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平尾誠二さん『矛盾や理不尽を乗り越える強さ』

8月30日の朝日新聞朝刊にラグビーの元日本代表監督・平尾誠二さんのインタビュー記事が載っていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.矛盾や理不尽を乗り越える強さ

①僕らが若かった頃、スポーツに限らず何かを教わること、指導を受けることには常に「鍛える」という厳しさがありました。  (中略)  質より量を重視する練習には無駄もあり、非効率な面も少なくなかったと思います。  (中略)

②その後、時代が変わるとそんな非効率はやめよう、無駄をなくそうという考えが主流になってきました。  (中略)  いってみれば「鍛える」から「育てる」へシフトしたということです。

③ところが最近は、どうもそれだけでは足りないんじゃないか、基礎的な部分でしっかりと「鍛えられた」ベースがない人は、なかなかうまく育たないんじゃないかという声が、指導の現場で聞かれるようになってきました。

④あらゆる矛盾や理不尽をすべて排除すれば、たしかに効率はよくなり、問題解決のスピードは上がるでしょう。  しかし僕がこれまで見たかぎり、そういうものを排除するのではなく、積極的に乗り越えていったチームや個人だけが、本当に強くなっていくんです。  (中略)  

⑤だから最近は、「鍛える」ことが教育や指導の現場で、もう一度重要なキーワードになってきたのだと思います。  (中略)

2.言葉の説得力と洞察力が不可欠

①指導者は選手達の個性に合わせて、いくつものやり方を使い分けなければなりません。  厳しくしかることもあれば、温かく励ますこともあります。  細かく教えることもあれば、ヒントだけ与えて放っておくこともあります。  

②それぞれの選手がどんなタイプなのか、指導者は見抜く目を持ってなければなりません。  言葉の説得力と同時に、そういう洞察力を持っていることが、指導者にとっては不可欠な資質だと思います。

③難しい仕事ですが、自分が教えたことを選手ができるようになったとき、チームが成長して結果を出したとき、指導者もまた、心が揺さぶられるほどの感動を覚えます。  スポーツに限らず人を育てる仕事には、そんな喜びと面白さがあると思います。』

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