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松岡正剛さん『稽古』

1.『稽古』をウィキペディアで検索してみました。 抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①稽古(けいこ)とは、広く芸道に共通して使われる、主に練習を指す言葉である。  

②由来は『古事記』太安万侶(おおのやすまろ)序文末にある「稽古」で、古(いにしへ)を稽(かむがへ)ること。  同文の「照今」(今に照らす)とあわせ、「稽古照今」という熟語としても使用される。  

③日本武術などの形練習においては過去の達人であった先人の遣った理想的な形に近づくべく修練することである。』

2.先週、掌道鍼灸整骨院の菊澤政夫院長から『神仏たちの秘密』(松岡正剛著 春秋社刊)という本をいただきました。  松岡正剛さんは編集者・著述家・日本文化研究者で、『松岡正剛の千夜千冊』というブログも書かれています。  本書中の『稽古』についての記述から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1・・・『物語には「型」がある』の項より

①私はいま「稽古」という言葉をとても大事にしています。  学習とか教育とかラーニングとかいう言葉もありますが、稽古という言葉がいちばん好きです。  ぴったりきます。  私はネット上で「イシス編集学校」というものをやっています。  (中略)  このイシス編集学校でやっているのが「編集稽古」です。

②稽古の「稽」は一文字で何と読むかご存知でしょうか。  「稽古」と書いて、「古(いにしえ)をかんがえる」、あるいは「古きをおもう」と読むんです。  この「古」というのは別に古い時代という意味ではない。  むしろ「型」という意味なんですね。  (中略)

③この「型」をいろいろに昇華して、日本文化は「体」や「格」や「様」や「式」をつくってきました。  そして、そのうえで破格や逸脱や過剰ということもおもしろがってきた。  「格」が決まるから、「型」を越えて破っていく方法が生まれてくるわけです。  

④それが「バサラ」や「カブキ」です。  だからそれを「型破り」といって、おもしろく、パンクで、大胆なことまでできるようにもした。  しかし、「型破り」になるためには、やはり絶対に「型」が必要です。  その方が型破りも破格も活きてくる。

2・・・『百辞百景「うつし」』の項より

①以前、中村吉右衛門さんがこんなことを言っていました。  自分の芸がやっといいところまできたなと思うと、「吉右衛門さんも、やっとおじいさんそっくりになってきましたね」と言われるのだと(笑)。

②これが画家や写真家や音楽家だったら、「あなたには個性がない」と言われているようなものですが、ところが梨園(・・・歌舞伎界)では先代を彷彿(ほうふつ)させるということが最高の褒め言葉なんですね。

③こういう何かの面影を彷彿とさせることを「うつし」と言います。  (中略)  かっての面影を真似ることで、ときにはそれを奪ってしまうほどの技にまで至ったんですね。  これこそ「稽古」というものだと思います。

④「物学(ものまね)」というものだと思います。  すでに世阿弥(ぜあみ)が「稽古条々」とか「物学条々」という一文を書いて、「物真似こそ芸だ」と言っています。』

空手の組手技術を向上させる近道も、過去・現在のトップレベルの選手の組手技術を徹底的に真似することだと思います。

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