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三井八郎兵衛と松田優作

1.『暁の群像――豪商 岩崎弥太郎の生涯――』(南條範夫著 文春文庫)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①(三菱の始祖)岩崎弥太郎はすでに33歳だ。  ――このまま、土佐の一商賈(しょうこ・・・商人)として埋もれてしまうのか。  と考えると、時には居ても立ってもいられない焦慮に襲われる。

②――俺にはどういうものか運が向いて来ないらしい。  少々自棄(やけ)になりかけていた時、丸十の主人瀬左衛門から聞いた話が、崩れそうになっていた彼の精神を立て直した。

③「三井家の始祖の八郎兵衛という人のことですがな。  いや、何とも偉いお人じゃ」と前置きして、瀬左衛門は、彼自身も、大阪で聞いてきたその話をしてくれたのだ。

④八郎兵衛高利は、若い時江戸に出て長兄の三郎左衛門俊次の店で働いて、将来の大富商を夢みていたが、28歳の時、郷里の伊勢松阪に戻った。  母を扶けて質屋業をやっていた次兄の三郎兵衛重俊が死んだからである。

⑤24年間、黙々としてそこで働いた。  八郎兵衛が、江戸に出て、若い時に中絶した夢を実現すべく再出発したのは、母を見送った52歳の時であった。

⑥そしてその愕くべき商才と努力とは、死に至る20年の間に、彼を江戸第一の呉服商兼両替商に、仕上げたのである。

⑦「20年であれだけの富を築いたのも偉いが、そのどえらい才略を持ちながら、母御のために、50幾つまで20何年も、松阪の片田舎で黙って働いておられた心が尊いものじゃ」

⑧瀬左衛門がそう言ったのは、暗に、弥太郎を訓(さと)す気持ちがあったのかどうか分からないが、弥太郎にはまさしく強い影響を与えた。  ――そうだ、機会はいつ来るか分からぬ。  まだ諦めるには早い。  と自分を説き伏せて、できるだけ明るい気持ちで働こうと努力している。』


2.昨年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で岩崎弥太郎役を演じた俳優・香川照之さんが、ガンと知りながらアメリカ映画「ブラックレイン」に出演した俳優・松田優作さんの壮絶な“ラストデイズ”を辿る、ドキュメンタリー『「ラストデイズ」 「お前は、オレになれる」 松田優作×香川照之』の再放送を30日の日曜日に観ました。  NHKホームページの番組概要から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①「人の人生は、その最後に輝きを放つ」  この番組は、時代を駆け抜けた巨人たちの“ラストデイズ”を、今、同じ道を歩む者が辿るドキュメンタリー。  道を究めんと格闘する日々を、“追体験”することで、その熱い“生き様”に迫ります。

②今回は、がんと闘いながらも映画「ブラックレイン」でハリウッドを震撼させた俳優・松田優作さんの“ラストデイズ”を、「龍馬伝」で岩崎弥太郎役を演じた香川照之さんが辿ります。

③香川さんには、松田さんに「墓を暴いてでも」その真意を確かめたい“謎”があります。  21年前、松田さんの遺作となったTVドラマで共演を果たした香川さんは、雲の上の存在である松田さんから、「お前はオレになれる」という意味深な言葉をかけられます。  だがまもなく松田さんは他界してしまいました。
 
④あの時、松田さんは自分に何を伝えようとしたのか、その答えを探すために、香川さんは、“ラストデイズ”を辿る旅に出ます。

⑤“ブラックレイン”の撮影地・ロサンゼルスを始め、およそ1ヶ月に及ぶ今回の旅を通じて、香川さんは20年来の“謎”にどんな答えを見いだすのか?』

前にも書きましたが、松田優作さんは昭和44年に極真会館総本部に入門されていたようです。  ある先輩に聞いたのですが、体が大きかったこともあり、初めての審査会でいきなり緑帯になったそうです。

無茶なタイトルですが、岩崎弥太郎つながりでした(笑)。

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