PREV | PAGE-SELECT | NEXT

幸田露伴「惜福・分福・植福」

渡部昇一先生と中山理(おさむ)先生の対談集『読書こそが人生を開く』(モラロジー研究所刊)を読みました。  渡部先生の発言から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①(明治の文豪)幸田露伴は『努力論』で、責任は自分にあるという態度で努力するといい運が寄って来る可能性が高い、と言っているわけですが、いい運がきたときにどのような態度を取るべきかということで、「惜福」「分福」「植福」の三つの考え方を示しています。

②「惜福(せきふく)」とは、いいことがあったときに、その福を使い尽くさないで一部を惜しんで、あとのために残しておくことです。  お金のない人が宝くじに当たったが、有頂天になってしまって身の破滅を招くというのは、惜福とは逆のことです。  露伴は惜福の例として、徳川家康を挙げます。  家康はいい運が来ても、有頂天になることはなかったというのです。

③「分福」とは、いいことがあったら自分だけで独り占めしないで周りの人に分け与えよ、ということです。  その例として挙げられるのが豊臣秀吉です。  秀吉は周りの者たちに分け与えることを怠らなかったから、天下が取れたというわけです。

④「植福」とは、自分のところにいいことが来るとは限らないけれど、とにかくよいことをふだんからやっていこうということです。  たとえば、木を植えても、自分が生きている間はその木は自分のためにならない。  しかし、孫の代には木材として売れるかもしれないし、おいしい木の実をつけるかもしれない。  福はなくならない。  これが植福なのです。

⑤露伴は、これをやったら必ず幸せになると言っているわけではありません。  しかし、今を生きる私たちは、自分のやることに責任を持ち、惜福、分福、植福を地道に積み重ねていくことが大切といえるのではないでしょうか。』

幸田露伴の「惜福・分福・植福」については2007年11月5・6日にも書きましたが、渡部先生の話が分かりやすかったのでまた取り上げました。

1日働いただけで週末ですね。  明日は父の墓参りに行きます。  晴れるといいな~(笑)。  

では、よい休日を。

TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT