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羽生善治永世名人『ブレイクスルー』

将棋の羽生善治永世名人が書かれた『大局観』(角川ONEテーマ21)を読みました。  『目標設定のキーワードは「ブレイクスルー」』の項から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.モチベーションを上げて結果を出すための方法として、目標を設定するやり方がある。  企業で言えばノルマのようなもので、共通のゴールを作り、方向性を合わせて前進するというやり方だ。

2.だが、この中には微妙でデリケートな問題がいくつも含まれている。

①目標を作ることによって、逆に義務感や強制されているという気持ちが強くなってしまい、やる気が落ちてしまうケース。

②本来ならば、もっと多くのこと、難しいこともできるのに、目標が設定されたことによって、限定されたところに安住してしまうケース。

③「駄目かな」と思いながら続けてみたら、意外と簡単にできてしまって、本人も驚いてしまうケース。

④目標はクリアできなかったものの、そのプロセスで多くの事を学んで、気がついてみたら実力を上げていたケース。

3.このように、目標の作り方によってまったく異なった展開が予想されるわけで、その線引きが目標の意味や価値を決めると言っても過言ではない。  では何を基準にして目標を設定すれば良いのか。

4.私は、そのキーワードは「ブレイクスルー」だと思っている。  個人であれ、団体であれ、まだ届いていない領域をめざすこと。  もう少し頑張れば今までと異なる景色が見える〝次なるステージ〟を目標とすること。  これがブレイクスルーだ。

5.国家におけるブレイクスルーの典型的な例が、1960年代初頭にジョン・F・ケネディ・アメリカ大統領(当時)が計画した「人類初の月面着陸」(アポロ計画)ではないだろうか。  その百年前にそんな目標を作ったとしても単なる絵空事で誰も興味を示したり、共感したりしなかっただろう。  あのタイミングで目標を設定したからこそ、多くの人々が夢や希望を感じ、その目標に向かって猛烈な努力をしたのではないか。』

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