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村上龍さん『社長の金言』

『カンブリア宮殿 村上龍×経済人 社長の金言』(村上龍・テレビ東京報道局編 日経ビジネス文庫)から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①(鍋屋バイテック会社会長・岡本太一さんへのインタビュー)

岡本・・・大事なのはお手洗いと食堂なんです。  そのへんからきれいにしよう、と。  そうやって少しずつきれいになっていくと、汚さなくなる。  掃除は私も含めて社員全員でやっています。  (中略)

村上・・・清潔にするというのは、精神を鼓舞するらしいですね。  軍隊のマニュアルか何かに書いてあるんですよ。  例えば、敵地に潜入してゲリラと戦うような場合、ジャングルとかを転戦するから汚れますよね。  そうすると、必ず身体を洗え、と。  足だけでいいから洗えと言うんです。  衣服の汚れや、身体が不潔になってくると、人間としてのプライドがなくなっていき、不注意から敵にやられてしまう。  清潔にするという行為が集中力を生んだりするそうです。

②(ホリプロファウンダー最高顧問・堀威夫さんへのインタビュー)

堀・・・巡り合わせしかないんですよ。  ただその運をどう味方につけるかというときに、「果報は寝て待て」とか、「棚からぼた餅」といった言葉があるけど、それではあまりに他動的すぎるな、と。  いろいろ考えて、十年ぐらい前から、勝利の女神をどうやって味方につけるかを考えればいいんだ、と考えるようになりました。  すると、勝利の女神というのは、たぶんお通夜の晩みたいな顔をしたやつのところでは絶対微笑まないだろう。  ではいい顔を作ろうという、非常に単純なコンセプトに変わりました。  仕事をしている以上、嫌なこともあるけれど、帰る途中にお酒を飲むのもいいし、カラオケに行くのでもいいから、少なくとも、嫌なイメージを消して翌日の仕事に取り組む。  だからうちの会社の入ったところには姿見があって、「いい顔つくろう」と小さく書いてあるんです。

③(エイチ・アイ・エス会長・澤田秀雄さんへのインタビュー)

村上・・・くじけそうになったことはないですか?

澤田・・・いつもです(笑)。

村上・・・くじけそうになったときに、どうやって自分を励ましてこられたんですか?  (中略)

澤田・・・僕は失敗の連続ですから。  (中略)  明るく振る舞うんですよ。  トップが暗くなると、会社全体が暗くなります。  逆に、トップが明るいと、問題が起きて大変だけれど、この会社は明るいんじゃないか、と思います。  ですから、問題が起きたときこそ、絶対に明るくすべきだと思います。  中国に失意泰然(しついたいぜん)という言葉がありますが、失意のときこそ、泰然自若(たいぜんじじゃく)にやる、と。  これで必ず良くなります。  難しいことはやっていません。』

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