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なべおさみさん

タレントのなべおさみさんが書かれた『やくざと芸能と』(イースト・プレス)を読みました。  『皇居にて』という文章から抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①私みたいな者でも、天は不思議な僥倖(ぎょうこう)を下さいまして、ある時から皇居に出入りする機会を得ました。  (中略)

②ある時、桜を見に皇居内を歩いていた時です。  警護の皇宮警察官が近寄って、小声で「今少しで両陛下が車でお通りになります。  テニスに参りますので」と教えてくれました。  私が度々出入りしていて、両陛下の身近に使える方が一緒にいるという事もあっての好意でした。

③私達は足を止め、写真などを撮っている風情で、車を待ちました。  すると、ゆっくり車が来るのが見えました。  コースはかなり遠くを走りゆくと思われたその時、急にハンドルを切って私どもが一列に並ぶ目の前で停ったのです。

④ゆっくりゆっくり、窓が開きました。  美智子皇后ではありませんか。  なんと窓を手回しで開けたのです。  今時、手回しの車に乗られているのです。

⑤ゆったりと一同に目を流し、私を見て目を留めました。  その瞬間、私を何者かと認めた光が走ったのです。  両陛下はテレビが大好きだとお聞きしておりました。

⑥「何をなさっていらっしゃるの?」  そう仰いました。  私の側に立つお方にです。  「桜を案内しております」

⑦天皇陛下も身を乗り出すように私達を見ました。  全員が固くなって礼を致しました。

⑧「桜は奥のもご案内してね」  皇后が側近の私の友人に仰って下さり、普通では参拝できない場所へ行く事が出来たのです。

⑨「お健やかにお過ごし下さいます様に!」  私はそれだけ申し上げるのがやっとでした。

⑩「ありがとう!」  お二人が同時に仰いました。  そして、ホンダの古い小型車は動き出しました。  天皇陛下の運転するマニュアル車が遠ざかりました。  

⑪頭を下げて見送りながら、涙が滂沱(ぼうだ)の如く流れました。  見ると、妻も娘も涙です。』

明日から城南目黒中央支部と合同の夏合宿です。  池田(支部長)と一緒に合宿なんて何年振りだろう?

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