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王福振さん『人間の四等級』

中国の作家・王福振さんが『菜根譚』(漆嶋稔訳 日本能率協会マネジメントセンター刊)の中で『人間の四等級』について解説しています。  『菜根譚(さいこんたん)』は中国・明代の万暦年間(西暦1600年前後)に大学者・洪王名が書いたものです。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①人間について、昔の人は聡明さを基準に四つの等級に分けて考えた。

②第一等の人間はどうか。  時には、多少間の抜けた印象さえ与えるが、実際にはものごとの本質がよくわかっている。  この聡明さは最高位に位置するものであり、「能ある鷹は爪を隠す」とはこのような人のことをいう。

③第二等の人間はどうか。  見るからに鋭利な人間であるために、品格に欠け、周囲からも煙たがれる。  このために、その頭の良さも十分に発揮できず、第二等に処せられることになるのである。

④第三等の人間はどうか。  とくに何が得意なわけでもなく、見るからに愚かしく、実際にも愚かである。  このような人間を騙(だま)すには忍びないとまで思われているので、結果として安穏(あんのん)として生きられる。

⑤第四等の人間はどうか。  一見すると人情に厚そうであり、人よりも頭が良いと思っている。  周囲からは嫌われ、事をなしとげる能力はないが、悪意ではなくても失敗させる能力は十分にある。

⑥以上の位置づけは常に流動的であり、固定されたものではない。  たとえば、第二等の人間でも、その有能さのために策士策におぼれ、第四等に落ちぶれて立ち直れなくなる場合もある。  本来第三等の人間でも、よくよく修練を積んで人生の要諦をつかむに至り、一変して第一等の人間に上り詰めることがあり、しかもそのような例は少なくない。』

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