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辰吉流発想法

池田祥規支部長が、本を2冊貸してくれました。  そのうちの『辰吉流発想法』(辰吉丈一郎著 ベースボールマガジン社刊)から抜粋し、番号を付けて紹介します。  辰吉さんは、元WBCバンタム級世界チャンピオンです。

『①プロローグ・・・ボクには、自分を実験台にして試してきたことが、山ほどある。  ボクシングも、また、そのひとつだろう。  減量しかり、練習しかり。  (こうしたら、どうなるんだろう?)  (ああしたら、違うかなぁ)  考えると、楽しくてしょうがない。  面白くて、いろんなことを試してしまう。

②人にやらされるか、自分でやるか・・・練習の量や質が、問題ではない。  あえて、どちらが大事か、と問われれば質なのだが、量をこなして、体に覚えこませなければいけないものもある。  でも、やはり基本的には、質が大事だ。  さらに、もう一段突き詰めていくと、自分で考え抜いた、練習内容の中にこそ、問われるものがあると思う。  これだけやったからいいだろう、ではない。  自分は、これだけのことを、このぐらいしないと強くなれない、と真剣に考え、取り組んだかどうか、なのだ。

③ボディーブローの心得・・・大久保淳一トレーナーが教えてくれたのが、左フックのボディー打ちだった。  「ジャブを打ったバランスで、左の肘を脇腹に置いて、そのまま真っすぐ、突き出すように出してみぃ。  すくい上げたら、アカン。  真っすぐドーンと、押し込め。  腹に当てるんやない。  内臓に当てろ」

④試合までのコンディション作り・・・ボクは以前、全盛期のマイク・タイソンが、試合前「怖いんだ」と恐怖を訴えて泣いている姿を、テレビのドキュメンタリー番組か何かで見て、ああコイツもそうなんだ、と
思った覚えがある。  あのタイソンが、グッと身近に感じられてものだ。  (中略)

相手はパンチがある。  相手はテクニシャンだ。  相手は強い。  (中略)  「いいや、実際やってみて、ホンマに強かったとしても、俺が練習してきたことに比べたら、たやすいことや。  たかだか、12ラウンド36分間やればいい、だけのことやないか。  オレはこれまで、お前に勝つためだけに、3ヵ月間キッツイ練習してきた。  3ヵ月分のシンドイ思いと、36分間の痛い思い、そりゃ厳しい痛みやろけど、へとも思わんわい。  どっちがツライと思うねん。  練習で泣いた分、試合で笑ったらぁ」

最後の最後は、自己暗示である。  「リング上で、意識のなくなるときもあるやろ。  でも、それがわかった上で、今日のために練習してきたんや。  勝ちを譲るわけにはイカン!」  ボクの場合、こう思ったら、案外耐えられるものなのだ。』  

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