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50歳からの勉強法

『50歳からの勉強法』(童門冬二著 サンマーク出版刊)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①人が人を動かす動機の最大のものは「人間力」です。  したがって、相手に「この人のためなら」と思わせる何がしかの要素がこちらにないと人を動かすことはできない。  人を動かせなければ、当然、人の集合体である組織も動かせない。

②仕事の内容に不満はあっても、信頼している上司から、「気持ちはわかるが、ここは協力してくれないか」と頼まれれば、「あの課長がいうのなら仕方がない」と承諾する。

③「あの人がいうのなら」と思わせる要素には、信頼もあれば尊敬もあり、人望や器量もあるでしょう。  つまりは総合的な人間的魅力のことで、中国ではこれを「風度」というそうです。


2.①江戸期、佐賀鍋島藩の藩士であった山本常朝の残した『葉隠(はがくれ)』。  「武士道というは死ぬ事と見付けたり」の章句で有名な書(聞き書き)ですが、その中で常朝の師匠筋にあたる石田一鼎(てい)という人物が、「学ぼうとすることのすべてをひとりの人間に期待してはならない」と述べていることが紹介されています。

②ひとりの人間からすべてを学ぼうとすると、その人の嫌なところも自然に目につくようになる。  人間は「好き」よりも、「嫌い」により強いインパクトを覚える動物だから、結局、その目についた欠点が拡大されて、その人物から心が離反してしまうことにもなる。

③したがって、それぞれの短所には目をつぶり、この人物からはこの長所を、あの人物からはあの利点をというように、複数の人間のすぐれた部分だけに視点を絞って、それらを少しづつつまみ食いせよ。  そんな、「いいとこどり」の学び方をすすめているのです。


3.①以前に、ぼくは「街へ出よ、人に会え」と述べました。  しかし、五十歳を過ぎたら、それとは逆方向の動きもまた大事です。  すなわち、人間関係を絞り込むことです。  それまで広く浅い人脈を築くことに尽力してきたのなら、人生の残り時間を考えて、その拡大ではなく縮小を実践する。

②知人友人とのつきあいの中で、それほど重要でないと判断できるものとは距離を置き、重要と判断されるものとはさらに関係を深めていく。  そのような人間関係のたなおろしをすべきなのです。  (中略)

③実際、人間にとって本当に親しい友人というのはひとりかふたりいれば十分なものです。  ぼくも腹の底まで割り、自分の恥や罪の意識まで打ち明けて、彼我の区別なくつきあった親友と呼べる人間はこれまでふたりしかいません。

④「こちらが順境にあるときは呼ばれないとやってこないが、逆境にあるときには呼ばれずともやってくる」  それが真の友人だと先人は教えていますが、ぼくもそんな友人がこの世にふたりだけいて、そのふたりがいれば十分でした。

⑤彼らはふたりとも、もうこの世の人ではありません。  しかし、ぼくはそれほどさびしく感じない。  キザなようですが、胸の中に生きているからです。

⑥友人にかぎらず、親しい人というのは死んでから・・・生き残った者の胸の中で・・・本当に生き始めるものです。  逆にいえば、死後も生き続けるような人間こそが、生きているときに真につきあうに値する人間なのです。』

明日から中国・煙台です。

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