PREV | PAGE-SELECT | NEXT

才能とは好きであるかどうか

昨日の日経新聞夕刊に杏林大外国語学部教授で日本語学者の金田一秀穂さんが『才能とは好きであるかどうかだ』という文章を書かれていました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①進学校の高校に通いましたが、周囲には受験勉強で偏差値が上がることを喜ぶような人ばかり。  僕は全く興味が持てず、歴史の本を読んだり、旅行したりしていました。  (中略)  

②「自分とは何かを知りたい」と思い、上智大の心理学科に進みました。  そこで出会ったのが小木貞孝先生です。  精神医学を専門に研究する傍ら小説も書いていました。  (中略)

③何となく研究者になりたいと思いながら、進路に悩んでいた4年生の時です。  先生の研究室を訪ねて「僕は才能がありますか」と率直に聞いてみると、「才能とは好きであるかどうかだ」と言われました。

④当時は頭がよいことが研究者の条件だと思っており、言葉の意味が分かりませんでした。  何が好きか分からず悩んでいたし、同世代や過去の研究者を知れば知るほど、自分に才能があるとは思えなかったからです。  (中略)

⑤大学院を出ても目標は見つからず、30歳頃から父(国語学者の春彦氏)の薦めで外国で日本語を指導する仕事を始めました。  (中略)  例えば英語に「肩こり」を表す言葉はないため、英語圏の人々は単に肩の不快感や重苦しさ、症状が重い場合も首や背中の病気として認識しています。  

⑥「もし言葉がなかったらどうなるのか。  なくても人は分かり合えるのか」。  こうしたテーマに関心を持ち始めると、人に話を聞いたり、論文を読んだりすることが面倒でなくなりました。

⑦帰国後は人と言葉の研究に没頭し続けています。  先生の言葉通り、遊び以上に楽しいと感じて取り組めることこそ才能だ、と気付いたのです。

⑧実は先生は、著名な小説家の加賀乙彦さんでもある。  振り返れば、医者で教授というエリートなのに、どうしても小説を書きたかった。  その気持ちを僕に伝えてくれたのだと思います。

⑨僕は学生に「努力は無駄だよ」と伝えています。  極端ですが、本当に好きでやっていることなら、それは努力ではない。  逆に嫌々する努力では何も身につかない。  若い人たちには楽しいと感じる何かを見つけてほしいと思っています。』

私自身の人生を振り返ってみても、「好きであるかどうか」は才能の大きな要素だと思います。

来週の月曜日から水曜日まで北京です。  天気予報を見ると最高気温は19~20度、最低気温は2~6度と温度差があるのが気になります。  1月末に行ったときは大気汚染が最もひどいときでした。  今はどうなんだろう?  そしてもっと気になるのは鳥インフルエンザです。

TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT