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辻井喬先生『大衆消費・個人消費・選別消費』

西武デパート・パルコ・ロフトなどを経営するセゾングループの代表だった堤清二さんが、現在は詩人・作家の辻井喬(つじい・たかし)として多くの著書を出されています。  1月12日の朝日新聞で消費についてのインタビューに答えられています。  抜粋して紹介します。

『---辻井さんはかって「大衆消費社会から個人消費の時代に移った」と論じ、注目を集めました。  70年代から80年代、堤清二としてセゾングループを率いていたころです。  「みんなが同じものを欲しがる社会は終わった」という指摘は、時代の気分を見事に言い当てました。  しかし今は、「個人消費の時代は終わった」と考えているそうですね。

「『隣がテレビを買った。  我が家も欲しい』というのが大衆消費社会です。  しかし、『これがなければ生活できない』という絶対的なニーズ(必要性)は日本の場合20世紀のうちにほぼ満たされました。  隣が何を買おうと自分のニーズに合ったものしか買わない、というのが個人消費の時代です」

「その個人消費の時代は、21世紀に入って変化しました。  現在は選択的な好みによる需要しか残っていません。  一人ひとりのテイスト(趣味や志向)が違い、生活パターンが違うためです。  私は『選別消費』と呼んでいます」  (中略)

---不況はいずれ終わります。  その後の世界における日本の位置付けはどうなりますか。  あるいはどうなるべきだと考えますか。

「アメリカと欧州連合(EU)はそれぞれ極として残るでしょう。  新しく中国も。  インドはわかりません。  日本は極にはなっていないでしょうし、私はならなくていいと思っています。  今よりは小さい、でも絶対平和という理念を強く打ち出すことで独自性を発揮する、どこの極にも属さない国。  日本は本質的には通商国家です。  良質な製品を作って、貿易で成り立っていく。  それこそが、本来の、日本の生きていく道でしょう」』

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