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河合敦さん『大成する人間の共通点』

1.歴史作家・歴史研究家の河合敦さんが書かれた『岩崎弥太郎と三菱四代』(幻冬舎新書)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①弥太郎の行動を見て思うのは、結局、出世する人間というのは、たとえどんな境遇に置かれても、成功するのではないかということである。  では、大成する人間の共通点とは、いったい何なのか。

②思うにそれは、どんな過酷な環境に置かれても、知恵をしぼって発展的な努力ができる性質ではないだろうか。  そうした、ねばり強い性格は、生まれながらの資質ではなく、後天的なものであり、己の考え方次第で獲得できるものだと、私は信じている。

③毎年多くの人が起業するが、そのほとんどは、数年で商売から撤退してしまう。  起業家の大半は、営業不振が続くと、すぐにダメだと思いこみ、せっかくはじめた事業を簡単に放棄する。

④「石の上にも三年」というが、少なくとも十年は自分を信じて必死にがんばるべきだと思う。  それでもダメならば、努力する方向が間違っているか、さもなくば、あなたにその才能がないのかのどちらかだ。  そんなときは、潔くリセットボタンを押して、新たな道にチャレンジすべきだろう。

⑤いずれにせよ。  弥太郎をはじめ、実業界で成功した人々の生涯を眺めてみるとよい。  努力せずに成功した人など皆無である。  彼らは何度も修羅場をくぐり抜け、ようやくのことで富を手にしている。  「努力なくして大成なし」  これは、歴史の鉄則だと思う。』


2.①日曜日は「山口支部長継承式」なので、週末は山口です。  明日は河岡師範にお願いして、萩市の「松下村塾」と下関市長府の「功山寺」に行ってきます。

②今年のNHK大河ドラマの主人公は岩崎弥太郎と同じ土佐(高知県)の坂本竜馬です。  でも私は幕末の人物の中では長州(山口県)の高杉晋作に惹かれます。

③5月17日のブログにも書きましたが、高杉晋作は「松下村塾」で吉田松陰の指導を受けました。

④元治元年12月15日(1865年1月12日)、高杉晋作は長州藩俗論派打倒のため「功山寺」で『功山寺挙兵(こうざんじきょへい)』と呼ばれるクーデターを起こします。  これがきっかけとなり、長州藩の藩論は倒幕(徳川幕府を倒す)に統一されたのです。

次は6月1日の火曜日にお目にかかります。  よい週末を。

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本郷孔洋先生『運のいい奴と付き合え』

公認会計士・本郷孔洋先生の5月25日のブログ・タイトルは『経営五感 -運のいい奴と付き合え-』でした。  抜粋して紹介します。

『1.「運のいい奴と付き合え」とはよく言われることです。  でも最近まざまざとそれを経験する機会がありました。

ある会社ですが、10年間、億単位の赤字で苦しんでいた事業が、オーナーである会長が取締役会に出席するようになっただけで、黒字転換したどころか半年で繰越欠損まで解消してしまいました。

もちろんオーナーは、従来からその会社の経営にはタッチしていませんでした。  ですから、取締役会に出席したからって、陣頭指揮をとる訳ではなく、ただ話を聞くだけです。


2.そのオーナーは、昔から強運の持ち主でした。  あえて言えば、そのオーナーの運気をもらってその会社は浮上した、私にはそれしか考えられない。(笑)

オーナーが最初に出席した時、「すぐ黒字化し3年で繰越欠損を解消します」と会社は宣言しましたが、なんと半年で達成しました。

やっぱり人生は「運のいい奴」と付き合わなければ損なんですね。


3.将棋の米長元名人の講演を聞いたことがあります。  米長さんは講演の中でしきりに、「運のいい奴と付き合え」とおっしゃっていました。

でも実際難しいのは、「美人で運の悪い人と出会ったときだ。」とも言っていました。


4.松下幸之助さんは、「この人は運がいいかどうかで人を採用する」と本で読んだことがあります。

運がいいかどうか見分ける眼力に感心しますが、この年になってしみじみ「運のいい奴と付き合え」この言葉は「ハラオチ」しますね。』

今日発売の『ワールド空手』7月号に私の稽古指導の様子を載せていただきました。  入会が増えるといいな~(笑)。

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『呻吟語』と『菜根譚』

『菜根譚』(湯浅邦弘著 中公新書)を読みました。  『明(みん)代の清言(せいげん・・・俗世を離れた哲学的議論)』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.(明代の)代表的な著作としてあげられるのは『呻吟語(しんぎんご)』『小窓幽記(しょうそうゆうき)』、そして『菜根譚(さいこんたん)』である。  『呻吟語』とは、明代の学者呂坤(りょこん)が30年の歳月をかけて編纂(へんさん)した人生哲学の書で、『菜根譚』と同じく万暦(ばんれき)年間(1573~1620)頃の成立である。  (『菜根譚』は明末の洪自誠(こうじせい)の著で、処世訓の最高傑作とされる。)  


2.この二つの書と『菜根譚』とを比較してみよう。

①まず類似点は、明末に成立していることである。

②また第二の共通点として、短文による格言を集めたという点もあげられる。

③そして第三は、儒教倫理の枠を越えていることである。  中国思想史の漢代以降は(それまでの儒教に)仏教・
道教の諸思想が融合し、さまざまに展開し、受容されていく。


3.それでは、こうした清言の書の中で、『菜根譚』が最もすぐれた処世の書とされるのはなぜなのであろうか。

①その理由として考えられるのは、まず『菜根譚』の持つ思想性である。  『菜根譚』は仏教・道教についても良い点を取り入れているが、儒家の徒であるという原則は、最後まで崩していない。

②第二は、その文体と表現である。  基本的に、二句あるいは三句の対構造になった文章は、暗記・誦読にも適した名文である。

③そして第三に、『菜根譚』の不思議な構成にも注目しておく必要がある。  全体を前集と後集に大別するのみで、章や見出しは一切付けていない。  『論語』や『老子』も、これといった見出し語がない。  どこから読んでも構わない。  凝縮された言葉は、かなりの解釈の幅を持つ。』



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安岡正篤先生『聞き上手の活学』

1.『安岡正篤一日一言』(致知出版社)の本日(5月25日)のテーマは『聞き上手の活学』です。  抜粋して紹介します。

『話し上手より聞き上手ということがある。  自分が接するあらゆる人から、その専門の知識体験をきき、わがものにすることが出来れば活学というべきだ。』


2.(元アマゾンのカリスマバイヤー)土井英司さんが書かれているブログ「ビジネスブックマラソン」5月20日分に将棋の羽生善治名人の言葉が出ています。  抜粋して紹介します。

『三流の人は、人の話を聞かない。

二流の人は、人の話を聞く。

一流の人は、人の話を聞いて実行する。

超一流の人は、人の話を聞いて工夫する。』


3.5月18日に紹介した『早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣』(近藤勝重著 幻冬舎刊)の『「書く」より「聞く」』の項から抜粋して紹介します。

『物事は多くは聞くことからはじまります。  オバマさんが米国の大統領になって中東和平を任務とする担当特使を任命しました。  その特使に彼はこう指示したそうです。

「聞くことからはじめるべきだ。  アメリカは命令からはじめることが多すぎる」』


4.ビジネスにおいても、買ってもらおうと一生懸命話す前に、お客様が「本当は何を欲しがっているのか」をよく聞くことが大切です。

営業において、一番大切なのは傾聴(けいちょう・・・真剣に聞くこと)です。

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インテル優勝

1.サッカーの欧州チャンピオンズリーグは22日、マドリードで決勝が行なわれ、2-0でイタリア1部リーグ(セリエA)5連覇のインテル・ミラノが45年ぶり3度目の欧州制覇を果たしました。  インテルはイタリア・カップも制しており、同国勢初の3冠です。  2004年にポルト(ポルトガル)で優勝しているモウリーニョ監督は、複数クラブで欧州を制した史上3人目の指揮官となりました。   モウリーニョ監督については昨年10月9日のブログでも取り上げています。


2.本日の日経新聞の関連記事から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①前日、(対戦相手バイエルン・ミュンヘンの)ファンハール監督に「インテルは守備的」と挑発された。  だが、信念を貫いた。

②モウリーニョ監督は相手の攻撃がもろ刃の剣であることを見抜いていた。  「バイエルンが攻めてきたから楽だった。  コンパクトに保ち、カウンターで勝てた」。  

③戦術に貴賎(きせん・・・尊いことと卑しいこと)はない。  一糸乱れぬ戦いで勝つのも美学だ。  

④どこから攻めても(インテルのユニフォーム色)青と黒の壁に阻まれる。  バイエルンは頼みのオランダ代表FWロッベンも抑えられ、突破口を開けなかった。  ファンハール監督は「攻めるサッカーが守るサッカーに負けることはある」と淡々と話した。』


3.実は、5月13日の日経新聞夕刊に気になる記事が出ていました。  スポーツジャーナリストのロナルド・レングさんが書かれたものです。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①世界で最も著名な監督の1人となったモウリーニョ氏はインテル・ミラノを率いて欧州チャンピオンズリーグ決勝(22日)というヤマを踏む。

②よくよく分析すると、今のモウリーニョ氏が実行しているサッカーは全然彼らしくない。  今季のインテルは攻撃精神の乏しい退屈なサッカーを繰り返している。

③自陣深くで幾重もの防御ラインを敷いて、奪ったボールを高く遠くへけり返す。  ビッグクラブを率いる重圧に耐えるうち、何かを勝ち取ろうとするより、何かを失うまいとする気持ちが強くなったのか。』

4.結果はモウリーニョ監督率いるインテルの完勝でした。  インテルの「コンパクトに保ち、カウンターで勝つ」や「(守備に重点を置いた)一糸乱れぬ戦い」は、受け返しやカウンターを重視する「城西の空手」の理想形とも共通しています。 

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世古口裕司先生『胃の不調』

『病気の「本当の治し方」』(世古口裕司著 現代書林)を読みました。  『第3章 目からウロコの各種病気論』から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①胃の不調――これは最近特に多いですネ。  胃の慢性疲労によって起こる病気は現在大変多い。  現代人の、体がだるい、重い、元気が出ないなど、多くは胃の問題です。

②まずは食べ過ぎ。  これは人と比べても何の意味もありません。  要はこの体にとっては、食べ過ぎになっている、という事なのです。  それは例えばお豆腐ちょこっとであっても、体にとってはビフテキ3枚食べたくらいの負担をかける事があるのです。

③徹夜続きで、眠くて眠くてしょうがないバテバテの疲労状態で、あと1時間頑張ってくれと言われても、たまらなくこの1時間は長く疲れるものです。  このような胃袋の状態の人は、まずお腹がすいていないのに食べています。  時間になったからとか、美味しいものだから、などなどです。

④食べたくないのに食べるというのは、要はゴミ箱と同じで生ゴミと同様ですから、吐く息もくさったような口臭がする。  口臭というものは口の中の問題ではなくて、殆ど胃の状態の問題です。

⑤ここで間違えていけないのは、お腹がグーとなったら準備が出来た、お腹がすいたという事ではないという事です。  胃は使ってない時、すなわち休んでいる時は通常縮んでいるのですが、時おり運動をします。  この運動伸縮のときグーと鳴ります。  これはお腹がすいた事とは関係がないのです。

⑥江戸時代の人の庶民の多くは1日2食だったと聞きます。  殿様でさえ、普段は小魚1ぴきと、お吸い物とつけもの、そしてお膳1杯だったと言いますから、現代の日本人は誰もが殿様の3倍は毎日せっせと食べている事になります。  殿様の3倍という事は、庶民の5倍という事でしょうか。

⑦それでいて当時の人は朝から晩まで田畑に励んだのですから、現代人はどれだけ栄養過剰かがわかります。  昔は、補うと治る病気は沢山ありました。  漢方薬なども補って、つまり食べることによって治すという考えに基本的に立っています。

⑧それは生活がまずしかったからです。  しかし現代は捨てれば治る病気が沢山あります。  絶食した方が治る病気が沢山あるのです。』

思うところがあって、数年前から1日2食にしています。  おかげさまで体調がいいようです。

日曜日は昇級審査会です。  よい週末を。

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本郷孔洋先生『経営メモ集』

私のブログで何度も紹介している辻・本郷税理士法人理事長の本郷孔明洋先生が書かれた『経営のキャッチコピー(経営メモ集)』をいただきました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.トップとは

①平凡なトップは、総論を話し、優秀なトップは、各論を話す

②経営者は、常にノーサプライズ

③知識・見識・胆識 → 胆識こそトップの素質

④うまくいく経営とは「うまくいく経営などない」と思うことだ


2.サービスの心

①当社のサービスは絶えず並み以下と理解すべし

②楽天的に考える人が手柄をたてる


3.人々のことばに学ぶ

①「水について知りたければ魚に聞くな」(マーシャル・マクルーハン)・・・「自分の子供のことを知りたければ他人の親に聞け」 「自分の部下のことを知りたければ他部門に聞け」

②文章を書くコツ・・・生活臭 大根をトントン切る要領で

③高く買えば物が集まり、安く売れば人が集まる(コメ兵社長)


4.豊かな人生のために

①経営者の力量は挫折とジャッジの回数で決まる(日本電産社長 永守重信)

②「草原のワニ」と「川のライオン」(得意な領域で勝負)

③知らないうちに富士山の山頂に登った人はいない(狙っている者だけが獲物を獲る)

④現実社会で揉まれることが本当の修行、天はその人が乗り越えられるハードルしか与えない(俳優 加山雄三)

⑤「練習すればするほど運が付いてくる」(ゲーリー・プレイヤー)

⑥我々は何かを独自に思いつくことは少ない。  その代わり、一番良いと思う他の人のアイデアを取り入れていくものである」(ウォルマート創業者 サム・ウォルトン)』

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竹内政明さん『名文どろぼう』

5月6日のブログと同じく『名文どろぼう』(竹内政明著 文春新書)から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.「ユーモアのレッスン」(外山滋比古著 中公新書)より

①(イギリスの元首相)チャーチルにある人がきいた。  「一度も絵を画(か)いたことのないような人が、ただ名士というだけで、美術品の審査員におさまっています。  こんなことっていいものでしょうか」

②チャーチル、いわく、「別に悪くないでしょう」

③相手が変な顔をするのを見すまして、「私はタマゴを生んだことは一度もありませんが、それでも、タマゴが腐っているかどうかは、ちゃんとわかります」


2.「日本漢字能力検定協会・2008年4月15日発表」より

①〈正しい変換〉  うまくいかない画像サイズになった

②〈変換のミス〉  馬食い家内が象サイズになった


3.「続・世界の日本人ジョーク集」(早坂隆著 中公新書ラクレ)より

①最新型の体重計が発売された。

②声でいろいろなアドバイスをしてくれる。  例えば、「体重が増えています。  お気をつけください」というように。

③ある婦人がさっそく買い求め、どきどきしながら体重計に乗った。

④体重計が告げた。  「一人づつ乗ってください」』


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近藤勝重さん『マークのリスト』

毎日新聞・専門編集委員の近藤勝重さんが書かれた『早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣』(幻冬舎)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①それでは授業をはじめます。  マークという少年のベトナム戦争悲話です。  アメリカでベストセラーになった『こころのチキンスープ』などで紹介され、全米では広く知られているようですよ。  これからその話の概略を説明します。  そのあとでみなさんに一つ質問します。

②米国ミネソタ州の私立中学部でのことです。  先生のヘレンは生徒に二枚の用紙を渡して一人ひとりの友だちの良いところを書かせました。  そして週末にそれらをまとめた一人ずつのリストを作り、月曜日にそれぞれの子に手渡すと、教室中に歓声と笑顔がひろがっていきました。

③でもそのことも遠い思い出のひとコマになっていたある日、ヘレンの元に教え子だったマーク少年の悲報が届きます。  ベトナム戦争で戦死したのです。

④ヘレンは葬儀に参列しました。  すると両親が「先生にぜひお見せしたいものがあります。」と紙片を取り出しました。  あの日のリストです。  両親はマークが戦場でも身につけていたと話しました。

⑤さて質問です。  あなた方がマーク少年のこの話を書くとき、ぼくがいましゃべったこと以外に先生、あるいは両親にぜひ聞いておきたいと思う点を書いて、五分後に提出してください。

⑥・・・答えはいろいろですね。  「マークの長所」 「ヘレンがなぜ長所を書かせたのか」 「先生や両親はベトナム戦争をどう思っていたか」

⑦みんなが挙げてくれた点はそれぞれ必要かもしれません。  しかし何よりも両親に尋ねてほしいのは、この一点です。  「マークが戦場でも肌身離さず持っていたリストはどんな状態だったのか。」

⑧いま「あっ」という声がもれましたね。  そうなんです。  リストの状態について先の話では一切ふれていません。  きれいな状態だったのか。  それともぼろぼろになっていたのか。  

⑨『こころのチキンスープ』では「二つ折りになった紙」とあって、さらに「破れそうになったところを何か所もテープでつなぎ合わせてあった」とあります。

⑩マークが戦場でも戦闘服の胸から何度も取り出して読んでいたことがリストの状態でよくわかります。  リストの状態は戦争の悲惨さを語らずして語っているのです。  事物をして語らしめよ。  これはぜひ知っておいてほしい文章表現です。』

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イエス・キリストと吉田松陰

1.昨年の10月6日のブログ(タイトルは『照千里 守一隅』)の中で行徳哲男先生の次のような文章を紹介しました。

『カントは死ぬまで我が街から一歩も出でず。  キリストの布教は僅か五哩(マイル・・・約1609メートル)四方。  然し二人は人類を永遠に照らす深い真実を遺した。』


2.『聖書に隠された成功法則』(松島修著 サンマーク出版)を読みました。  『聖書の教えを広める「仕組み」を作ったイエス・キリスト』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①聖書に登場するイエスは、大群衆に向けてメッセージや奇跡を行うこともありましたが、そのエナジーのほとんどは、たった12人の側近の弟子たちを育てることに費やされました。

②イエスが数々の奇跡を行い、人々に聖書に書かれた神の国を伝えた期間はわずか3年半です。  つまり、イエスはその権威や能力に比べて、じつに小さなことだけに集中して力を注いだということです。

③大きなことをすれば大きな結果を得られる、と私たちは考えがちですが、それは神の国の戦略ではありません。  いや、むしろできるだけ小さなところにリソース(原資)を集約し、一つひとつの成果を順に上げていくときに、神の祝福があり、爆発的なプロモーション(昇進)が待ち受けているのです。

④聖書を読むと、イエスはそのミッション(使命)のクライマックスで十字架につき、死んで、葬られて、そして蘇(よみがえ)ります。  そしてその後の働きを弟子たちに託して天に昇っていきます。  すると普通の人たちであった12弟子たちがいっきに目覚め、活躍し始め、彼らの集まりは急速に3000人、5000人と増えていきます。

⑤これは自分がいなくても、聖書が広まる仕組みを3年半で作り上げたことになります。  そして、12人の弟子からさらに、弟子を養成していくことで、効率よく聖書が広がることになりました。』

読み始めてから気づいたのですが、著者の松島さんは旧知の方でした。  本書が縁で今週の水曜日にお目にかかることになりました。  12年ぶりです。


3.2.の文章を読んで吉田松陰が思い浮かびました。  インターネットで検索した『吉田松陰.com』から抜粋し、番号を付けて紹介します。  

『①松陰が松下村塾で塾生たちの指導に当たった期間は、安政3年(1856年)8月から安政5年(1858年)12月までのわずか2年余りに過ぎない。

②松陰の教育を受けた門下生達は、後に京都で志士として活動した者や、明治維新で新政府に関わる者など幕末・明治において大きな活躍を果たすことになる。  久坂玄瑞、高杉晋作、吉田稔麿、入江九一、伊藤博文、山県有朋、前原一誠、品川弥二郎、山田顕義、野村靖など枚挙に暇がない。』

今月の29・30日に山口に行きます。  30日の『山口支部長承継式』に出席するのですが、29日は河岡師範に萩の松下村塾を案内していただく予定です。


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内田樹先生『運のいい人』

一昨日に続き内田樹先生の本からです。  釈徹宗先生とのかけあい講義録をもとにした『現代霊性論』(講談社)を読みました。  「運」に関する内田先生の発言から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①麻雀もそうかもしれないですね。  ツキが回ってくると、「こんなところで運を使い果たしてどうする」って言いますからね。  人間が生涯に使えるツキの総量は決まっているとどこかで考えているんでしょうね。

②実は、25年前に一度麻雀を止めたことがあるんです。  何で急に止めたかというと、止める直前に異常なツキが回ってきたからなんです。  たしか半荘(はんちゃん)16連勝という記録だったと思います。

③そのときにふっと、今日で麻雀を止めようと思った。  負けて止めたんじゃなくて、勝ち過ぎて止めたんです。  これは何か不吉なことが起こる前兆じゃないかと思って。


2.①ツキって平均的に来ることはない。  いいことは集中的に来るし、悪いことも集中的に来る。  いいときに図に乗って生きていると、ある日どかんと不運に遭遇する。

②集団の中で誰か一人に運不運が集まることもあるし、一人の人間でも、一時期に集中的にいいことが起こり、一時的に集中的に悪いことが起こる。

③集中的に運がよいときに、どうやって広げた店を畳んで、潮目の変わる前に逃げ出すか。  その見きわめってほんとうに難しいです。

④だから僕はギャンブルを一切やらないんです。  競馬とか競輪とか、もし勝って運を使ったらイヤだから。


3.①「運がいい人」というのは、周りからは「選択するときにいつも正しいほうを選ぶ人」というふうに見えているんだと思います。  でも、そうじゃない。  「運がいい人」っていうのは選択しない人なんです。

②分かれ道に至って、「さて、どちらの道を進んだものか」と自問する人は、その時点ですでにかなり運に見放されている。  というのは「運がいい人」の眼には道は一本しか見えていないから。

③「二つある」というのは実は周りの人がそう思い込んでいるだけで、ほんとうは三つあるかもしれないし、百あるのかもしれない。  でも「運のいい人」は自分が進むべき一本の道しか見えない。

④だから逡巡(しゅんじゅん・・・ぐずぐずすること)しないし、迷わない以上決断するということもない。  そうですよね。  「決断」というのは、逡巡の末下す判断のことですから。

⑤「運のいい人」は進むべき道がわかるんです。  だから、どこをどう通っていってもトラブルに巻き込まれることがない。』

よい週末を。

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内田樹先生『危険を回避する』

『邪悪なものの鎮め方』(内田樹著 バジリコ刊)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①いつも言っている例であるが、ライオンと出会ってから走って逃げ切る走力を身につけるよりは、数キロ手前で「なんか、あっちの方にゆくと『いやなこと』がありそうな気がする」という「ざわざわ感」を感知する能力を身につける方がずっと効率的である。

②私たちの生存にとって、「危険なもの」はごく微細であれ「危険オーラ」の波動を発信している。  危険を回避し、生存戦略上有利な資源の方にひきつけられる趨向(すうこう・・・物事がある方向に向かっていること)性を持つもののことを「生物」と呼ぶのである。

③私たちは生物であるから、危険をもたらすものは回避し、利益をもたらすものには惹きつけられる。  安全な社会では、「利益をもたらすもの」に対する嗅覚は敏感になるが、「危険をもたらすもの」に対するアラ-ムは鈍麻(どんま・・・にぶって感覚がなくなること)する。

④新聞を開くと、政治家の資金管理団体の「記載ミス」の記事が出ている。  私が驚くのは政治家の「危険に対する警戒心のなさ」である。

⑤「みんながやっている」ということと「非合法である」ということは次元の違う話である。  高速道路のスピードオーバーでパトカーにつかまったときに「他の車もみんな100キロで走っているじゃないか」と言ってもしかたがない。

⑥「なるほどそうだね。  他の車もスピード違反しているのに、君だけから罰金を取るのはアンフェア(unfair・・・不公平)だよね」と言って放免してくれた警官に私はこれまで会ったことがない。

⑦そのロジック(logic・・・論理)を許したら、「検挙されていない殺人犯がたくさんいるのだから、私だけを逮捕、起訴するのはアンフェアだ」という殺人犯の言い分にも耳を傾けなくてはならなくなるからである。

⑧「みんながやっている非合法は合法である」というつごうのよい解釈は「危険」よりも「利益」を優先させる思考が落ち込むピットフォール(pitfall・・・落とし穴)である。

⑨政治家たちのこの「ワキの甘さ」は、「わずかな利益のために致死的な危険を冒す」ことにほとんど心理的抵抗を感じない現代日本人の全体的趨勢(すうせい・・・②の趨向と同じ)を表している。』

智ちゃん、昨日の話の中身を書いたよ。  内輪ネタです(笑)。

明日は都合によりブログをお休みさせていただきます。

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城山三郎先生『人間を支える三本の柱』

『逆境を生きる』(城山三郎著 新潮社)を読みました。  『人間を支える三本の柱』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.ニューヨークに住んでいる日本人の精神科医、石塚幸雄さんから聞きました。  人間を支える柱は(次の)三つある。

①セルフ(self)・・・「自分だけの世界」ということです。  本を読むことも、音楽を聴くことも、絵を見たり描いたりすること、あるいは書を見たり書いたりすること、坐禅することなんかもそうですね。

②インティマシー(intimacy)・・・「親近性」という意味ですね。  親しい人たちとの関係、例えば妻、子、親しい友人、親近者たち、地域の仲間たち、人間はそういう人たちによって支えられている。

③アチーブメント(achievement)・・・つまり、「達成」ってことです。  会社の仕事でこんなことをやりたい。  碁や将棋で何段になりたい。  そういう目標や段階を作って挑んでいく。

2.民族や人種によっても差があるのだそうです。

①セルフが強いのはイギリス人・・・例えばバードウォッチング、鳥を見る。  シップウォッチング、通っていく船をぼんやり一日中見る。  誰とも関係ない、自分だけの世界です。  それをきちんと持つ。  これはイギリス人がうまい。

②インティマシーが強いのはアメリカ人・・・アメリカ人は家族関係や、愛の問題について真剣です。  これは同時に、弱みにもなるのですね。  アメリカ人のストレス要因を並べると、死別とか離婚とか不和とか、そういうインティマシーにかかわる問題が、ずらっと上位に並ぶのです。

③アチーブメントが強いのは日本人・・・仕事の達成を重視する。  趣味であろうと、目標や段階を設定して進んでいくのがうまい。

3.①一本の柱だけに頼っていると、弱いし、脆いですよね。  だから、日本人も、残り二本の柱、セルフとインティマシーを太くしていかないといけない。  

②セルフの世界を充実させていく。  趣味だっていい、本を読み、絵や芝居や映画を観るのだっていい、一人静かに酒を呑むのだっていい。  

③インティマシーの世界。  家族を大切にし、よき友人を持つ。  キングスレイ・ウォード(『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』(城山三郎訳)の著者)も息子に「友情は手入れしよう」とアドバイスしていますが、古い友だちもきちんと大事にする。    

④三本の柱をバランスよく太く、充実させておけば、万が一、一本の柱が揺れ動いたりした時でも、あと二本が支えてくれる。  我が身を振り返ってもこれは、言うは易し、行うは難し、かもしれませんが・・・。』

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参拝マナー

『日経おとなのOFF』の6月号の特集テーマは『開運入門』です。  「神社での正しい振る舞い」の項に「正しい参拝マナー」が書かれていました。  抜粋して紹介します。

『①服装を正し午前中に神前へ・・・ほかの用事よりも参拝を優先させる心掛けが大切、という教えからだ。

②鳥居で必ず一礼する・・・鳥居はここから神域に入るという目印のような存在。  くぐるときは軽く頭を下げて一礼し、帰るときも鳥居を出たら振り返り礼をする。

③喫煙、帽子などはご法度・・・神聖な場所である境内に入ったら喫煙、飲食は控える。

④参道の真ん中を歩かない・・・中央部分は「正中(せいちゅう)」という神様の通り道だからだ。

⑤手水のお清めは左手、右手、口の順・・・右手で柄杓(ひしゃく)を持ちまずは左手を、持ち替えて右手を清める。  再び右手に柄杓を持ち替え左手に水を受けて口をすすいだら、柄を洗い流す。

⑥鈴は3回鳴らすのが基本・・・お賽銭を入れる前に鈴緒を振って3回鳴らす。 3は神聖な数だ。  鈴の音が邪気をはらい、心身を清めてくれる。

⑦お賽銭は硬貨を入れる・・・お賽銭はチャリンと音をさせて入れることで、厄落としにつながる。  紙幣を入れても音がしないので、厄落としの意味にはならない。

⑧拝礼の基本は「二礼、二拍手、一礼」・・・深く2回頭を下げてから、神様に参拝に来たことを知らせるため胸の高さで2回、柏手(かしわで)を打つ。  合掌して祈願したら再び一礼する。

⑨おみくじは利き手と逆の手で結ぶ・・・おみくじは、凶が出たときのみ境内の木の枝に結ぶ。  利き手と逆の手で結び、うまく結べたらよくない運気がはらえるといわれている。

⑩お礼参りを忘れない・・・祈願をしたら、結果はどうあれ力添えしてもらったことに感謝して、お礼参りに行く。  人付き合いと同じく神様にも礼を尽くしたい。』

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市川亀冶郎さん『奇跡の起こし方』

4月30日の日経新聞夕刊に歌舞伎役者の市川亀冶郎さんが『奇跡の起こし方』という文章を書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①合格しますように。  もっと儲かりますように。  恋人が現れますように。  人は尊い存在に向かって手を合わせ、願い事を心に祈る。  

②しかしながら、いくら神に祈ったからといって、神がその願いをかなえることはない。  あれがほしい、あれがしたい、ああなりたい。  すべてが人間の飽くなき欲求。  

③裏を返せば、欲とは現状への不満の表れである。  欲望を口にすることは、すなわち、神に不平不満をぶつけているのと同じこと。

④足るを知る。  生かされていることの奇跡を、人はまず思い知るべきである。  有り難いことが有るから、有り難い。  そこに思いが至れば、大いなる存在に対しては、ただただ感謝の念しか湧(わ)き起こらないはずだ。

⑤ありがとうございます。  感謝した上で、決意する。  「こうなりたい」ではなく、「こうなるんだ」。  自分がはっきり決意することで、やるべきことが見えてくる。

⑥そして、そこから努力が生まれる。  努力はいつかは必ず実る。  この過程に奇跡じみたことは一切ない。  奇跡を頼ろうとする他力依存の心の持ち主に神が味方することはない。  

⑦そのような甘い心を捨て去り、今の自分が精いっぱいできることをやる。  必死で物事に取り組むその一生懸命な姿勢が、時として奇跡を起こすのである。』

5連休の後、2日働いて、もう週末です(笑)。  よい休日を!

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三遊亭歌之介さん『銭形平次とお静』

『名文どろぼう』(竹内政明著 文春新書)を読みました。  竹内さんは読売新聞の看板コラム『編集手帳』を執筆されています。  『英語と憂鬱』の項から抜粋して紹介します。

『銭形平次と女房お静はフランス語が話せた。  落語家の三遊亭歌之介さんによれば、である。  出かける平次親分を、お静が送る。  おまえさん、大切な商売道具は持ったでしょうね。

「ジュテモタ?」
「マダモトラン」

爆笑の高座をいつぞや、東京・銀座の落語会で聴いたことがある。  そのときは確か、お静は韓国語も話した。  針仕事をしていて、ハサミの切れ味に驚いて言う。

ヨーチョンギレルハサミダ!』

妙に受けちゃいました(笑)。

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2010年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年06月