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山元一力先生『富岡八幡宮』

朝日新聞夕刊のインタビュー連載『人生の贈りもの』の今週分は直木賞作家の山元一力先生です。  昨日分から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『――時代小説に本格的に取り組まれたのは1994年、東京の下町、江戸の風情の残る深川・富岡に引っ越してからですね。  町の中心にある富岡八幡宮への参拝が日課と聞いています。

①オール讀物新人賞には届いたけども、直木賞になんかノミネートもされないときに、町の長老に「何とか早く行くようにお願いしてるんですよ」って言ったら、その人が二つ、教えてくれたんだよ。

②ひとつは「あの参道の真ん中を歩いちゃあいけないよ、神様の道だから。  端を歩け」と。

③もうひとつは「行って、お願いするんじゃなしに御礼を言え」と。  「きょうも一日、無事に過ごすことができました」と、御礼を伝えるために行くんであって、「お願いごとをするんなら、別に作法がある。  ちゃんと中に入って、祝詞(のりと)をあげてもらって、そのためのお金を払って、やってもらうんならいい」と。

④お賽銭(さいせん)は、自分が無事に過ごしてられることへの御礼のお金だと、そう教えられた。

――お恥ずかしい。  賽銭でお願いごとをたくさんしていました。

俺だって、やってたんだから。  たかだか10円玉1個ぐらいで。  とんだ了見違いだったんだ。』

明日は都合によりブログを休みます。  週末は三連休ですから、次回は火曜日にお目にかかります。

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