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立花隆さん『頭脳の鍛え方』

評論家の立花隆さんと作家・元外務省主任分析官の佐藤優さんの対談集、『ぼくらの頭脳の鍛え方』(文春新書)を読みました。  「付録」として掲載されている『立花隆による「実戦」に役立つ十四カ条』から抜粋して紹介します。

『最初に断っておくが、あくまで仕事と一般教養のための読書についてであって、趣味のための読書についてではない。

(1)金を惜しまず本を買え。  (中略)  一冊の本に含まれている情報を他の手段で入手しようと思ったら、その何十倍、何百倍のコストがかかる。

(2)一つのテーマについて、一冊で満足せず、必ず類書を何冊か求めよ。

(3)(読書の)選択の失敗を恐れるな。

(4)自分の水準に合わないものは、無理して読むな。

(5)読みさしでやめることを決意した本についても、一応終わりまで一ページ、一ページ繰ってみよ。

(6)速読術を身につけよ。  できるだけ短時間のうちに、できるだけ大量の資料を渉猟(しょうりょう・・・たくさんの書物をあさり読むこと)するためには、速読以外にない。

(7)本を読みながらノートを取るな。  (中略)  ノートを取りながら一冊の本を読む間に、五冊の類書を読むことができる。

(8)人の意見や、ブックガイドのたぐいに惑わされるな。

(9)注釈を読みとばすな。  注釈には、しばしば本文以上の情報が含まれている。

(10)本を読むときには、懐疑心を忘れるな。  (中略)  世評が高い本にもウソ、デタラメはいくらでもある。

(11)オヤと思う箇所(いい意味でも、悪い意味でも)に出合ったら、必ず、この著者はこの情報をいかにして得たか、あるいは、この著者の判断の根拠はどこにあるのかと考えてみよ。  それがいいかげんである場合には、デタラメの場合が多い。

(12)何かに疑いを持ったら、いつでもオリジナル・データ、生のファクトにぶちあたるまで疑いを推し進めよ。

(13)翻訳は誤訳、悪訳がきわめて多い。  翻訳書でよくわからない部分に出合ったら、自分の頭を疑うより、誤訳ではないかとまず疑ってみよ。

(14)大学で得た知識など、いかほどのものでもない。  社会人になってから獲得し、蓄積していく知識の量と質、特に、二十代、三十代のそれが、その人のその後の人生にとって決定的に重要である。  若いときは、何はさしおいても本を読む時間をつくれ。』

以前、立花さんが何かの本に「世の中には、異常食欲者・異常権力欲者・異常金銭欲者などがいるが、私は異常知識欲者である」と書かれていました。  私も、暇な時のために読むべき本はかならず手元に何冊か置いておく方なので、異常かどうかわかりませんが(笑)、「知識欲者」だと思います。

ともあれ、「読書の秋」です。  よい週末を。

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