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戦術

三週続けて城野宏さんの著書からです。  『三国志の人間学』(致知出版社刊)の戦術に関する記述を抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.①戦術は固定してはいけない。  固定すると失敗する。  つまり、戦術は縦横無尽、自由自在であって、状況の変化に応じて変えていくだけの見識、頭の柔らかさを持っていないと戦術策定はできません。

②人材の要件としては、そのような柔軟な頭を持っていることであり、自由自在に戦術が変えられる、戦術を無数に持っているということが必要なのです。


2.①戦術の予測というのは必ず外れるものです。  偶然に支配されます。  一種の偶然の積み重ねになってきます。

②戦術が外れたといって悲観する人は仕事をする資格がありません。  戦術は必ず外れるものなので、それを修正する力を持っていなければならないのです。

③外れたら外れたで一つの基準がありますから、それを修正します。  こうしてジグザグの道をいって初めて積み重ねができていくのです。

④戦術を立てて、作戦計画を練り、実行しても、自分の思うようにならなかったと腹を立てる人は、決して成功しません。


3.①戦術というのは、相手がどう動くかをよく考えてきちんと処置すべきです。  こちらがどう動くかというより、こちらの動きによって、相手がどう動くか、これは深い深い心理作戦です。

②相手がどう感じるか、感じたその結果、どう動くか、人間の心の動きの測定なのです。  これは戦術を考えるうえで一番大事なことです。

③相手がどう動くかという心をつかんで、その動きに合わせてこちらの動きをもっていかないと、相手は自分の思った方向に動いてくれません。  相手が動いてくれなければ戦術は成り立たないのです。  (中略)

④相手がどう動くかという心理の測定をして、こちらに有利なように動いてもらおうとするなら、まずこちらがそのように動く、つまり相手の心の動きに沿った処置をとっていくことが必要なのです。


4.①戦術というのは、二重、三重、四重に代案をつくっておかなければなりません。  戦術というのは、うまくいかないのが当然なのです。  

②すべてがうまくいく戦術なんかありません。  相手というのは自分の思う通りに動かないのがふつうです。  うまくいかない戦術が当然でてきます。

③戦争の作戦の場合でも、作戦計画では、ここで敵が出てきてやっつけるということになっていても、案外敵が出てこないかもしれない。  また敵はいないはずだから大丈夫という作戦になっていても、大勢の敵がいて、突撃してくるというのが実状です。

④予定通りいかないのが戦術であり、予定通りにいく場合はよほどの偶然です。


5.①戦術を成功させるためにはどうしたらよいか。  それは必ず代案をつくっておくことです。

②作戦計画を二案、三案、四案とつくっておいて、その場の状況に応じてパッパッと変えていくのが戦術なのです』

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