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邱永漢先生『本を読む時間』

一昨日に続き、作家・経済評論家の邱永漢(きゅう・えいかん)先生のサイト『もしもしQさんQさんよ』から番号を付けて紹介します。  今日のタイトルは『本を読む時間はプラスの時間です』でした。

『①未来を正確に把握するためには、いままで人間が築きあげてきた過去の知恵を勉強する必要があります。  学問とか、歴史とか、文物とか、生活の手段は人間がこれまでにどんなことをやってきたかを教えてくれます。

②そういう過去の勉強をするのに一番役立つのは読書ではないでしょうか。  いまや読書の内容はパソコンに移りつつありますが、どんな手段によるにせよ、過去の勉強をすることは未来に通じます。  ですから過去の知識を一通り身につけることは、どんな分野で働くにせよ、絶対に欠くことのできない作業です。

③何事をやるにせよ、経験はきわめて大切なことですが、知識は経験に優先します。  どんな経験も身体あってのことですから限りがあります。  

④それに比べると先人の経験や知恵は時間をかけて積みあげられたものですから、こちらがいくら必死になって頑張って見ても、これで全部わかったという域には達しません。  従って研究熱心な人にはとても敵わないのです。

⑤むろん、読書万巻(まんがん・・・たくさんの書物)、本の中に埋もれて生活している人でも、それを活用できない人はたくさんいます。  しかし、全く本を読まないで天才的な行動のとれる人は、少くとも私の視界の中には1人もおりません。

⑥つまり過去の人間の知恵を無視して未来の読める人はいないのです。  ですから本を読む人かどうかを見れば、この人が研究心のある人かどうかがわかります。

⑦研究心のない人で「犬も歩けば棒にあたる」人は先ずありません。  あったとしても尊敬できる人ではありません。

⑧ですから人を見る場合、この人は本を読む人であるかどうかを先ず観察します。  本を読まない人で研究心のある人にあったことはありません。

⑨いくら多忙な人でも電車に乗っている時とか寝る前には本を手にとる時間くらいあるでしょう。  本を読む時間は人生にとってプラスになる時間です。  インテリのことを中国語では「読書人」と言います。』

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