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(10)昭和54年 受け返し 

1.試合に勝つためには、精神的な強さは、もちろん必要です。  極真空手の修行を通して、勇気・負けん気・目的意識・我慢・根性・忍耐力といった、精神的な強さを、養う必要があります。  よく言われる「極真魂(きょくしんだましい)」を身に付けるのです。

2.ただ、試合は精神力だけで、勝てるわけではありません。  私は、どちらかというと、身体的な要素を、重視してきました。

 身体的な要素とは、技・パワー(筋力)・スタミナ(持久力)です。  試合において、相手選手より技・パワー・スタミナの、すべてがまさっていれば、精神的な要素に頼らずに、勝つことができると思います。

3.私は、極真空手における「技」を「相手を倒すための、正しい体の動かし方」と考えています。  

 試合ルールにのっとって、突き・蹴りを当てて(決めて)、相手を倒すのです。  しかし、相手も当てられまい、倒されまいとして、当然、防御します。  

 そこで、相手が防御できないように、相手の構え・体勢・バランスを、崩す必要があります。  つまり、「崩し→決め」という一連の動作が、「技」の根幹(こんかん・・・重要な部分)です。

4.崩しには、①自分から攻撃して崩す「コンビネーション」と、②相手の攻撃を利用して崩す「受け返し」の2つがあります。  相手の攻撃と同時に技を出す「合わせ技(カウンター)」は、「受け返し」の進化したもの、と考えています。

5.極真空手だけでなく、他の格闘技や、球技でも「攻撃」と「防御」があります。  私は、最も大事なのは、防御だと考えます。  

 野球で言えばピッチャーや守備、サッカーで言えばゴールキーパーやディフェンスが大事です。  そこが弱いと、点を取られるため、結果として、負ける可能性が高まります。

 打撃系の格闘技においても「受け」が大事です。  いくら、強い突きや蹴りを持っていても、受けが弱いと、倒される可能性があるからです。  

 特に、極真空手の試合は、ほとんどトーナメントで行われるので、受けが弱いと、ダメージを残したまま、次の試合を戦わなくてはいけないことにもなります。

6.しかし、一方で、自分が攻撃しないことには、相手に勝つことができません。  そこで、自分は完璧に受ける同時に、相手が攻撃してくるときの構え・体勢・バランスの崩れを利用した、あるいは、相手の攻撃を受けながら崩す、「受け返し」が重要なのです。

7.城西の空手は「受けの空手」です。  「相手の攻撃は、すべてカット(防御)して、自分の攻撃は、的確に、相手の弱い部分に当てる」、これが理想です。  道場を持ってから、その研究に、多くの時間とエネルギーを費やしました。

 

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