PREV | PAGE-SELECT | NEXT

第23回全関東大会

1.昨日は墨田区総合体育館で第23回全関東大会です。  城西からも多数の選手が出場しました。  入賞した選手について感じたことを書いてみます。  いつもの通り8面コートの同時進行だったので、各選手の試合をもれなく見るのは大変でした。  見逃した試合の結果を聞こうとセコンドに付いた先生に電話しても中々出てくれないし(笑)。  

①中水流梨央(小学3年生女子の部・優勝)・・・2大会続けて技ありを取られて負けていた城北の岩本選手と準決勝で当たり、今度は逆に技ありを取って勝ちました。  1回戦・2回戦も技あり2本を立て続けに取り、圧勝でした。  昨年末の秋季関東大会後のブログに「アグレッシブさのあまり背骨を中心とした体軸がブレる(わかりやすく言うと、頭が大きく動く)傾向があり、準決勝ではそこを相手につかれたようにも見えました。」と書きましたが、それも修正されていたようです。  そのブログでは防御面を指摘したわけですが、その修正は攻撃面でも活きてきました。  体の軸がぶれなくなったため、スムーズに(相手に悟られることなく)上段の技ありが取れたのだと思います。

②金子雄大(中学1年生男子-50㎏級・準優勝)・・・昨年は中学受験準備があり、久しぶりに雄大の試合を見ましたが、その試合巧者ぶりは健在でした。  雄大の一番の良さは技のつなぎがスムーズなことだと思います。  特に①突き、②他の蹴り、③フットワークによる体軸の移動、などから上段前蹴りにつなぐ流れの良さは最高です。  相手からすると気付かない(見えない)うちに蹴りをもらってしまうのだと思います。  現在の体重が36㎏で決勝では49㎏の相手にパワー負けした印象です。  体作りのために徐々に食事の量を増やすことが必要でしょう。

③岡部慎太郎(中学1年生男子+50㎏級・第3位)・・・体が大きい割には細かい動きもでき、突きも威力がありそうで、さらに蹴りも上下に振り分けが効くオールラウンドプレーヤーです。  将来的には久米川道場で直接指導を受けている鎌田翔平のような大型選手にもなれる可能性を持っています。  準決勝は若干スタミナが切れたのか、相手選手のうまさに呑み込まれた印象です。

④佐藤拓海(高校1年生男子+65㎏級・第3位)・・・6月末の内部試合の一般の部で優勝したのを見て、だいぶ力を付けてきたとの印象を持ちましたが、今回も同様でした。  特に上段への蹴りにキレがあります。  今後は突きの強化やウェイトトレーニングによって組手に力強さが出てくればと思います。  ただ一つだけ気になったのは準決勝の最後で試合をあきらめて投げてしまったように見えたことです。  大きな試合になればなるほど、勝ち進めば進むほど、実力差というのはそれほどあるものではありません。  だとすると、優勝するのに必要なのは苦しい局面をしのぐ「我慢」の精神です。

⑤中水流嘉臣(壮年35歳以上39歳以下男子-80㎏級・優勝)・・・父娘のダブル優勝となりました。  梨央同様に体幹の強さが特長です。  その体幹の強さを活かした突きと膝蹴りのラッシュは相当の威力を持っているように感じました。  決勝の相手は中水流さんより10センチほど背が高く、試合開始直後はやや押される場面も見受けられました。  ただ、速筋系の選手なのか後半スタミナが切れてきたようで、そこからは中水流さんのペースになりました。  昨秋の梨央同様、アグレッシブさのあまり背骨を中心とした体軸が若干ブレるのでそこを修正することと、コンビネーションや受け返しの技術をさらに緻密・正確なものにしていくことが必要です。

⑥高橋敏(壮年40歳以上44歳以下-80㎏級・準優勝)・・・昨年末の秋季関東大会とほぼ同様の講評になりますが、準決勝までは高橋さんのアグレッシブさや力強さが前面に出た良い内容だったと思います。  また決勝も昨秋同様に組手の緻密さの差が出てしまいました。  とはいえ、徐々に修正されてきてもいますので、次こそは優勝を目指してほしいと思います。

⑦塩田博之(壮年45歳以上男子-70㎏級・第3位)・・・準々決勝までは塩田さんらしい落ち着いた良い組手だったと思います。  塩田さんと旗手さん、菊池さんの準決勝がHコートで3試合続いたのですが、他のコートの試合を見ていて見逃してしまいました。  申し訳ありません。  勝手に塩田さんと旗手さんの決勝になったものと勘違いしており、山辺から二人とも負けたと聞いて正直ちょっとがっかりしました(笑)。  次回は是非塩田さんと旗手さんの決勝が見たいです。

⑧旗手浩(壮年45歳以上男子-70㎏級・第3位)・・・タイプは違いますが、塩田さん同様、組手に独特のセンスが感じられます。  難を言うなら、もう少し力強さが欲しいところです。  ウェイトトレーニングによる筋力強化が望まれます。

⑨菊池晃二(壮年45歳以上男子-80㎏級・第3位)・・・パワーを活かした組手で初戦を勝ち上がりました。  塩田さん・旗手さん同様準決勝を見逃しました。  でも今後安定的に優勝を狙うには、更なるパワーアップを図り自分の良さを生かすと同時に、受け返しなどの技術も磨いていくことが必要だと思います。

いずれにしても、入賞した皆さんおめでとうございます。  次回も、優勝した人は連覇を、優勝を逃した人は優勝を目指して工夫・精進してください。  時間的・紙面的に入賞者に対するコメントしかできませんが、残念ながら入賞を逃した人も次回の入賞を目指して稽古に励んでもらいたいと思います。  


2.空手道というのは文字通り「道」ですから長年にわたる修行の継続を経て心身ともに自分を鍛えていくものです。

昨晩お目にかかった今野充昭先生から頂いた著書に、空手道における『試合の重要性』について書かれた文章がありましたので、抜粋し、番号を付けて紹介します。  今野先生は、オランダで40年近く空手の指導に当たられている方で、昨日の懇親会ではヤン・カレンバッチ先生などオランダの先生方との通訳を務めていただきました。

『①勝つことを目標として、ある一定のルールのもとで互いに全力をかけて行なう練習方法が試合です。  空手を学んでいく上でも普段の練習では、決して学ぶことができない多くのものが試合の中には隠れています。

②試合は、空手の技やその使い方の進歩などを客観的に見つめ直すこともできて、その段階で備わっている空手のすべてを試してみるよい機会です。  そして、勝っても負けても、その後の空手に多くのものを、特に精神上の問題を、何より多く提示してくれるのが試合です。

③過度に緊張し過ぎたりすることなく、また、何気なく試合に参加するといった放漫に流されることなく、機会があれば、最初は小さな試合へ参加しながら、徐々にレベルの高い試合に出場し、精神を統一して、勝つことに執念を燃やすことが、空手の上達にとっては不可欠なことです。』

TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT