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無私の日本人

1.歴史学者の磯田道史さんが書かれた『無私の日本人』(文春文庫)を読みました。  磯田さんは映画化された『武士の家計簿』の著者です。  本書も『殿、利息でござる!』という題名で今年映画化されました。  「あとがき」から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①いま東アジアを席巻しているのは、自他を峻別し、他人と競争する社会経済のあり方である。  競争の厳しさとひきかえに「経済成長」をやりたい人々の生き方を否定するつもりはない。  彼らにもその権利はある。

②しかし、わたしには、どこかしら、それには入っていけない思いがある。  「そこに、ほんとうに、人の幸せがあるのですか」という、立ち止まりが心のなかにあって、どうしても入っていけない。

③この国には、それとはもっとちがった深い哲学がある。  しかも、無名のふつうの江戸人に、その哲学が宿っていた。  それがこの国に数々の軌跡をおこした。  私はこのことを誇りに思っている。

④この国にとってこわいのは、隣より貧しくなることではない。  ほんとうにこわいのは、本来、日本人がもっているこのきちんとした確信が失われることである。

⑤地球上のどこよりも、落とした財布がきちんと戻ってくるこの国。  ほんの小さなことのように思えるが、こういうことはGDPの競争よりも、なによりも大切なことではないかと思う。  (中略)

⑥時折、したり顔に、「あの人は清濁あわせ飲むところがあって、人物が大きかった」などという人がいる。  それは、はっきりまちがっていると、私は思う。  少なくとも子どもには、ちがうと教えたい。

⑦ほんとうに大きな人間というのは、世間的に偉くならずとも金を儲けずとも、ほんの少しでもいい、濁ったものを清らかなほうにかえる浄化の力を宿らせた人である。

⑧この国の歴史の中で、わたしは、そういう大きな人間をたしかに目撃した。  その確信をもって、わたしは、この本を書いた。』


2.10月9日のブログで、2冊の本を紹介して、「今の日本に暮らしていることがいかに幸せか分かります。」と書きました。

私がいつも読ませていただいている『伊勢-白山 道』というブログの11月14日にも次のような記述がありました。

『今の日本に生まれた恩恵とは、この命の流れを冷静に大きな視点で理解し、今の自分の人生に生かせることが可能な環境だということです。  これが紛争の最中の国では、こんな大きな視点を持てないのが人間でもあります。  それどころでは無いからです。』

今の日本に暮らしていることは、本当にありがたいことだと思います。


3.11月10日付けの本郷孔洋先生のメルマガから抜粋して紹介します。

『シリコンバレーから、ハイテク企業の営業マンがやって来た。

営業マン「これが当社の開発した、仕事促進装置です。」

社長「どういう仕組みなんだ?」

営業マン「外見はただの箱ですが、中には2枚のチップが入っています。  1枚はICチップです。  箱を開けると特殊な電磁波が出て、人間を仕事に向かう気にさせるのです。」

社長「そりゃいい。  仕事をしない社員のデスクに置こう。」

営業マン「それはうってつけですね。」

社長「しかし、この箱を開けてくれるかどうかだな。」

営業マン「ご心配なく。  そこでもう1枚のチップが必要なんです。」

社長「ICチップか?」

営業マン「いいえ、普通のポテトチップです。」
                                (週刊新潮より)』









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