PREV | PAGE-SELECT | NEXT

好き嫌い 

威張れる話ではありませんが、好き嫌いは激しいです。  というか、嫌いなことには全く力が出ません。  逆に好きなことは結構頑張れるほうだと思います(笑)。  

今回ご紹介するのは『「好き嫌い」と経営』(東洋経済新報社)という本です。  一橋大学の楠木建教授がユニクロの柳井社長など14人の経営者にしたインタビューがまとめられています。  最終部分の楠木教授自身のインタビューから抜粋し、番号を付けて紹介します。 

『・・・経営とのかかわりが思い浮かびにくいのですが、具体的にどういったことでしょうか。

楠木・・・①(前略)  好き嫌いの復権を主張したいですね。  「善し悪し」 「正しい・間違っている」とは別に、経営者は「うちはこういう商売が好きなんだ」という話を大いにすればいい。  (中略)  

②それなのに「これからはこの仕事が稼げる」とか、客観的な良し悪しばかりを基準にしてしまうと、仕事にしても、経営にしても、戦略にしても、すべて台無しになる気がします。


・・・良し悪しでの問題として、最近は「ブラック企業」が取りざたされています。  これについてはどう思いますか。

楠木・・・①(前略)  巷で「ブラック企業」といっている事例の多くは、「仕事がきつい」とか「プレッシャーが大きい」という社員の認知を問題にしている。  (中略)  これこそ単純に好き嫌いの問題だと思うのです。  プレッシャーが大きくかかるきつい仕事を好きな人と嫌いな人がいるだけ。

②たとえば、本書にも出てくる柳井さんのユニクロはブラックだという話がありました。  仕事が非常に厳しくて、みんな疲れ果てちゃうとか、人間性崩壊みたいな記事がいろいろと出ていましたね。

③ところが、日本の多くのメガバンクや総合商社、証券会社は「ブラック企業」なんてまったくいわれていないけれども、仕事の厳しさやプレッシャーを客観的に測定したら、ユニクロをはるかにしのぐ「超ブラック企業」ですよ。

④仮定の話として、ユニクロのお店で「いやぁ、ちょっと厳しいな、ブラックだな・・・・・・」って思っている販売員がいたとする。  その人が総合商社に転職したら、「今すぐモザンビークに行って、この10億円の商売の案件、絶対にまとめてこい!」って話しですよ。  ブラックどころか即死でしょうね。  少なくとも僕なら秒殺(笑)。

⑤ま、即死は大げさにしても、仕事がきついかどうかなどということは、そもそも良し悪しというよりその人の好き嫌いで決まることですね。  「プレッシャーは大歓迎。  そういうところでガンガンやるのが大好き!」という人がいるわけで、そういう人は伝統的にメガバンクとか総合商社とかリクルート、最近では昼も夜もなく働くベンチャー企業に就職するでしょう。

⑥「生計をたてていかなきゃいけないけど、生活を大切にして、人間的なゆとりを持って仕事をしたい」という人ももちろんいる。  そういう人は自分の好き嫌いで選択して、もっとゆったりした仕事に就きますね。  自由時間がたっぷりある学者とかですね。  僕のことですけど(笑)。  これは言うまでもなく、良し悪しでなく個人の好き嫌いの問題です。

⑦僕は今の仕事でいうと、書くことがとにかく大好きで、原稿用紙1000枚の文章を書くのはまったく苦にならない。  編集者から「もうそれぐらいでやめろ!  本が長くなりすぎる」と言われても、まだ書く。  モザンビークの10億円の案件がお茶の子さいさいの猛烈商社マンであっても、「そんな長い文章を書くなんて辛気くさい仕事、つらくてやってられないよ!」と思うかもしれません。  

⑧その仕事がつらいかどうかは好き嫌いに大きく依存します。  当たり前ですけど。』

好きなことをしてお金がもらえるって本当に幸せなことだと思います。

明日は審査会です。  天然空調(?)の審査会場は暑いのかな~(笑)。 

TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT