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意地の張り合い

ラグビーの元日本代表、平尾剛さんが書かれた『近くて遠いこの身体』(ミシマ社)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.(ある大学ラグビー部の練習試合を観た感想から)

①とにかく試合の序盤は、相手のプレッシャーに対して真っ向から挑みかからなければならないのである。  すなわち「喧嘩をしかけにいく」のである。  ラグビーが格闘技と言われる所以はまさにここだ。  小手先のプレーでうまくやろうとしても絶対に勝てない。

②そう、ここはまさに「根性」でガツンといかなアカンところである。  力には力で対抗するしかないのだ。  試合が始まってまもなくはパスの数を少なくして、とにかく最短距離でぶちかましにいく。  これをしばらく繰り返す。  この意地の張り合いをするかしないかでその後の試合展開が大きく左右される。

③この意地の張り合いを優位に進めることができれば、そのうち相手は怯(ひる)みはじめる。  気持ちのうえでの怯みが相手ディフェンダーの出足を遅らせ、相手からのプレッシャーが軽減する。  そうなればしめたもの。  そこでとっておきのサインプレーを披露すればよい。  この段階に至って、初めてラグビーの技術的側面が顔を覗(のぞ)かせるのだ。


2.(1999年の第4回ワールドカップ予選リーグ初戦で、日本はサモアに1つのトライも奪えず9対43で完敗。  その後しばらく経ってチームメイトに加わった、元オールブラックス・・・世界ランク1位のニュージーランド代表チーム・・・の選手の会話から)

①彼は片言の日本語で開口一番にあっさりこう言った。  「かんたんね」  驚いた。  たとえわずかでも手強く感じているだろうと思っていたからだ。

②「タックルの技術と、システムとしてのディフェンスが確立されていれば、相手の突進は止められる。  怖くはないよ。  たとえ剥き出しの本能を前にしても恐れることなく立ち向かうことができる。」

③(日本が恐れる)剥き出しの本能であっても、より洗練された技術で対抗すればどうってことない。  さすがはオールブラックスにいた選手だ。  唸(うな)った。

④ジャパンとサモアとの差について論じられるときは、根性が足らない、ハングリー精神に欠けるなどという言葉遣いで説明されがちである。  また農耕民族と狩猟民族の違い、あるいは先天的な体躯の差とも言われたりするが、実はそうでないことを彼の言葉は示唆している。  確かな技術とシステムの確立で、ほぼ剥き出しの本能は凌駕することができる。  そう語っているのである。

⑤ただ、最後に付け加えるように次のようなことも口にしていた。  「熱(いき)り立つ相手の気合いは試合の序盤でこちら側からも積極的にぶつかりにいくことによって消沈するんだ。  だからけっして受け身にならないことが大切。  もちろん痛いけど、それは最初のうちだけ。  意気消沈したあとは楽に試合を運ぶことができるし、彼らは意気消沈するのが早い」』

森と鎌田が負けた昨年の第46回全日本大会の準決勝の反省を踏まえて紹介しました。  ゼンジューロー、ショーヘー、よく味わって読んでね(笑)

準決勝と言えば、アメリカンフットボ-ルのNFLも、明日はいよいよカンファレンス・チャンピオンシップです。  これに勝つと2月2日に行われる第49回スーパーボウル進出、つまり決勝進出となります。 私が応援しているニューイングランド・ペイトリオッツも3年ぶりのスーパーボウル出場をかけてインディアナポリス・コルツと戦います。  

先週のディビジョナル・プレイオフのボルティモア・レイブンズ戦もすごい試合でした。  レイブンズに14点を先行され、やっと追いつくとまた14点入れられ28対14、それにも追いつき、最終の第4クォーターで31対35となる逆転勝ちでした。  

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