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幸田露伴の惜福・分福・植福

1. 2日のブログで、法演の四戒の1つとして 『 福受け尽くすべからず  もし福受け尽くさば縁必ず孤なり 』 を紹介しました。

2. 明治の文豪・幸田露伴も 『 努力論 』 という著書の中で 『 福 』 について書いています。  原本は文語体ですが、渡部昇一先生が三笠書房から 『 人生、報われる生き方 』 という現代語訳を出されています。

3. 内容のさわりを要約すると、

①有福・・・福を得ていること。  有福の人は、あるいは福を失うこともあろう。  有福は、祖先のおかげであって評価すべきところはない。

②惜福・・・福を惜しむ、つまり福を使い果たしたり、取り尽くしてしまわないこと。  惜福の人は、福を保持できるかもしれない。  

 不思議なことに、惜福の工夫を積んでる人は福によく出会い、惜福の工夫に欠けた人はめったに福に出合わないものである。  

③分福・・・自分の得た福を他人に分け与えること。  分福の人は、さらに福を招くことができるであろう。  

 他人に福を分け与えれば、他人も自分に福を与えたいと思ってくれるし、たとえ、与えることができなくても、ひそかに福の来訪を祈ってくれるものである。  

 頭角を現わして人の上に立つ段階ともなれば、惜福の工夫だけではだめである。  それに加えて分福の工夫がなければ大をなすことはできない。

④植福・・・自分の力・情・智をもって、人の世に幸福をもたらす物質・清趣・知識を提供すること。  

 植福という1つの行為は、二重の意味をもち、二重の結果を生む。

 二重の意味・・・自己の福を植えることであると同時に、社会の福をも植えることにもなる

 二重の結果・・・自分の福を収穫するとともに、社会の福をも収穫できる

 植福の人こそ、福を創造することができるのである。

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