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個性

『一日ひとつだけ、強くなる。』(梅原大吾著 KADOKAWA)を読みました。  梅原さんは17歳で世界大会に優勝した日本初のプロ・ゲーマーだそうです。  抜粋し、番号を付けて紹介します。

『①正しいことを積み重ねた先に出る、個人差。  それが勝負における本当の個性だと思う。  何も積み重ねることなく、身勝手なやり方でやっていることを個性だと思っているのは自分だけだ。  端から見れば未熟なだけで、みっともないことをしている自覚を持った方がいい。

②僕は天ぷら屋でアルバイトをしていた時期がある。  そのお店での修業は「俺、揚げるの超自信あるのに」なんて思っていたとしても、数年は揚げることが許されない。  1年目はホールをひたすらやって、2年目でようやく下ごしらえをさせてもらい、3年目から少しずつ揚げることを教わるような世界だった。

③個性をどうこう言う前に、全員が等しくやらなければいけない作業というのがある。  無駄に非合理なやり方は自分も反対だけれど、あれはあれでそういった理由のあらわれなのだと思う。

④未熟の他に個性と勘違いされるものとしては、誤ったやり方を続けたために出てしまう偏りという場合もある。  単なるクセというべきで、これも個性とはきちんと分けて考えたほうがいいと思う。

⑤また、表面的に個性を出そうとするのはやめるべきだ。  未熟な上に変なクセまで付いてしまいかねない。  個性は出すものではなく、出てしまうものだ。

⑥個性はそれなりのレベルの者が、日々の正しい工夫を積んだ先に出るものだ。  だから自分だけの個性が出るのは、かなり先のことになる。  (中略)  「個性が出るのはそんなに先なのか」とやる気がなくなる人もいるかもしれない。  でも心配はしなくていい。

⑦一定のメソッドのもと、正しい積み重ねの後にようやくそこそこのレベルになったとする。  まだまだ基本に忠実であることを求められるレベルだ。  しかしそういうレベルでさえも資質や行動はそれぞれ微妙に違うから、まったく同じようにはならない。  個人差のようなものがわずかに出る。  (中略)

⑧そういう自分だけの個性の芽のようなものは、正しく成長していれば、遅かれ早かれ必ず出てくる。  それは、ある面では良く作用するかもしれないが、別の面では悪く作用するかもしれない。  性格そのものに善し悪しがないのと同じで、これをどう生かすかは自分次第だろう。

⑨そういったことをどこかで意識しながら、基本を守りつつ自分なりの工夫を模索していくことで、自分だけのやり方を作り上げていく。』

ここに書かれていることは、空手の組手技術の習得や一般的な職業技術の習得の過程とまったく同じです。  クセのついた独りよがりの技術が実戦で役に立つわけがありません。

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