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森一夫さん『腹をくくるとき』

1月18日の日経新聞に特別編集委員の森一夫さんが『腹をくくるとき』という文章を書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①危機に直面した時に、普段隠れていた人間の本性が現れる。  うろたえる人、逆にやる気をみなぎらせる人など、様々である。  (中略)

②昔、感光紙からカメラ、事務機、石油、ホテルと次々と事業を成功させたリコーの市村清社長がピンチに陥ったことがある。  (中略)  一時は「自殺を考えた」と、後に知人に語っている。  敏腕経営者も精神的に追いつめられると弱い。

③リコーを複写機用ランプの大の得意先にしていたウシオ電機も窮地に立たされた。  現在の牛尾治朗会長は当時、まだ三十歳代の青年社長である。  共倒れを避けるために、取引を徐々に断つべきか、心が揺れた。

④つぶれたら会社を清算して、ほかの道に転じようと覚悟したら、迷いが消えた。  「うちは最後まで製品を納めます」と直接伝えると、市村社長は感激のあまり涙を流した。  それからあっと言う間にリコーは奇跡的によみがえり、ウシオ電機も急成長することができた。

⑤しかし開き直っても、ダメなときはダメだ。  ただし誰かに責任を転嫁したり不運を嘆いたりしていても始まらない。  まず腹をくくれるか。  道が開けるかどうかは、それからだ。』

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