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ウサイン・ボルト自伝

7月5日にブラジル・サンパウロで行なわれたブラジル支部40周年記念のワールドカップ団体戦に行ってきました。  6月30日成田発・7月8日帰国です。  機中で『ウサイン・ボルト自伝』(集英社インターナショナル)を読みました。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『1.(14歳で初出場したジャマイカのジュニア選手権であるチャンプス・400m走の記述から)

①ジャーメインは前回の優勝者であり、レースの主導権を握っていることは百も承知だったが、タイム的には俺との間にたいした差がないのも事実だった。  つまりこのレースは、純粋なスピードというよりも、頭を使って勝つ必要があったのだ。

②そこまでの数カ月間、俺は戦術的なセンスを磨いていた。  サッカーの監督のように、レース前に戦略を練るようになっていたのだ。  (中略)  だから、レースではライバルたちの強みと弱みを分析したのだ。  

③予選の間に彼らのレースを観察し、走りのスタイルや戦法を理解しようと努めた。  どんな大会でも最初によくすることは、強敵と戦うために自分のやり方を変える必要があるかどうか考えることだった。  (中略)

④(一緒に戦略を練った親友NJのアドバイス)「ボルト、おまえがスタートをばっちり決めて先頭に立ち、最初のコーナーと200mまでの前半で激しくアタックすれば、奴は慌てるに違いない。  おまえの素早いスタートでジャーメインをパニックに陥れ、リズムを狂わすことができれば、奴は前半に飛ばし過ぎることになるはずだ。  それでお前の勝ちは決まりだ。  奴はテクニックを忘れるほど慌てて、おまえが悠々とテープを切るんだ」

⑤今回のチャンプスで、俺はNJの作戦をそのまま実行し、ドンピシャと当たった。


2.(2連覇を達成したロンドンオリンピック100m決勝の記述から)

①相手の心理状態を読む。  俺はこの術を学んでいた。  (中略)  ほんの0コンマ数秒で、相手の恐怖や、不安、そしてストレスの表情を読み取ることができる。  たいていの場合、それは目に表れる。  しかし、ときには招集所でのふるまい、もしくは、スタートラインでの準備の仕方から判断することもある。

②100m決勝のトラックに向かって歩いていったとき、俺は他のレーンにいる選手たちの様子を素早く確認してみた。  (中略)  俺は自分の左、そして右側をチェックした。

③みんなスタートポジションにつこうとしていた・・・ガトリン、タイソン、アサファ、そしてブレーク・・・プレッシャーに押しつぶされそうな者、そうでない者とが見てとれた。

④タイソンとガトリンは大丈夫そうだった。  (中略)  不安を抱えているのはジャマイカの選手たちのようだ。  アサファはちょっとばかりナーバスになっていた・・・いつもと同じように。

⑤ブレークは明らかにストレスを感じているようで、一緒に練習している俺にとっては合点のいかないことだった。  ミックスゾーンで見せていた自身は消え去っていた。』

単純なフィジカル勝負に見える短距離走でも心理戦が大切なんですね。

成田からアブダビまで12時間、乗り継ぎで4時間待機、アブダビからサンパウロまで15時間、片道計31時間の長旅でした。  フランシスコ・フィリョがK1に出ていた時代に、磯部師範は1年間で8回来日したことがあるそうです。  いずれにしても、郷田師範はじめ一緒に行った皆さんお疲れ様でした。

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