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阿佐田哲也さん

1.色川武大(いろかわたけひろ)さんの『うらおもて人生録』(新潮文庫)を読みました。  裏表紙に次のように書いてあります。

 『筆者の別名は雀聖(じゃんせい)・阿佐田哲也。  いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、勝負の修羅場(しゅらば)もくぐり抜けてきた。』

2.内容を抜粋して、番号を付けて紹介します。

 『①プロは、一生を通じてその仕事でメシが食えなくちゃならない。  だから、プロの基本的フォームでは持続が軸であるべきだ。  しかし、なにもかもうまくいくというということはありえない。

②運も、無限にあるとは思えない。  だから、無駄使いするのはよくないんだ。

③運は風向きみたいなもので、一瞬の時点なら東風が吹いているとわかるが、すぐ西風になるか、北風になるかわからない。  それで長い間には、どちらの方からも吹いてくる。  どちらからでも吹くのなら、ゼロみたいなものだな。  (中略)  運には定量があるわけじじゃないが、プラスとマイナスがかみ合って、一生を通じてみると原点と考えたほうがいい。

④どんな一勝でも、運の助けを借りないものはない。  ただ単に生きているだけでも、なにがしかの運を使っているのだからね。  だから、中途半端に倹約なんかしないで、運はどしどし使うべし。  ただし、今ここで、勝ちをとりにいくのならば、だ。  

⑤全勝は危険だし、できない。  一生を通じてすべてに勝つ者はいない(というふうに考えた方がいい)。  では、ここで攻撃ではなく、守備を固めるところだ、というそのときに、運は、できるかぎり倹約すべきなんだ。

⑥連敗だけはよくないんだよ。  ツキが離れていくこともあるけれど、負け続けるとね、感性がにぶくなって、負けを負けとして認識できなくなる。  (中略)  連勝は、連敗よりはよいけれども、これも勝つことが普通の状態のようになってしまうとね、その次に大穴に落ち込む可能性がでてくるからね。

⑦ツキのサイクルを、個人の一生として受けとらないで、二、三代のトータルとして考えることも必要みたいです。  (中略)  人間は、やっぱり、二代も三代も前からのトータルで考えなければならないし、二代も三代もの長い時間をかけて作られてくるものなのですね。』

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