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野村克也監督『あぁ、監督』

『あぁ、監督』(野村克也著 角川書店刊)を読みました。  第一章「監督の条件」の中の「表現力」の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①「表現力」とは「言葉」の問題であり、説得力も大いに重要な条件である。  (中略)

②監督という立場にある者は、決してペラペラ上手に話す必要はないが、それなりの期待感を抱かせる話ができなければ、選手の心を開き、迫って、信頼を得ることはむずかしいのである。  (中略)

③技術指導においても言葉は非常に重要だ。  引退後間もない時期なら、監督であっても若い選手に身体を使って手本を示すことができる。  まして名選手であったなら、説得力がある。  

④だが、引退後時間が経ったり、その監督の現役時代のプレーを知らない若い選手が増えたりしてくれば、身体を使って教えることはできなくなる。

⑤では、そのとき必要となるものは何か・・・言うまでもなく言葉である。  

⑥一般にスポーツ選手は、言葉を軽視しがちだ。  特に一流選手であればあるほど、感覚で理解し、プレーできてしまうので、言葉など必要としない。  たしかに選手時代はそれでかまわないのだろう。

⑦だが、監督になれば別である。  ほとんどの選手は感覚だけでプレーできるほどの天才ではないし、名選手でもない。  監督は、そういういわば〝凡人〟を相手にしなければならないのである。

⑧そこでは感覚だけでは通用しないし、相手もついてこない。  持っている技術や野球理論・知識を正確かつ的確に伝えるには、やはり「表現力」が求められるのである。』

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