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キケロ『老年について』

11月9日の日経新聞夕刊で作家の荻野アンナさんが『老いは恐れるに足らず』という文章を書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『(1)元気の出る本を見つけた。  キケロの『老年について』(中務哲郎訳)。  紀元前1世紀の政治家・文人が、老いは恐れるに足らず、と熱弁をふるっている。

(2)彼によると、みじめな老年をイメージさせる原因は4つある。  ①公的活動ができなくなる。  ②肉体が弱る。  ③快楽が味わえなくなる。  ④死が近い。

(3)キケロは実例を挙げ、①は個人の心がけひとつ、と説く。

(4)②は、今ある体力をうまく使えばいい。  「若い時に牛や象の体力が欲しいと思わなかった」のと同様に、年寄りは若者の体力を欲しがる必要はない。

(5)③は、欲望にふりまわされ、無駄なエネルギーを使っていたのが、老いて開放されるとしたら、むしろ喜ぶべきだ。  有益な趣味や楽しみはいくらでもあるのだから。

(6)④の死に関して、当時のローマには2つの見解があった。  1.肉体と魂の消滅。  2.魂は永遠である。  もし1なら、あっさり消えるだけのこと。  「無視してよい」。  2なら、魂は今よりマシなところに行けるのだから「待ち望みさえすべきだ」。

(7)そこまで断言されると、半分騙(だま)された気分のまま、不思議な勇気が湧(わ)いてくる。  私の場合、95歳の父と86歳の母に、「人生これからだ」と無謀なエールを送りたくなった。』

東京城西支部には「牛や象の体力」とまでは言いませんが、「若者以上の体力」のA師範代がいます。  内輪ネタでした(笑)。

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