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与える人

『GIVE&TAKE』(アダム・グラント著 三笠書房)を読みました。  副題は『「与える人」こそ成功する時代』です。  本書の『PART1』から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①「テイカー(受けとる人)」は常に、与えるよりも多くを受けとろうとする。  ギブ・アンド・テイクの関係を自分に有利になるようにもっていき、相手の必要性よりも自分の利益を優先する。  テイカーにとって、世の中は食うか食われるかの熾烈(しれつ)な競争社会だ。

②「ギバー(与える人)」はギブ・アンド・テイクの関係を相手の利益になるようにもっていき、受けとる以上に与えようとする。  テイカーが自分を中心に考えるのに対し、ギバーは他人を中心に考え、相手が何を求めているかに注意を払う。

③仕事においては、ギバーかテイカーかにはっきりと分かれることはほとんどなく、たいていの人が第三のタイプになる。  それが、与えることと受けとることのバランスをとろうとする「マッチャー(バランスをとる人)」だ。  マッチャーは常に〝公平〟という観点にもとづいて行動する。  だから人を助けるときは、見返りを求めることで自己防衛する。

④この三つの線引きは厳密なものではない。  人は自分の役割や相手との関係によって、この三タイプを使い分けるからだ。  給料について交渉しているときはテイカーになるし、自分より未熟な相手に助言するときはギバーになり、同僚に専門知識を教えるときはマッチャーになる。


2.①本書の目的はギバーの成功がいかに過小評価されているか、それを知ってもらうことである。  「与えること」が一般に考えられているよりも、どれほど素晴らしいものになりうるか、驚くべき研究成果とエピソードを紹介していきたい。

②まずはじめに、なぜギバーがもっとも成功するのか、その理由について説明したいと思う。  ギバーは「お人好しで、他人にいいように使われる人」と思われがちだが、実は意外にも成功者が多い。  (中略)  こうしたギバーたちは、「成功するのが先で、与えるのはそのあと」という一般的なやり方の逆を行き、「先に与える人」こそが、あとでもっとも成功するのだと教えてくれる。

③そうはいっても、成功できず、人に利用され、うだつの上がらない人も確かにいる。  では、いったい何がお人好しと成功者を分けるのだろうか。  それは、生まれついた才能や素質というより、その戦略や選択に関係している。  二つ目はそれを説明していく。

④三つ目に、ギバー特有の成功法を明らかにしていこうと思う。  もちろん、ギバーも、テイカーも、マッチャーも成功することは可能だし、現に成功してもいる。  しかし、ギバーが成功するときには、ギバー特有の現象が起こるのだ・・・その成功がまわりの人びとに波及していくのである。

⑤テイカーが勝つ場合には、たいていほかの誰かが負ける。  調査によれば、成功したテイカーは妬(ねた)まれやすく、何とかしてその鼻をへし折ってやろうと周囲から思われるという。  それとは対照的に、ギバーが勝つと、みんなやんやと声援を送り、非難することなどない。  その成功が周囲の人びとの成功を増幅させるからだ。

⑥ギバーは成功から価値を得るだけでなく、価値も生み出す。  それがテイカーやマッチャーと違っているのだ。  ベンチャーキャピタリストのランディ・コミサーはこう説明する。  「誰もが勝たせようとしてくれれば、勝つのは簡単だ。  まわりに敵がいなければ、成功するのは簡単になる」』


ソチ・オリンピックのフィギュアスケート女子フリー、浅田真央選手には感動しました。  前日のショートプログラムの失敗から良く立ち直ったと思います。  フリーの演技を完璧にするのは、ショートプログラムで高得点を取った選手以上に大変だったと思います。

極真の大会でも、浅田選手のように感動を与えてくれる試合が観たいものですね。

フィギュアが終わるのが午前4時ぐらいだったので、寝不足気味ですが、もらった感動でなぜか元気です。

「かんべえの不規則発言」というブログに次のような記述がありました。

『日夜いいものを見させてもらってます。  寝不足もやむなし。  ソチもワルよのう。』(笑)

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靴とソチ・オリンピック

1.靴

『①ジョンとエドが山登りをしていた。  渓流のほとりにちょうどいい岩場があったので、ふたりはそこに腰掛け、足を川にひたして、のんびり弁当を食べていた。

②そのとき対岸にクマが現れ、川を渡ってきた。

③すると、ジョンが慌てて靴を履こうとした。  「おい、動くな。  クマは動いている奴を狙ってくるんだ」

④それでもジョンは靴を履こうとする。  「やめろって!  あいつより速く山道を逃げられると思っているのか?」

⑤エドは言った。  「いいや。  だけど、君より速く逃げられればいいんだ」』

(週刊新潮2月6日号より)


2.ソチ・オリンピック

①昨晩は深夜4時半ごろまで男子のフィギュアスケートを観ていました。  ショートプログラム一位の羽生結弦選手と二位のパトリック・チャン選手との事実上の一騎打ちです。  

②まず初めに滑った羽生選手は滑り出しのジャンプを二度失敗。  チャン選手の金メダルかと思いましたが、ジャンプで手を付いたり小さなミスが重なり、結局羽生選手が金メダルです。

③夏季・冬季とも寝不足を承知でテレビを見ます。  日本人選手への期待や応援はあるのですが、それ以上に興味があるのは四年に一度の大舞台でどういう選手が勝ち、どういう選手が勝てないかです。

④50年前の東京オリンピックから観続けていますが、私の中で結論が出ているわけではありません。  羽生選手や体操の内村選手のような他に抜きんでた才能はもちろん重要ですが、やはりもともと持っているスター性が大きいような気もします。

⑤私が知る中で言えば、かっての長嶋茂雄選手のような輝きを持った選手です。  大きな試合になればなるほど結果を出す、こういった運命(星)を持った選手がいるような気がします。

⑥今回の羽生選手にもそういった部分を感じました。  プルシェンコ選手の棄権、チャン選手の自滅に近いミスなど羽生選手の実力とは関係ない部分でのできごとです。  「オリンピックの女神は羽生選手にほほ笑んだ」ということかもしれません。

⑦二度の転倒の後もあきらめずに全力を尽くしたこと、もって生まれた才能、インタビューから感じられた素直さや聡明さも必要条件だったとは思いますが。

⑧チーム城西にもそんなスターが現れないかな~(笑)  

羽生選手とチャン選手の滑りを観ていて、久しぶりに手に汗握る深夜のテレビ観戦となりました。

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第48回スーパーボウル

1.2月3日、NFLの第48回スーパーボウルがニューヨ-クで開催されました(現地時間は2月2日)。  それに先立つ1月20日(現地時間は1月19日)は、スーパーボウル出場チームを決めるカンファレンス・チャンピオンシップでした。  


2.AFCカンファレンス・チャンピオンシップ

①このブログでも何度か書いていますが、私が応援しているチームはニューイングランド・ペイトリオッツです。  ここまで勝ち上がったペイトリオッツの対戦相手はデンバー・ブロンコスです。  

②ブロンコスはクォーターバック、ペイトン・マニングを中心としたチームです。  マニングは今年のレギュラー・シーズン16試合で51タッチダウン・パスのNFL新記録を作りました。

③もともとマニングはインディアナポリス・コルツ在籍時代の2004年に49タッチダウン・パスの記録を作っていましたが、2007年にペイトリオッツのトム・ブレイディが50タッチダウン・パスを達成し、その記録を塗り替えていました。

④ですから、AFCカンファレンス・チャンピオンシップはペイトン・マニング、トム・ブレイディという名クォーターバックを抱える攻撃型のチーム同士の戦いです。

⑤結局、ブロンコスの攻撃陣がパスとランで計507ヤードを記録し、26対16でペイトリオッツに勝ち、スーパーボウル進出を果たしました。

⑥今年もペイトリオッツのスーパーボウル出場の夢はかないませんでした。


3.第48回スーパーボウル

①今年のスーパーボウル出場チームはAFCを勝ち上がったデンバー・ブロンコスとNFCを勝ち上がったシアトル・シーホークスです。

②NFLの日本公式サイトでは次のように紹介されました。

『1998年シーズン以来の出場で通算3度目の頂点を狙うブロンコスは今季リーグ1位の獲得ヤード(457.3)と平均得点(37.9)をマーク。  一方、2005年シーズン以来の出場で初のチャンピオンを目指すシーホークスはリーグ1位の喪失ヤード(273.6)、平均失点(14.4)を記録。  そして両チームともレギュラーシーズン13勝3敗で第1シードを獲得とシーズンを通して強さを示しての勝ち上がりであり、史上初のニューヨーク開催という記念すべき一戦に相応しいリーグベストの攻撃陣と守備陣の激突になった。』

③つまり、NFL屈指の攻撃型のチームと守備型のチームの戦いです。  結果は守備型チームであるシーホークスが43対8と圧勝しました。

④試合後のNFLの日本公式サイトには次のように書かれています。

『シーホークスは守備陣が2インターセプトを含む計4ターンオーバーを奪取するなど、ブロンコス攻撃陣に何もさせず。  (中略)  ブロンコスは、ペイトン・マニングがスーパーボウルのパス成功回数で新記録を樹立(パス49回中34回成功)し、280ヤード、1タッチダウンを稼いだが、2インターセプト、1ファンブルロストと低調な内容。
  (中略)  試合最初にまさかの連携ミスからセイフティを与えるなど、自慢の攻撃陣が最後までリズムに乗ることができず、記録的な大敗を喫してしまった。』


4.城西支部設立当初から『受け』の重要性を言い続けてきました。  城西の空手は防御を重視した『受けの空手』です。  野球で言えばピッチャーと守備、サッカーで言えばディフェンダーとゴール・キーパーを重視するチームです。

受けが堅い、つまり相手の攻撃をもらわないことを大前提として、『カウンター』や『返し』をふくむ攻撃力の稽古にも力を入れていきます。  

今回のスーパーボウルは『受け』の重要性を再認識させてくれました。  『受け』がしっかりしていると相手の攻撃のリズムを崩したり、ミスを誘ったりすることにもつながります。 

ニューイングランド・ペイトリオッツは2001年・2003年・2004年とスーパーボウルに勝っています。  でも、私がファンになったのは2007年シーズンからです。

チーム城西もペイトリオッツも『次こそは』の精神で頑張りましょう(笑)





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メンタンピン戦略

『ビジネスをつくる仕事』(小林敬幸著 講談社現代新書)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①マージャンの戦略からビジネスをつくる戦略を考えてみよう。  偶然とうまく付き合うには、将来、どんなことが起こってもプラスになるように、可能性をできるだけ広く取りながら柔軟にことを進めるのが大切である。

②ビジネスの状態が悪くなってくると、どこの企業でも、選択と集中といった戦略の名のもとに事業分野を絞り込み、さまざまな可能性の芽を摘んでしまう。  これは、マージャンの初心者がよくやる、チンイツ、ホンイツばかりを狙う「ホンイツ戦略」に陥っていないだろうか。  いまの時代には、状況の変化に柔軟に対応する「メンタンピン戦略」こそが必要だろう。

③マージャンの「ホンイツ(混一色)」とは、一つの種類の牌(パイ)を集めてあがる役である。  はじめにホンイツ狙いに決めると、戦いの序盤では、とにかく集めると決めた種類の牌を残し、それ以外の種類の牌を捨てればいいので、判断が容易にできる。

④「メンタンピン戦略」というのは、タンヤオやピンフといった、あがりやすいが点が低い役を複合させる戦略で、上級者も採用するマージャンの基本戦略である。  状況がよければ、タンヤオやピンフ以外の様々な役とも複合して高得点を目指したり、状況が悪いと、低い点で早く簡単にあがろうとしたりする。  それだけに状況判断が難しいともいえるが、上級者には、それが面白いのだろう。

⑤ビジネスの状況が厳しくなると、しばしば選択と集中とかいっていろいろな事業を切ってしまう。  結局のところ、いま、儲かっているかどうかということだけで、集中する分野を決めているようにさえ見える。  マージャンの初心者が、最初に自分に配られた牌を見て、一番多い枚数の種類に決めつけて、ホンイツを狙い出すのと似た風景だ。

⑥マージャンにおける「ホンイツ戦略」の欠点は、いわば「決め打ち」戦略であることだ。  最初の外形的な基準でのみ方向性を決め、しかも状況が変わっても方針を変更できないやりかたでその方向に突き進む。  また、単純な作戦なので相手にばれやすい。  ビジネスでいうと、競合他社に対策を取られやすく、交渉相手に足もとを見られ、成功が難しく、大きな損失案件になる可能性の高い事業戦略といえよう。

⑦事業の創造に役立つ「メンタンピン戦略」とは、将来に起こりうる多様な事態を柔軟にプラスに捉え直していく戦略となる。  最終的にどうあがるかを決め打ちせずに、三つ以上のいろいろな成功の可能性を維持しつつ、来た牌をできるだけ肯定的に捉えて、目標を変えていく。

⑧そして外部の状況の変化に合わせて、こちらの目標のレベルも変えていく。  上振れの期待として八千点の役を目指していても、敵がもっと大きな点でいまにもあがりそうなら、スピード優先で目標を下げて低い千点の役で先にあがってしまう。  また、あがれそうもないなら、振り込みをして損失を拡大しないように、防御に徹する。』

著者は商社マンとして「お台場の大観覧車」や「ライフネット生命」の立ち上げをされたそうで、抜粋した⑧の後は「ライフネット生命」の立ち上げの際の「メンタンピン戦略」が書かれています。

極真空手の試合においても、マージャンやビジネス同様、事前に相手との戦い方を決めつける「ホンイツ戦略」でなく、状況に応じて戦い方を変化させる「メンタンピン戦略」が重要ですね。

マージャンをやったことのない方には、理解しにくいかもしれません(笑)

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