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吉村仁先生『危機を生き延びる者』

1.3月8日の日経新聞に静岡大学教授の吉村仁先生へのインタビュー記事が載っていました。  「最適者は危機で生き残れず」というタイトルです。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『――適者生存の競争社会のあり方に異論があるとか。

「①ダーウィン流の適者生存は、環境に適応し、より多くの子孫を残した者を強者と考えます。  ただし、これは環境変動による生存の危機が起きないとの前提の下です。  

②鳥類には産卵能力を下回る数しか卵を産まない種がいます。  目いっぱい卵を産むと、余裕をなくして危機の際に全滅しかねないからです。

③生き物は危機と遭遇しそれを乗り切ることで進化してきました。  人間社会も同じです。  

④環境変化による影響を受けにくくするため、私たちの祖先は集団生活を始め、都市を築き文明を育ててきました。  協調が社会の基本にあります。  文明の初期段階では、生き延びるため、皆が協調します。  

⑤しかし、生存が既定のものと思うようになると、自分さえよければいいという自己利益の最大化に走ります。  結果は滅亡です」』


2.日経新聞・編集委員の滝順一さんが書かれた「聞き手から」を抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①本当の強者は、平時に支配的な者ではなく危機を生き延びる者だ。

②吉村さんはダーウィンの自然選択・適者生存の進化論を修正する環境変動説を定式化した。

③協調が必要とわかっても人間は一人勝ちへの欲望を時に抑えきれない。  

④経験や知識を体系化し伝える科学や教育は激変を乗り越える人類の生存装置とも言える。』

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