ずパワーアップしてみせる。

② 2度も一本負けで恥をかかされた増田選手に、今は勝てないかも知れないけど、いつか必ず雪辱してみせる ( 実際、第21回全日本大会準決勝で雪辱し、チャンピオンになりました。  そのときの八巻選手の表情には鬼気迫るものがありました。 ) 。

5. 負けを負けでよしとしないで、奮起するところに男の生き様があると思います。

 




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2007年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年01月