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近藤道生さん『三尺の剣』

1.今月の日経新聞の『私の履歴書』は博報堂最高顧問の近藤道生(こんどう・みちたか)さんが書かれています。  4月12日は『三尺の剣』という題でした。  第二次世界大戦の終戦を海軍主計大尉としてマレーシアのペナン島で迎えた直後のイギリス軍中尉とのやり取りがその内容です。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①ある日、仮眠中の私は急を告げる声に起こされた。  深夜の桟橋(さんばし)に駆けつけてみると赤十字のマークをつけて梱包した医薬品の木箱が略奪されようとしている。  相手は英軍の中尉以下二十人ほどだ。

②私はとっさに木箱を担ぐ兵に向かって「右向けー、右。  駆け足」と号令をかけた。  (中略)  すると自動小銃を持った中尉が叫びながら近寄ってきて、私の腰にぐいと銃口を押し当てる。

③「死」の一文字とともに脳裏に浮かんだのは、宋から日本にやってきて円覚寺を開いた鎌倉時代の禅僧、無学祖元(むがくそげん)の言葉だった。  

④「珍重(ちんちょう)す大元三尺の剣、電光(でんこう・・・稲妻のこと)影裏(えいり・・・瞬間のこと)に春風を斬る」  祖元がまだ宋にいるとき元の軍隊がなだれ込んできたが、祖元一人が逃げずに座禅に没頭していた。  その祖元が元の兵士に大剣を突きつけられながら朗誦(ろうしょう・・・声高に読み上げること)したとされる言葉だ。

⑤大意は「大元の兵隊から三尺の剣を喜んでいただこう。  しかし斬ったところで春風のように(稲妻のごとき瞬間に春風を斬るように)手応えのないことだろうよ。  死ぬもよし生きるもよし。  どうぞご自由に」。

⑥やがて英兵は諦(あきら)めて去っていった。』

2.昨日は田村悦宏の結婚式でした。  羽織袴姿の新郎のウクレレの弾き語り(曲は「君といつまでも」)は最高でした(笑)。  タムラ~、オメデト~!

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